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アウェイに行ってみよう!②駅前不動産スタジアム

日本各地のスタジアムの特色を取り上げ、読者の皆さんに遠征の妄想を膨らませて楽しんでもらえれば…と思って書いている「アウェイに行ってみよう!」シリーズ。

第2回はJ1・サガン鳥栖のホームスタジアムである駅前不動産スタジアムを取り上げます。

【総評】
😄アクセス最高!九州のどこからでも便利な立地
😄スタジアムを彩る人たちの存在
😑駅の混雑が激し目。帰りの時間は多めに
😑最前列は柵に目線を遮られる

●基本情報

ホームチーム︰サガン鳥栖
収容人数:24,130人
アクセス:
鳥栖駅から徒歩約5分。
鳥栖駅までは…
・博多駅から鹿児島本線で30分
・九州新幹線・新鳥栖駅から長崎本線で5分
・高速バス・基山BSからは徒歩15分でけやき台駅→そこから鹿児島本線で約10分

●観戦環境

交通の要衝

鳥栖という街は(その周囲を含めて)非常に交通が便利で、九州各地からの鉄道・道路が鳥栖に集まっていく様子は「九州の中心」と形容してしまってもいいかもしれません。

出典:鳥栖市ホームページ


出典:佐賀県ホームページ


最寄り駅の鳥栖駅は鹿児島本線と長崎本線が分岐する、九州最古の駅の1つです。
九州の玄関口・博多からは30分と非常に近く、また全ての特急が停車するので熊本まで1時間、長崎まで2時間と、試合の後に他の街に繰り出して観光というのもできてしまいます。
鹿児島や本州など遠方から来るという場合は、隣の新鳥栖駅に九州新幹線が停車するのでそこから行くのが便利だと思います。

また、鳥栖は鉄道だけでなく高速道路も交差する土地。
門司↔鹿児島の南北ルートと大分↔長崎の東西ルートが鳥栖JCTで交差し、その近くにある高速基山バス停からは九州の全ての県庁所在地に向かうバスが出ています。
高速基山バス停から鳥栖までは徒歩+電車で約30分。

どこからでも来られる、そしてどこにでも行けるという素晴らしい立地の駅前不動産スタジアム。
遠征に来るにも、ついでに観光を楽しむにも、あるいは別のスタジアムとハシゴ観戦するのにもとても良い環境です。

駅チカだけど…

名前の通り?鳥栖駅から徒歩5分と至近距離に位置しているこのスタジアムですが、近すぎるがゆえの問題もあります。

鳥栖駅の出口はスタジアムとは反対方向にあり、陸橋で線路を跨いでスタジアムに向かうことになりますが、その陸橋が客を捌くうえでのボトルネックになることも。
帰り道は陸橋に人が殺到してかなり混雑し、列がなかなか前に進まないという印象でした。
そのため、試合の直後に何か予定を入れる場合は要注意です。時間に余裕を持ってスケジュールを決めましょう

鳥栖高校書道部

スタジアムの入場口で出迎えてくれるのは、地元・鳥栖高校の書道部の皆さんが試合のために作ってくれた作品です。

柱で切れてしまっていてすみません…

アウェイ側の入り口はこんな感じで、対戦相手を歓迎する内容。
ホーム側は試合によって異なり、サガン鳥栖の選手やサポーターを鼓舞するメッセージが力強い筆致で描かれています。

自分たちの作品がスタジアムで多くの人の目に触れ、家族や仲のいい人たちにも見てもらえるというのは、高校生にとって本当に意義のあることだと思います。
素晴らしいスタジアムを一緒に作ってくれる、そして私たち観客を素晴らしいメッセージで迎えてくれる皆さんには本当に感謝です。
生まれ変わったら鳥栖高校に入学して書道部に入りたい。

DJ YUYAさん

サガン鳥栖の試合中継をDAZNで観ていると、とても耳に残るのがスタジアムDJの方の超絶イケボ。

ゴーーーーーーーーーール
ゴール!ゴール!ゴール!ゴール!ゴール!ゴール!……

ナンバースリー、ディフェンダー!
エ!ドゥ!ア!ル!ドーーーーー!

