浄光院

綺麗な華も此処じゃ御飾り
隣に並んでも案の定
下段の側室に目が行くのを
しっかりと華は追いかけてる

呼ばれた挙句の政略結婚
花瓶に入れられて御粗末に隅に置かれ
時々 気安めの小物を送れば

良いと思ってんのかい あんた
どんなに御偉いさんでも気に触れば
あたくしが地獄を見せてあげましょう
恋しい気持ちを毒に含めて

どんなに着飾って無意味の
政(まつりごと)の手土産なんかい?
お寝んねも御呼ばれはなくても
我が華は腐ってんじゃないの

愛をいつのまにか踏み付けて行く
あんたの足にあたくしの棘が刺さるなら
お江戸の奥内も何が起こるかね

華は飾りじゃないんよ あんた
綺麗な華にも棘があんのよね
全身 火達磨になっても死なんよ
あんたを見届けるまで死なんよ

青葉も権を持てば枯れちまうのさ
あたくしはこの目でじっくりと見てきた
姑(しゅうと)の玉の輿の後腐れ

我が華は枯れんせんよ あんた
あたくしは得るもの得ると決めた
だから あんたを見送るまで死なんよ
死の境を彷徨う死なんよ
死ぬ訳にはいかんのよ あんたが死ぬまでは

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