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身の丈にしなやかに。|インストを中心としたピアノサウンドの美しい楽曲プレイリスト

一本目を読んでくださった方々、ありがとうございます。

個別に連絡をくださった方もいらっしゃって、ありがたいですし、近い立場の人たちから「実は自分もこう思ってた」「癒しになった」という反応が意外にも多くて、対面だとこんなに込み入った話をしないからこそ、こういった場が元々関係性がある人との中でもコミュニケーションの芽になっていくことが嬉しい限りです。

さて、このnoteをどんなテーマから始めようかなと思ったのですが、やはり初回は音楽回でスタートしたいと思います。

なぜ音楽回からなのか

自己紹介を読んでいただければわかる通り、特に私は音大出身者でもなければ、音楽を仕事にしている人でもないです。だけど、自分にとって音楽が軸になっている思い出や記憶も多くて、とても個人的だけど自分が足を踏み込んできた世界を繋げる幹になっている気がするんですよね。

ということで、今回は音楽回1回目として、インスト(歌詞のない曲)を中心としたピアノサウンドが美しい楽曲を紹介していきます。最後にSpotifyのプレイリストURLをリンクさせているのでよかったらご覧ください。

このプレイリストはとても穏やかな曲が多いので、お休みのお供に、朝のコーヒーのお供に、是非ご一聴ください(でも決して睡眠を促すBGMとしては組んでないので途中からビートで目が覚めるかも笑)。と言いながら書いてみたら文字量が全然気休めになってないです。すみません。笑

インストとのかかわり

インストといっても勿論いろんなジャンルがある前提ですが、あえてインストとして括って中心においたのは、自分の人生単位で見ても歌のない音楽という意味で自分との接点が多い音楽だから。その理由の一つは自分が小さい頃からクラシックピアノを習い、そういった音楽との距離が近かったからですが、もう一つは中学時代に新体操をやっていたことが大きいと思っています。

新体操は数年前のルール改訂で、歌詞のある曲も使えるようになったのですが(直近のルールを追えてないのでまた変わってたらすみません)、私が競技をやっていた頃はまだ、歌詞が入っている曲を使用することはできませんでした。なので、踊る曲を探すとなると必然的にインストとなり、ひたすら曲をあさっていた日々でした。でもすごくその工程が好きで、他の人の曲まで探して、その人のイメージにあわせて勝手におすすめしてました。笑

歌詞のある曲が使えなかったというのは、こういう演舞系の競技には付き物で、フィギュアスケートも同様でした。フィギュアの方がテレビで放映されることも多いので想像のつく方が多いかもしれないですが、フィギュアの場合、確か2014年のソチ五輪あたりからシングルで歌詞入りの曲が使用可となりました。フィギュアスケートを見ていて「ポップな曲や最近のアーティストの曲で踊る人が増えたなあ」と感じた人がいらっしゃったら、それはおそらくこのルール改訂の影響ではないかなと思います。

歌詞のある曲を「使えなかった」というとなにか不本意感が漂ってしまいますが、言語的な直接的なメッセージが組み込まれていない曲で表現するのは、それはそれでわたしは音楽的でおもしろかったです。


新体操だと日本も2016年の世界選手権で歌詞が入った曲を使っています。


ということで前談が長くなりましたが、そんなこんなでインストが多めプレイリストを、いくつかのアーティストの紹介と自分の個人的な思い入れとあわせて、紹介していきます。

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Ólafur Arnards
オーラヴル・アルナルズ

まずはÓlafur Arnards。アイスランド出身の音楽家で、まだ30代半ばの若い音楽家ですね。
Ólafur Arnardsと出会ったのは、自分が大学1年生の時。中学では新体操をやっていましたが、高校・大学ではダンスをやっており、大学生当時所属していたダンスサークルで、初めて学園祭で踊ったのがこの曲でした。今考えたらÓlafur Arnardsで踊るなんて粋ですよね。選曲した先輩に感謝。Ólafur Arnardsは、ストリングスとピアノ、ドラムを中心に構成されたインストが基本で、中には同じアイスランド出身の歌手アルノール=ダンが歌っている曲もあります。

・Old Skin - "For Now I am Winter"より(2013)
・Re:member - "Re:memeber" より(2018)

めちゃめちゃ話が派生しますが、この"Ólafur"という名前、「オーラヴル」という発音に日本語話者としてはあまり馴染みがないですが、北欧の代表的な名前の一つのようですね。芸術家のオラファー・エリアソンも、「オラファー」という発音で浸透していますが表記はÓlafur Eliason、と同名。オラファー・エリアソンはデンマーク出身ですが、家系はアイスランド系。ちなみに、Ólafurはスカンディナビアでの形式だとOlafになるそうで、「アナと雪の女王」に出てくるオラフもここから由来していると言われています。(Peterが、フランスだとピエール、イタリアだとピエトロになる、あれと同じ現象ですね。)


そして、これを書いていて久々に踊っている動画を発見しました。自分が踊っている動画を見るのめちゃめちゃ苦手なのですが、もう7年も経っているので時効でしょう。笑 何よりこの後半にかけての、複数の音それぞれに合わせて何人かずつが違う動きをして、最後はまとまっていくという構成が素晴らしいので、それを伝えたくて共有します。

