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【キャリア】異動から1年、ズタボロの私が学んだこと

異動は新たな悩みの始まりだったという記事では、私が公募で異動した経緯と、異動先の文化が合わなかったという話をしました。

【おさらい】異動した先は、気の合う人も居ない、上司や先輩は仕事を教えてくれない、業務内容が想定と違っていた、という最悪な状況。

今は異動から1年ちょっと経ったところ。試行錯誤したり、当初と比べて心境の変化もありました。

誰かの参考になればいいなという願いを込めて、まずは「やったこと」をお伝えします。それから、1年経った今「分かったこと」を記していこうと思います。


やったこと

聞く相手にこだわらない

異動してすぐは、「どうして先輩は仕事を教えてくれないんだろう?」そう思っていて、当時の課長と、ついている先輩にひたすら「教えてください」、と言い続けていました。ただ、明らかに教える気の無い2人。

それでも議事録を取れ、だとか、得意先から出た宿題をまとめて社内に発信しろ、だとか言われます。やむを得ず、炎上していてスーパー忙しそうな開発の人に、申し訳ないと思いつつも基礎的な知識や今どういう状況なのかを教えてもらえないか聞きました。

すると、快く引き受けてくれて、しかもたった1時間で一番最初の経緯から非常にわかりやすく教えてくれました。

この時の経験は、「聞くのは上司と先輩である必要は無い」と気づかせてくれると同時に、あることを思い出させてくれました。

とにかく味方を見つける

それは、全部自分でやろうとせずに、どんどん仲間を作ってその人たちにお願いする、ということです。

誰だか忘れましたが、ある逸話があります。昔、とても成功しているけれど学歴の無い人がいました。意地悪な記者がその人にわざと難しい質問をしたのですが、その人は「私は答えが分かりませんが、自分の仲間に聞けばわかります」と言い、その場で電話を掛けて回答をした、と言う話です。

この話は、一人でなんでもできてしまうスーパーマンはいないので、全部自分でやろうとせずにどんどん周りを頼ろう、という教訓になった、ということで有名な話です。(名前を思い出したら追記します)

また、私の前出のカリスマ上司も、「俺は何もできない。でも、俺にはたくさんの武器がある。お前も、お前一人で全てできる必要はないから、とにかく『武器』をたくさん見つけろ。」とよく言っていました。実際、その上司には「数字をいかせる」という目標達成を助けてくれる仲間が社内外にたくさんいます。

結局、今回もそういうことなんだな、と気づきました。今は営業ではないので、目標は違えど、結局仕事は「いかに武器をたくさん見つけられるかゲーム」

それを再認識してからは、今までの事業部と文化が違うのと年齢層が高いので苦戦はしていますが、少しずつ同年代から味方を増やしていっています。

横の繋がりを作る

こちらも味方を見つける、に似ているのですが、「横の繋がりを作る」ということもやりました。

というのも、私の部署はそれぞれ担当が決まっており個人商店のような形で業務を行っているため、同じ課の人とほとんど関わることが無かったのです。

ですが、ある時たまたまある会議の後、同じ課の人と雑談をする機会がありました。その人もなんだか大変そうだったので、私の抱えている不満を話してみたら、とても意気投合したのです。

それから、「同じ課の他の人たちとも話す機会を設けて、職場環境を改善しよう!」という話になり、事情を説明して、ワークショップを実施しました。

正直、「めんどくさいやつだな・・・」と思われるかと思ったのですが、皆さんから結構な不満が出てきまして(笑)半年ぐらいずっと一人で悩んでたけど、みんな一緒なんだな、ということがわかりました。

それから半年くらいかけて月に一度みんなで話し合って、結論として今の部署の体制や上司を変えることは無理だけど、マニュアルや知識の共有などでお互いを助け合うことはできるよね、ということで合意でき、同じ課の人に気軽に相談したり、飲みに行ったりできるような関係性を作ることができました。

どこまでやるか決める

最後は、どこまでやるかを決めることも重要というお話です。例えば、定時の範囲内で精一杯頑張るのか。残業をたくさんしてまでも頑張るのか。給料は出ないけど、通勤時間やスキマ時間、はたまた朝早起きして勉強するのか、土日を使うのか。

私は当初、通勤時間や土日も根詰めて勉強をしていました。ただ、業務で使う知識と本やネットに載っている情報はとても範囲が広く、当たり前ですが自分の業務の範囲外のことも載っています。本当に理解しようとすると、中学校の理科からやり直さないといけないぐらい膨大なこともあり、一人での学習には限界を感じました。

また、別の記事にも書いていますが、今年の7月からは妊活を始めていて、気持ちとしてはバリバリ仕事で活躍するべく長時間労働や時間外学習はいとわないのですが、今は家庭の比重を重くしたい状況です。

色々と考えた結果、今は「定時の範囲内で。気が向いた時のみ、空いた時間を使って勉強しよう。」に落ち着いてきています。

分かったこと

さて、この1年間今の業務や上司について色々と考えてきて、最近分かったことがあります。

教育スタイルの違い

ずっと、何で私の上司は仕事を教えてくれないんだろう?と思っていましたが、ネットである投稿を見てハッとさせられました。

間違っているかもしれないことや、調べるのに時間がかかることは自信で答えを出さずにまず上司に確認するというのが現代の新常識になっている。

これを見た時正直私は「当たり前では・・・?」と思いましたが、そういえば以前、同じ課の人が、「とにかく上司から言われたら何も考えずに得意先にアポを取って、で、『何を提案するんだっけ!?』ぐらいなのが割と昭和の営業スタイルのイメージ」と言っていました。(私の上司も元営業です)

