私は64kg。なんか幸せ

Sakuです。

私は太ってました!!


オランダに行く前のやることリストのうちのひとつ、「婦人科検診」。おばが乳がんで亡くなっているので、婦人科系の検診を済ませておこうと思い病院へ。

問診票へ記入し、「体重も計ってくださいね~」と受付の方に言われ、ハイハイ、と気軽に体重計にのる。

ん?

・・・すいません、あのこれちょっと壊れてますよっ

と言いかけた。

そして「あら、私荷物持ったまま計ってた?」とカバンを確認するも、荷物はちゃんと棚の上にある。


64kg。

一回おりて、またのった。

64kg。

私はまず混乱した。知らないうちに世界の5と6という数字は入れ替わったのか?私にだけ数字が違って見える病気になったのか?それよりこの体重計が壊れている?看護師さんのいじわる?医者ぐるみの陰謀?みんな下にサバ読むものだから上にかさ増ししてある?

つぎに怒りの感情が沸いてきた。は?つまり私はデブってこと。すべてが遺伝子のせい。痩せてる遺伝子の女が憎い。私はどんなに食事に気を付けても太る運命。デブ家系のやつが子どもを産んだせい。親が私に運動の習慣をつけさせなかったせい。

そして恐れが。こんな体重、だれにも言えない。お医者さんにも看護師さんにも正直に言えない。自分が自分じゃなくなるみたい。こんなに太ったのに大して自覚がないなんて、私はやっぱり病気なの?ああ結婚パーティーもあるのに、太った花嫁だってみんなに笑われる・・・。


恐れの感情のまま、私は問診票に59kgと記入した。50kg台でない数字以外はとうてい書ける心境になかったし、病院は混んでいて、私に落ち着かせる時間をくれなかったのだ。


そのまま、子宮頸がんと、乳がん検診を受けた。

下半身裸になり、独特のイスにすわり、カーテンの向こうの医師にチェックしてもらう。この検査はいつも苦手だが(得意な人がいるだろうか)、終わったあとは妙な達成感がある。この検査のおかげで体重についての考えはすこし薄れた。なんといっても女性器に検査器具を挿入されるのだ。

そして上半身裸でおっぱいにエコーを当てながら、触診してもらう。老齢の男性医師の手は温かく、乾燥していて妙に心地良い。これは子宮頸がん検査に比べれば恥ずかしさも痛さもなんてことない。


看護師さんがとても気さくな方で、検査を受ける理由はオランダへ行くから、なぜならオランダ人と結婚したから、という話に食いついてくれ、「お花がキレイよねえ、いいわねえ」と愛らしくうなづいてくれた。

それを聞いた先生も、「オランダの旦那さんなら背が高いんじゃないのかい?」などと聞いてくれてほんわかしたムード。

という、ナイスなコミュニケーションがあり、ついで「問題なしですね」というお墨付きがあり、

私は股間の奥にじんわりとした痛みを感じつつではあるが、安心して家に帰ってきた。

そしてタンスを開けて家の体重計を引っ張りだし、もう一度のった。

64kg。

病院の体重計は壊れていなかったのだ。



私はYouTube動画を見ながら筋トレをした。ヨーグルトを開け、バナナとりんごを入れて食べた。食べ終わったらまた筋トレをした。

彼が帰ってきて、私は正直に体重が何キロだったのかを話した。

彼曰く「そうかー、まあ、太ったから知っていたよ。とくにお腹がね」やっぱり。

知らないのは本人だけだったのだ。

しかしもう混乱も、怒りも、おそれも感じなかった

何を感じていたのかというと、安心感と、落ち着き、可笑しさ、そして幸せである

どうりで、通勤のスカートは入らないし(チャックを閉めないで着ている)、ジーンズも全部キツキツだし、お腹や肩まわりがプクっとなっている感じがしたのだ。

それはマジカルでも陰謀でもなんでもなく、原因はただひとつ「太ったから」なのだ。


私は身長が155cmだから、64kgというのは少々重い

けれど今日知れてよかった数字である。

プールに行くきっかけにもなった。今日から行ってくる。

筋トレとジョギングは継続しつつ、夕食の炭水化物は抜きつつ、たまにはプールに行き、という暮らしをしていく。

いつの時点で60kgになったのかとか、知らないことはあるけど、たかが数字と割り切って、自分がちょっと気になるお腹と腕が引き締まればいいなくらいの気持ちで。


2年くらい経ったら妊娠したいので、そのために体重は抑えつつ、筋力を増やしたい。

彼と一緒にボクシングのトレーニングや、ジョギングをたまにしていたので、それをペースアップしていきます。

婦人科の先生にも「妊活中?」と聞かれました。「まだです」と答えるのが不思議な感じ。おお、結婚したんだなと実感する時間でした。

プクプクした私もカワイイと私は思う。ブリジット・ジョーンズみたい。













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