この声の主は、スタジアムDJのDJ YUYAさん。
サガン鳥栖の前身・鳥栖フューチャーズがあった頃(つまり約25年前!)からDJを務めておられるそうです。

だいたいのスタジアムでは、DJと言いつつ実際の仕事はアナウンサーに近い場合がほとんどですが、DJ YUYAさんはアナウンスのみならず試合前のBGM選曲・リクエスト受付もやっているホンモノのDJ。
この人の声を聞いていると、何だかスタジアムに行きたくなる。この声が作り出す雰囲気を生で味わいたくなる。
そんな素晴らしいスタジアムDJだと思います。

さすが球技専用。臨場感抜群だが…

駅前不動産スタジアムは球技専用スタジアムで、客席とピッチの距離が近いです。
またスタンドの傾斜も適度にあるので、上段からは試合全体を俯瞰しやすい構造になっています。

ただ、1点要注意なのが上段席の前列の席。
ピッチを見ようとすると柵に目線を遮られてしまい、ボールが動くたびにそれに合わせて顔を動かさないと試合が観られません。
そのため、このスタジアムで試合を観るときは、上段席ならば真ん中より上をオススメします。

上段の下から2〜3列目から観るとこんな感じで、近いエンドのゴール前の攻防を見るのが少し難儀です。

また、私が座ったゴール裏上段は屋根がなく、観に行った日は生憎の雨だったため濡れながらの観戦になりました。
その点メイン・バックスタンドには屋根がついているので、快適に観戦したい方はそちらが良いでしょう。

※追記(2022年5月)
このGWに駅前不動産スタジアムを再訪し、今度はメインスタンドから観戦しました。
上段席の後ろ半分ブロックの前から2列目、階段の目の前の席でしたが、このように手すりが視界を遮りピッチの半分弱がほとんど見えませんでした。

メインスタンド上段後ろ半分の前から2列目、階段すぐ側の席からの眺め。

また、メインスタンド・バックスタンドの後ろから4列目あたりに屋根を支える柱があるので、それより後ろは柱に視界を遮られます。

まとめると…チケットを取る際は以下の席以外をオススメします。
いい席を取れば、このスタジアムは臨場感も雰囲気も最高です!

・上段席後ろ半分の階段周辺
・上段席の前列
・上段席の上から4列目より後ろ

●オススメグルメ

かしわうどん

かしわうどんは九州北部で定番のうどん。
甘辛味の鶏肉の細切れがトッピングされており、うどんの出汁のうまみとのコラボはもはや神の産物と言ってもいいでしょう。
鳥栖駅、新鳥栖駅、高速基山バス停などスタジアム近隣の交通の要所に店を構えている他、小倉駅、博多駅など色々な場所で食べられるそうです。

私が駅前不動産スタジアムに行った時は、試合中は小雨に打たれ、試合が終わったら急に冷たい風が強くなってくるという過酷な天候でした。
雨風の中で腹を減らして歩き、やっとの思いで高速基山バス停に到着して食べたかしわうどんの味は多分一生忘れません。

●終わりに

昨年このスタジアムを初めて訪れて感じたのは、サガン鳥栖は若いサポーターがとても多いということです。
特に若い女性の割合は、自分がこれまで行った色々なスタジアムの中でも一番高かったと思います(あくまで体感ですけどね)。

チーム自体もアカデミーの強化に成功し、財政的問題で選手が引き抜かれることは多いですがそれに負けないペースでどんどん素晴らしい若手選手が台頭してきています。
そして、今年就任した川井健太監督が展開するフットボールはとってもエキサイティング。
選手が何人入れ替わろうとも魅力的なチームを作ってきます。

私はここ3年ほど「鳥栖のサッカーが日本で一番面白い」と言い続けているのですが、多分来年も再来年も、それから先も同じように言い続けるんだろうなぁと思っています。

苦しいことは多々ありますが、それでもサガン鳥栖はブレてない。
その未来は必ず明るいはずです。

つづく

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