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【マインド】心のささくれに気が付くと・・・

父からの影響

「止められるわけないだろう」と父はいつも言っていた。お酒は止められるはずがない。すでに吞んでいた父は、食卓の準備が整うとほろ酔い気分で食べるどころではなかったはずだ。

「アルコール中毒」その当時、父につけられた病名。

とても子供想いで、家のために家族のために仕事一本だった父は、ご近所さんからも優しい人と言われていた。

いつの頃からか、仕事が終わると吞むようになり、そして吞むというよりも吞まれる感じに変わるまではそんなに時間はかからなかった。

大手企業の東京支店長まで上り詰めた。30歳代で一軒家を持ち、母は専業主婦・弟・私共に大学まで私立だった。週末には、レストランに食事に行き外から見たらなんの問題もない普通の家庭だ。

私が高校生くらいまでは、お酒に吞まれることもなく仕事に没頭していた父がいつの間にかお酒が止められなくなっていった。

私が社会人になる頃、父の飲酒が悪化した。家の中が心配でそれを理由に入社して一年目の会社を退職する。一年ほど家にいたが、父と母を見ていることができず、結局アルバイトで仕事を始めた。

友人が私を見るに見かねて息抜きに海外旅行に誘ってくれた。グアム島だ。
家から離れられる、海で泳げる、心は高まった。
水着を着るから体を整えようと思い食事を制限、グアム島に着いてテニスをやっている最中にぶっ倒れた。ドクター曰く、食べていないこととフライトの疲れがでたのだろう。初の海外で初の病院を体験した。

その後、拒食症・過食症となったが、当時は自分が心の病気なんてことは思ってもいなかった。
食べている時にカロリーが頭に浮かぶ、食べた直後に体重計に乗る、次第に食べることが怖くなる。
そして次に自分が食べていることが制御できなくなる、夜中にでさえ食べてしまう。空腹を満たすと言うよりもただ口に入れていく。

どちらも自分が自分でない、そんな感覚を今でも覚えている。

アルコール中毒(現アルコール依存症)だけではなく、摂食障害から私のなぜ?がスタートした。人の心はなぜコントロールできなくなるのか、その答えを知りたい。

カウンセリング・ヒプノセラピー・コーチングを学んでいくうちに 潜在意識 という共通の単語が私の脳裏に焼き付いた。 

さらにマインドフルネスで学びを深め、依存症援助者のための勉強会に参加した。経験談、そして専門医から学ぶ心の問題は私のなぜ?に答えるヒントがたくさんあった。

そして今、私が思うこと。
父に言いたかった言葉は、「止めて欲しい」ではない。

「お父さんは頑張ってきたよね、頑張った自分に乾杯しよう。」である。

心の傷は依存者だけに限らない、大なり小なり人は心に問題を抱えがち。心のささくれの小さな時に気が付いてあげること。目に見えないからこそ大切だと何十年もの学びの中から私が出した答えである。


自分を受容できるようになったマインドフルネススキルを皆さんにシェアして社会に貢献していきたいです。これから色々なことを発信していこうと思います。サポートは、これらの発信活動と学びに使わせていただきます。