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祝・D&Iアワード大賞!Sangoport×DEI推進室はどうやってシナジーを生み出してきたのか

DEIを推進する採用マッチングプラットフォーム『Sangoport』やDEI推進室の活動などが評価され、この度、サクラグはD&I Award 2022 スタートアップ企業部門で 大賞(最高位)を受賞しました。
2023年2月14日に都内で開かれた表彰式には、Sangoport事業責任者・MoritaとDEI推進室長・Kyokoが参加。2人に、取り組みを軌道にのせるまでの道のりを聞きました。

DEIのリーディングカンパニーを目指す

――まず、SangoportとDEI推進室が何に取り組んでいるかについて、あらためて教えてください。

Morita:Sangoportでは、日本の労働人口不足という社会課題の解決に向けて、多様な価値観やバックグラウンド、就労環境にある人々の活躍の裾野を広げるための取り組みをしています。具体的には採用マッチングのほか、人材を受け入れる側である企業の経営者や人事担当者の方向けのダイバーシティセミナーなども実施しています。

Kyoko:DEI推進室は、代表取締役直下に設置された組織です。サクラグでは多様なバックグラウンドを持つメンバーが個々のバリューを最大限発揮できる組織を目指すことがビジョン「ひとの可能性を開花させる企業であり続ける」の礎になるとの考えから、DEI推進に積極的に取り組んでいます。そして、取り組みによって得られたイシューやナレッジを事業に繋げ、社会に還元していくことを目標としています。


――今回の受賞についての感想を聞かせてください。

Morita:本当にうれしいです。特に今年は現メンバーやこれからSAKURUGに入社してくれるメンバーが活躍してくれるための社内の環境整備を進めたり、社外の企業様への啓蒙活動をおこなってきたので、その実績を見ていただけたことを感謝しています。

Kyoko:D&Iアワードは、昨年オンラインで拝見しながら「皆さんすごいな、来年は何か賞をいただけるくらいになって、画面の向こう側に行ってみたいな」と思っていました。
それが今年は、会場に行けるどころか、大賞をいただくことができました。
D&I・DEIそれ自体は、競うものでも、勝ちとるものでもないと思っています。ただ、今回の賞で「自社だけでなく社会へも良い影響を与えようとしていること」や、私たちの「本気度」を評価していただけたことが素直に嬉しいです。

Morita:評価された取り組みの内容については、僕たちが主体でないものも多かった印象です。

Kyoko:そうですね。紹介した取り組みの内容の多くは社内から自然発生したもので、私はただそれを集めてお話ししたに過ぎないんです。
1年半前に推進室発足のプレスリリースを出したとき、"「メンバー全員参加可能」でDEIのリーディングカンパニーを目指す"と書いたのですが、まさにそれが現実になったなと。
当時の自分は、まだ何もないのに「リーディングカンパニー」なんて大きなこと書いちゃった、と思っていたんですが、実はその時すでに、社内にはメンバーによってこれまで育まれてきたD&I、DEIがたくさん溢れていたことに後から気づかされました。


フィロソフィーの浸透でDEIの土壌をつくる

――具体的にどのような点が評価されたのでしょうか。

Morita:まず、「テクノロジーとクリエイティブの力で世界中でDEIを推進する」をパーパスに掲げ、事業を展開している点です。またパーパスだけでなく、「ひとの可能性を開花させる企業であり続ける」という会社のビジョンを実現するうえでも、D&I、DEIは切り離せない重要な要素です。これはもちろん、Sangoportの世界観にも通底しています。社内だけでなく、企業活動としてDEIを推進している点を評価していただいたと感じています。

Kyoko:トップメッセージである「家族より大事な仕事はない」もインパクトが大きかったようです。ここでの「家族」は必ずしも法的な家族を意味するものではなく、自分が大切に思う友人や同僚も広義の「家族」としてとらえ、個人の事情を尊重するという意味が込められています。このメッセージの継続的な発信も、DEIの浸透において重要な役割を果たしています。

Morita:実際に社内では、言葉通り多様なバックグラウンドの社員が活躍してますよね。僕はウクライナやインドネシアといった外国籍のインターン生の受け入れも担当しましたが、手続き上のことを除けば、受け入れるうえでのハードルはほとんど感じなかったです。メンバー達が自発的に「知りたい!」という気持ちでコミュニケーションを取りにいっている印象です。

Kyoko:D&Iアワードの表彰式当日のプレゼンでは、サクラグはDEI推進を3つのフェーズで捉えており、その中で特に「DEIの土壌づくり」を重視しているというお話をさせていただきました。文化醸成は終わりがないし難易度も高いですが、ここに意識的に注力することで、制度や取り組みなどを根付かせることができると考えています。


――土壌づくりについて、具体的な取り組みを教えてください。

Kyoko:私は「DEIだれでもチャット」が好きです。土壌づくりに欠かせないのは、社員一人ひとりに会社のビジョンやパーパスに立ち返ってもらい、「なぜDEI推進をするのか」「なぜ社会課題を解決するのか」を改めて考えてもらうことです。「DEIだれでもチャット」には、勤続年数や契約形態に関わらず全メンバーが参加しており、DEIに関する取組み
やニュース等の情報を自由に共有・交換できるようになっています。DEIが私たちにとって身近で、かつ重要なテーマであることを感じることができます。


サクラグメンバーだけじゃなく、社会のためのDEIであるために

――社内のDEI推進は、どのように事業に活かされているのでしょうか。

Morita:社内の実体験をもとにクライアントへ提案できることが何よりも良いですね!僕自身も時短勤務メンバーと同じチームで一緒に働いているので、自分の失敗例や工夫している点などを交えたリアルな提案ができます。また、推進室ではSAKURUG内の制度作りの構築もしています。その面では、クライアントの企業様の今後の展望をお聞きした上で組織に入り込み、企業ブランディングのお手伝いができるのは弊社の強み・経験が活きています。ここは弊社の実績が増えるに伴って、反響が大きくなっているのを実感しますね。

Kyoko:そうですね。DEIにはこれを達成できたらOKというゴールはないし、終わりがないものなので、取り組めば取り組むほど課題は出てくる。だからこそ、様々なケースに寄り添えるようになると思っています。一方で、私たちのようなベンチャー企業の事例をそのまま大企業で実践しようとしても、上手くはいかないと思ってます。「これをやったらDEIは必ず推進できる」といった魔法はないので、様々な企業様のお話を聴き、課題感などをヒアリングさせていただいたうえで、他社事例や国内外の統計的なデータなども踏まえて客観的なお話ができるよう、情報収集を欠かさないことも重要だと考えています。


――最後に、DEIの観点から、サクラグはどのような会社になっていくべきですか?

Morita:男性従業員の育休取得率公表や、人的資本情報開示の義務化への動きなど、いま日本社会全体が企業のDEI推進の見える化、浸透を計っています。最初は私たちも手探りで取り組みを始めましたが、その積み重ねがメンバー定着につながったり、新規応募も増加したりしています。様々な企業様のDEI推進をサポートできるよう、まずは私たちが性別・年齢・国籍などに捉われず、すべてのメンバーが活躍する組織を作っていきます!

Kyoko:サクラグではこれまでの取り組みで、主に子育て中の女性が活躍できる環境が整えられてきました。このような体制が今後、育児だけでなく、介護や障がいなどあらゆる制約をもつ人が可能性を開花させられる土壌になることを期待しています。私が育児をきっかけに復職や両立の難しさに気が付いたように、誰もがふとしたきっかけでマイノリティ側になることがあります。その前提に常に立ちながら「誰一人取り残さない」組織づくりを今後も目指していきたいです。