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ミニノート

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記事一覧

魔法陣

呪いが片耳から入り込んできて 鼓動が魔物を呼び起こす 薄手の羽織りを引き被って えいと起き上がる 戸締まりを確かめる 悪い物は入って来られない 皆は寝静まり 呼び寄せる者もいない 程よく冷えた廊下の床 月光が隙間から差し込み 古い家も悪くない ふと気配に振り向けば 足がぬかるみに入り しかし沼であって 安定が消え 外に出ていた方の足に重心を置くが いつの間にか迫って来ていた妻が私の肩を押す いって

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現代の眼で見る、百人一首におけるパワハラとセクハラ

 まず、前置きをしなければいけません。
 私は平安時代の文化が大好きで、当時の着物、文学、習慣などに初めて知った頃よりも更に強く惹かれています。千年も前にこれだけの文化が定着していた事について誇りに思ってもいます。
 けれども、和歌として残っている事で現代に悪い文化まで残してはいないか心配です。   
 もっとはっきり言えば、和歌にもあるのだから風流だ、同じ事をしても構わないだろうというパワハラや

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詩の役割

‪ツイッターを見ていたら、詩の役割について考える機会があり、まとめてみました。

読まれないのに、役割なんてあるの?
書く人がいるのだから、役割はあるはず。

現代詩、いえ、今後の詩の役割。‬
‪たまに考えるテーマです。‬
にしか、できないは重要ですね。詩は自由過ぎて掴み所がないだけに、もう少しその姿を捉えたいものです。

私は詩を思う時、歌う、というのがあります。詩人の好きな詩を思い出す時も

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思想の重量について

ミニノートでは、ちょっとした考え事について、書いてみたいと思います。

1.思想の重量について

人は成長するごとに知識や記憶や思想が増えていく。本ならば冊数が増えるが、人やKindleは思想が増えたからといって、重量が増えるわけではない。自動で圧縮する機能があるのだろうか。そして魂やクラウドにまとめられているのだろうか。人はもしかしたら雲の上に行けば実際にそれまでの人生を振り返ることになって

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