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妊娠発覚翌日のショック。5週目①

期待に胸をふくらませた待合室

以前検査で行ったことがあるという理由で、大きな総合病院の産婦人科に行った。予約していない人はひたすら待つスタイルで、確か3〜4時間待った。

すごく長かったけど、ずっとiPhoneで「妊娠したら気をつけること」や「妊娠超初期症状」「妊娠アプリ」などを検索しては今後を妄想して、膨らんでいないお腹がなんだか愛おしくて、こんな日がくるなんて信じられなくて、いくらでも時間を潰せた。
友人の妊娠期間のnoteを読み返して、自分を当てはめてみたり、「○週目にはこんなマイナートラブルが起こるのね」なんて気が早すぎる心配をしたり。どんなに予防線を張ったところで、期待と喜びが上回ってしまう。

辛かった診察室

朝イチから並び、呼ばれたのは昼過ぎ。診察室を開けると、検査の時にとても苦手だった女性の先生がいた。たくさん先生がいる大きい病院の中で、ピンポイントすぎるよ。

すぐに隣の診察台で内診となり、ドキドキしたのも束の間。詳しくは書けないけど、痛い。内診の痛みは先生によって、今までもかなり差があったが、過去1番痛い。そして長いし、先生は何も言ってくれない。不安。
終わった時には下腹部を圧迫されたようなウッとくる気持ち悪さで、よろよろと診察室へ戻った。

「5週目にしては赤ちゃんの袋が小さすぎる。今回は流れちゃうかもね。」

言葉にならなかった。かわりに、涙がジワジワと上がってくるのを必死に堪えた。大人になると、人前で簡単に泣かないように堪えるもんだね。
さらに先生はこう続けた。

妊娠おめでとうと言える状態ではないです。来週また来てください。」

それだけ言って、人生で初めてのエコー写真はどこに何が写っているのか、見方の説明もなく、診察券と一緒に無言で渡された。ドラマやテレビで見たことのあるエコー写真を、無言で受け取ったことがまたとても悲しかった。

部屋を出る挨拶もできないほど肩を落とした私の後ろ姿を見て、先生は焦ったように付け加えた。
「あ!でも、子宮外妊娠などの異常ではないですから!」

私も夫も30代後半から40代で、「今回がダメでも、また次がある」とは簡単に思えなかったし、今回の妊娠を奇跡のように大切に感じていた。

お金を支払い、待合室の椅子にもう1回座った。ウルウル、そしてポロポロ、涙がこぼれた。人目を気にして静かに、バレないように泣いた。
落ち着いてから仕事中の夫に電話して、ちょっとクールに装って「まだ確定じゃないんだって〜」と事情を手短かに伝えた。仕事中に心配をかけないように、直接会うまでは詳細は控えようと思った。

この時期はまだまだ安定せず(なんなら、妊娠期間に確実に安定安心と言える時期はきっと無い)、誰にとってもどうなるかわからないから、頻繁に確認していきましょうとか、そう言われればここまでショックは受けなかったんだけど。
「他の人より小さいんだ…。ダメになる確率が高いんだ…。」
この後は実は順調にトラブルも少なく、妊娠生活を送っていくことになるんだけど、このあまりにショッキングだった出来事が、今後の妊娠生活に長ーーく影響していくことになってしまった。

でも次は、違う病院を受診して救われた話。

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