なので、おそらく昔は、たいして教えてもらうことなく実行し、怒られながら体で覚えていくスタイルだったのだと想像します。もちろん一概にひとくくりにはできないと思いますが、傾向として。

先に教えてもらってから仕事をした方がこちらもミスしなくていいし、手戻り・手直しや得意先に迷惑がかかることも減るため、それがいいと私は思うのですが、そのギャップがあるかもしれないと気づきました。

「罠」にはまっている

もう一つ気づいたことは、私が「罠」にはまってしまっていたということです。というのも、今は色々なところで「人生100年時代」「終身雇用の崩壊」「個の力をつけなさい」「ジョブ型雇用へのシフト」などなど色々なことが叫ばれていると思います。

昔から私は、先生がクラス全体に向けて言ったことを、自分にはさほどあてはまらないのに重く受け止め、自分を追い込んでしまう、ということが多々ありました。

今私は100年以上続いている大企業に勤めているのですが、上記のようなフレーズを聞きすぎて、「今の会社に定年まで勤められると思うのは間違いだ」「40歳、50歳でも欲しいと思われる人材にならないと」という焦りがいつの間にか脳内に刷り込まれていました。

ですが、先日、サラタメさんという本要約系Youtuberの動画を見ていてふと気づいたことがありました。その動画は↓こちらなのですが、

この動画では、SPIN話法という、営業マンがモノを売るためのいわば勝ちパターンの話法を解説しています。

2:30〜3:40あたりで、売るためには、下記の様な順番で質問してお客さんにしゃべらせなさい、と言っています。
「現状はどうで、理想はどんな感じですか?」→「現状の悩みは?」→「それって結構まずいですよ」(=恐怖心を煽る)→「私が解決しましょうか?」

なるほど、と思っていたら、次に観た動画はこれでした。

こちらは本要約チャンネルとは違って、転職に特化した転職のサラタメさんというチャンネルなのですが、この動画では「やばい業界」を紹介しつつ、14:45あたりで、「地銀はやばいからM&A業界はおすすめ、私のLINEに、特にM&A業界に転職したい人向けの特別動画もあげていますので気になる方は見てください」と誘導しています。

これって完全にSPIN話法だ!!と気づきました。

要は、

政府や企業も似た様な形で、自分が誘導したい方向があって、そちらに誘導するために恐怖心を煽っているのではないか、と。

そこで改めて、私の会社でもよく言っている「ジョブ型雇用」をネットで調べてみると、自分の会社とは全然違っていました。また、よくよく自分の会社の説明資料などを見ると、完全にジョブ型と言い切っているのではなく、そう言った方向性に進めていく、というような名称の付け方や中身になっていました。

その話を他の人にしたら、「完全にジョブ型にすると路頭に迷う人が出てくるって分かってるから、完全移行に踏み切る覚悟はないんだと思う。」とのこと。

これを聞いた時に、まるで憑き物が取れたかの様に心が落ちついたのを感じました。

今まで一人だけ焦って半ばパニックになって働いていましたが、一回落ち着いて、やれることをやっていけばきっと大丈夫。仕事なんて選ばなきゃなくなることはないんだし!という気持ちになれました。

肩書きに惑わされなくて良い

最後に気づいたことは、「肩書きに惑わされず、別に営業でいい」ということでした。

元々は市場調査をするお仕事で異動しましたが、実際には営業や通訳のような動きが多いです。それに対して、「私のメインの業務は市場調査なんだから、こんなことに時間を使っている場合ではない!」と思っていました。

もう異動してしまったのですが、以前いたシゴデキの人が、めちゃくちゃ素敵な調査結果を発表していて、本部長もとても褒めていたので、私はその人の資料をデスクトップに保存し、「目指すところはここだ!」と思っていました。

その資料は、私が思い描く「調査」そのものだったのです。

それなのに、いつまで経っても顧客対応や社内雑務、そして新しく立ち上げたさまざまな部門を横断した情報共有会に時間を取られ、全く「調査」ができずにイライラと焦りが募っていました。

でも、1年やってみて、私はやっぱり技術的なことはわからないし、技術がわからないと調査しても理解できないのです。

そこで、営業出身の私の上司がなぜ調査をしないかがわかりました。しない、のではなく、わざと避けてやらないようにしているのだ、と。

だから、私も焦って調査をする必要はなく、与えられた仕事をしていたらいいのだと思える様になりました。今後は営業的な動きと通訳を極めていきつつ、社内外の人脈形成と、案件で知識をつけていけたら、と思っています。

まとめ

だいぶ長くなってしまったので、改めてこの1年での気づきをまとめたいと思います。

■やったこと
・業務を教えてくれない人も存在しているため、その場合は直属の上司や先輩じゃない人に聞いてもいい
・とにかく自分の目標達成を助けてくれる味方を見つける
・横の繋がりを作ってベターな職場環境を整える
・仕事や仕事の勉強は際限がないのでどこまで頑張るか?を決める

■分かったこと
・私と私の上司では世代の違いがあることもあり、教育スタイルが異なっている
・不安を煽る言葉に踊らされず、自分のペースで頑張る
・肩書きに固執せずに、自分ができること、求められていることをする

今回改めて振り返ってみると、自分はなんとも柔軟性が無く、思い込みやパニックに陥りやすい人間だなあと思いました。

想定と違ったことがあってもその場その状況に応じて臨機応変に思考を切り替えられ、求められていて、かつ、自分のキャリア形成にも役立つ業務をすることができれば、自然と人生100年時代も生きていけるはずです。

年内に今の職責の腹落ちと頭の整理ができたので、2024年は心機一転、頑張れるような年になりそうです。





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