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「何を言うか」より「誰が言うか」

ケース:同じ事をいったのに、自分の意見は聞いてくれない
社内の会議にて
私:「◯◯とお客様が言っていてるので、サービスにXXという機能を追加した方がいい」
上司:「ふーん。」
後日、、、
上司:「この前、Aさんと話をしていていろいろヒントをもらってきた。🈂️にXXって作れないかな」
私:「以前、言いましたが。。。」

原因:知らないものは判断出来ない
社内の会議に限らず、お客様への提案においても同じ様なケースが多くあります。
スポーツにおいても一般の素人がアドバイスするよりも、元プロ選手がアドバイスをした方が聞いている側は納得感があると思います。

事実、私が研修会社でインストラクターをしていた時も私の話を懸命に聞いてくれていました。話をしている内容は過去に先輩や上司からも聞いている内容もあると思います。でも、社内研修では話をしても右から左に流れていて、外部講師を連れてきて特別に時間を作って研修すると話を聞いてくれます。実際に発注してくれた研修担当者も、「その気になれば、ネットで情報は集められる。本屋に行けば1,500円くらいでいくらでもビジネス書がある。でも自己研鑽できる人はほとんどいない。外部講師から話をしてもらうのが一番効果がある。」という事でした。

商談においても、その人のことを知らない、提案している商材も知らないと何が正しいか判断出来ません。本質的には、自社の課題が解決出来るかどうかがポイントなのですがその判断をすることが出来ないので、商材が有名かどうか、話をしている人が自分にとって信用できる人かどうかが判断材料になります。

自分に置き換えてみると、聞いたことのないメーカーの商品を聞いたことのないECサイトで購入するのは不安を感じると思います。実際にはとてもコストパフォーマンスが良い買い物になるとしても。

対策:権威は安心感を生む
「自分が有名になる」は大きな解決策の一つです。しかし、現実的にはなかなか難しいので、いかに不安感を取り去るかを意識しましょう。
1.外部の権威を使う
 - 有名人や有名企業の担当者が絶賛している
2.内部の権威を使う
 - その人が内部で意見を聞く人(同僚、別部署、上司など)に推奨してもらう
3.資料に権威を持たせる
 - 自社の導入事例や、類似企業の先進的な取り組み事例  
 - 数字的な証拠を集める 

ポイント:「事例を創る」の先行者メリットを大きく
担当者にはディフェンシブな人とアグレッシブな人がいます。ほとんどのケースはディフェンシブなことが多いのではないでしょうか。
ディフェンシブ:
 世の中に事例があるから安心出来る。
 失敗したくない
アグレッシブ:
 世の中に事例がないからこそ、先行者メリットが大きい
 成功したい

スタートアップの特に最初の時期は豊富に導入事例があるわけではありません。事例がないから売れないという気持ちもわかりますが、ないからこそ作らないといけないですし、「事例を作りたい」というのはスタートアップの提案が許容されるポイントの一つだと思います。

最後に:営業力学を考える
営業は残念ながら「正しいことを言えば買ってくれる」とは限りません。いろいろ関係性やバランスの上で商談が成り立っています。社長同士が友達だからすぐに決まるような案件は、知らない誰かが一生懸命提案して積み上げたものを一気に逆転している可能性もあります。
誰が影響力があって、その人は誰や何の影響を受けるかを一度図に落とし込んでみるといいでしょう。

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