さて、話を戻して次に行きましょう。

Nils Frahm
ニルス・フラーム

Ólafur Arnardsと出会って、「ポスト・クラシカル」というジャンルが自分の生活に参入してきました。そこで派生して巡り合ったのがポスト・クラシカルのジャンルの中では、最も名を馳せている一人であろう、Nils Frahm(ニルス・フラーム)。ドイツの音楽家です。

彼の特徴は、ノイズを素材の一つとして制作している点。曲を聴いていただけるとわかるかと思いますが、ハンマー音や鍵盤の擦れる音、ペダルの音・・・あえてノイズを残して/加えて、デザインされたサウンドの質感が代名詞ですね(Ólafur Arnardsも質感としては近いものの、Nils Frahmの方がより顕著な気がします)。楽器が呼吸している感じが伝わってきて、好んで聴く曲の類の一つです。

Ólafur ArnardsやNils Frahmをよく聴くようになった大学生時代は大学の寮に住んでいていたのですが、夜アルバイトが遅くなると大学までのバスがなくなって、特に雨の日だと歩いて帰らないといけなくなるんですよね。大学の入り口から寮にたどり着くまでに1km弱あるのですが、そんな日の夜によく歩きながら聴いていたことを思い出します。

・My friend the forest - "All Melody"より(2018)
・The Roughest Trade - "All Encores" より(2019)

(私が通った大学の構内です。春は桜がとっても綺麗なのですが、ご覧いただけるように、入り口の門が見えないくらいの長さです。)

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Hans Zimmer

インストという意味では、映画音楽やドラマの音楽として制作された楽曲には馴染みがあるという方も多いかも。映画音楽の製作者で最も著名なのが、Hans Zimmer。前述したNils Frahmと同じドイツの作曲家です。

Hans Zimmerという名前を知らなくても、「パイレーツ・オブ・カリビアン」「スパイダーマン」「ダ・ヴィンチ・コード」「インターステラー」と言えば、どれか一つは見たことがあるという方が多いのではないでしょうか。ディズニーやMARVEL作品、クリストファー・ノーラン作品、ダン・ブラウンシリーズの映画の多くで、楽曲制作を手がけている映画音楽の巨匠です。その中で、1961年のNASAマーキュリー計画に携わった黒人女性を主人公に描いた映画”Hidden Figures”の音楽から、一曲紹介します。

Katherine - Hidden Figuresより(2017)

Shinya Kiyozuka
清塚信也

ここからは国内を中心に活動するアーティストの楽曲です。清塚信也さんは「関ジャム」をはじめとした音楽番組で最近よくメディアに出ていらっしゃることもあり、知ってる方も多いのではないでしょうか。

最近は作曲家や音楽解説者としてよく知られていますが、私が最初に認知したのは、音楽関係の仕事をしている母が演奏を聴きに行っていたという、演奏者としての清塚さんでした。そこから彼がつくる音楽をいろいろ聞いていくうちにはまったのが、2015年・2017年に放映された「コウノドリ」の楽曲であるこの2つです。"Baby, God Bless You"は、フィギュアスケートの紀平梨花選手がフリーの曲として使用したことでも話題になりましたよね。

Baby, God Bless You - 「コウノドリ」(2015)
For tomorrow - 「コウノドリ」(2017)

ちなみにまたまた余談ですが、2017年に放映されたコウノドリ2作目の1話目は、島根県隠岐諸島で撮影されているのですが、実は私学生時代に隠岐で2ヶ月ほど生活をしたことがあり、関係者界隈が湧いたことを覚えています。笑

また、コウノドリ2作目に出演されている宮沢氷魚さんは大学の1つ上の先輩でもあり、いろんな要素があいまって身近に感じた作品です。

そんなゆるいつながりもあって、今回の記事のトップ画像は、隠岐に滞在していた時に自分で撮影した写真を選びました。この写真はコウノドリの撮影があった西ノ島のお隣にある知夫里島で、崖の上から撮影したものですが、十何メートルも上から撮影して、こんなにも海の底まで透き通って見えるなんてすごいですよね。こんなご時世なのでなかなか遠出はできないですが、最近隠岐のホテルがリニューアルしたそうなので、落ち着いたらぜひ、興味がある方はご旅行におすすめです。
https://www.ento-oki.jp/

別の角度からの写真もあげておきます。結構な高さから撮影してます。

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そんなこんなで、楽曲が続きます。が、ここからは別途作っているプレイリストにも重なっているアーティストが多いので、続きはそちらで綴っていくとします。
次は、このコロナ禍・制約のある社会で生まれた、元気が出る国内アーティストの楽曲を紹介します。

【インストを中心としたピアノサウンドの美しい楽曲プレイリストーkomorebi】

Ólafur Arnards / Arnor Dan -  Old Skin

Ólafur Arnards - re:member

Nils Frahm - My Friend the Forest

Nils Frahm - The Roughest Trade

Hans Zimmer / Pharrell Williams / Benjamin Wallfisch - Katherine

Shinya Kiyozuka - Baby, God Bless You

Shinya Kiyozuka - For Tomorrow

Schroeder-Headz - Sketch of Leaves

Schroeder-Headz - ハルシュラ

Ohashi Trio - サクラ

Wonk - Nothing

Wonk - Dance on the Water Piano Remix

Kan Sano - On My Way Home


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