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ワーパパが組織にいながら自由に働く

こんにちは。
3人娘を育てている、ベンチャー企業のCTOです。


組織にいながら、自由に働く。

楽天大学の学長をされている仲山進也さんの書籍を読みました。
ちょうどいまKindleでセールをやっていました。

仲山進也さんは、他にも「組織のネコ」という働き方という書籍、アオアシやジャイアントキリングといったサッカーマンガを題材にした成長に関する書籍を出されています。

他にも、様々な方との対談もしており、才能に関して深堀していくPodcast「みんラボ」にもご登場されていました。
「みんラボ」がそもそも学びが多いのですが、この回は特に面白くて、心からおすすめできる音声コンテンツになっています。

加減乗除

仲山さんは、働き方のステージを4段階に分類しました。

  • 加:できることを増やす、苦手なことをやる

  • 減:好みでない作業を減らして、強みに集中する

  • 乗:磨き上げた強みに、別の強みを掛け合わせる

  • 除:ひとつの作業をしていると複数のしごとが同時に進むようにする

最後の除は、因数分解を意味しています。
そして、それらのステージでの仕事で得られる報酬を以下のように捉えています。

  • 加:仕事

  • 減:強み

  • 乗:仲間

  • 除:自由

書籍では、これらのステージで意識すべきこと、そして次のステージにあがるために必要なことを説明しています。
非常に多くの学びやエッセンスが含まれていますので、特に自分にとってマッチしていた内容をピックアップしました。

「加」のステージでは、できることを増やしていくことを目指します。
夢中になって仕事をクリアしていくことで、できることが増えていきます。

そのためには、プロセスを楽しむことが大切です。
例えば、移動について考えます。
多くの人にとって移動は、特定地点に到着するという「結果」を目的とします。
しかしここで、移動のプロセス自体を楽しむことを目的としたらどうでしょう。
プロセス自体を楽しくするために、好きな移動方法、好きなルートを選択する幅が出てきます。
「フロー理論」という集中力とパフォーマンスに関する理論では、これを「自己目的的」という名前をつけて、これが良いパフォーマンスにつながるとしています。

能力と挑戦のバランスも大切です。
能力に対して挑戦の度合いが高すぎると不安になりますし、挑戦の度合いが低すぎると退屈となります。
バランスを調整して、自分の能力よりすこし下の挑戦ができれば、高いパフォーマンスを発揮します。
また、自分の能力よりすこし上の挑戦ができれば、適度なチャレンジとなります。
その挑戦の幅で仕事をできるように意識していくと、夢中で仕事ができるようになり、仕事の質と量をあげることができます。

他にも、全体像を把握することや、積極的に落ちている仕事を拾うといったことも大切です。

よく「成長のためには目標を先に設定するべき」という話を聞きます。
これは人によって合う・合わないがあります。
人には「目標達成型」と「展開型」の2タイプがあり、展開型は流れに任せて様々なものを拾っていき成長していくタイプです。
目標設定が苦手な人は、とにかくプロセスに注目して、夢中になって仕事をすることで、「加」のステージで出来ることを増やしていくことができます。

「減」のステージでは、強みに集中します。
ここでは、様々な常識を捨てることが必要となります。

なお、大前提として「加」のステージをしっかりと踏んでいない状態のままで「減」のステージを実践するのは危険です。
減らすものがない状態で「減」をするとゼロやマイナスになります。

「減」のステージでは、安定やレールといったものからの脱却を図り、自由について意識します。
自由は「自分由来」といえますが、その逆は「他人由来」といえます。
安定やレールやルールといったものは非常に心地よいですが、それは多くの場合は他人由来のものです。
他人の理由で仕事をしないようにします。

自律的に仕事をし、他人の評価や他人の作ったルールから脱却すると、時間をつくり出すことができます。
そして作り出した時間を、自分の強みが活かせて夢中になれるものに使うのです。

「減」のステージで様々なものを捨てると、変人として周りから浮き上がってきます。
そうして水の中から水面まで浮き上がって来ると、水面まで出てきた人同士で出会いやすくなります。
それが可能な状態になって、初めて「乗」のステージに入れます。

「乗」ステージでは、他流試合がひっきりなしに行われます。
サッカーでいうとアウェイゲームですが、そのような環境下で試合をすることで、どこでも自分の強みを活かしたパフォーマンスを発揮できるようになっていきます。
ここで意識したいのは、相手の視座・視点で考え、相手の期待値を超えることです。
そうして相手に感動を与えることで、他流試合の機会を増やしつつ、腕を磨きます。

「乗」ステージでは、出会った人との強みの掛け算をして、共創していくことが可能になります。
そこで大切なのは、価値観の共有と心理的安全性です。
出会ったばかりの人との間で心理的安全性を確保することが重要ですが、そのためには相互理解が必要不可欠です。
価値観を共有しておくことで、相手が意見を言いやすい状態を意図的に作っておきます。

「乗」のステージでは強みを掛け合わせることが大切ですが、それを可能にするためには弱みを晒すことも重要です。
共創が得意な人は「自分の弱みは他人の強みを活かす」と考えます。
自分のヨロイを脱ぎ捨てて本音で話すことが重要視します。
人間関係としてはフラットでありつつも、お互いの間に強みと弱みを認識しあうことで良い共創が可能となります。

その中で科学反応が生まれますが、それらは得てしてカオスとなります。
このカオスは多くの場合、視点の違い、価値観の違いによるものです。
「自分が正しく相手が間違っている」というわけではなく「お互いに正しい」という立場に立って、認識のすり合わせをしていくことが共創の作法と言えます。

「乗」には、「減」で減らしたはずの仕事が増えてしまうという罠があります。
強みを活かしているからこそ、自分の強みが消費されてしまいます。

そこで発想を変えて、「自分が強みとしている作業を一つやると複数の成果があがる」という状態を目指します。
一つの仕事を因数分解をして、一見関係のないもの同士をつなぎ合わせます。
「乗」ができている状態では、複数の仕事ができている状態です。
それらの異なる仕事の共通点を探して、一つの軸で統合します。

ワーパパが組織にいながら自由に働く

この書籍では、様々なステージがあることを学ぶことができます。
大切なことは「そのステージがある」と認知することだと思いました。

特に「除」のステージは、そう簡単に認知できるものではなさそうです。
しかし、その状態を把握すれば、そこを目指すことができます。

子供の教育も同様かもしれません。
子供を守ることを目的に真実を教えないということは多々あります。
しかし、子供に社会のことをしっかりと伝えられれば、子どもたちは自分の頭で考えて道を選んでいくのかもしれません。

そのためには親もしっかりと勉強する必要があると感じます。

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