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幼稚園の現場から発達の凹凸について思うこと

保育の現場で働いていると、頻繁に発達に凹凸のあるお子さんについて同僚と話す機会があります。
最近では、活動が終わってから
「今日は〇〇くん落ち着いててよかったね!」
ということが多くなってきました。

私の勤め先の幼稚園ではアート活動を定期的に取り入れており、私はそのメインの講師をしています。幼児向けアートワークショップを作って実行する人、と言うとわかりやすいかもしれません。
平均で26人前後のクラスに1人の割合で発達に凹凸のある子がいます。(基本的に、勤め先の私立幼稚園では障害のある子受け入れていないのでこのくらいの割合です)
たったひとりの子が、絵の具の筆洗のお水をバシャバシャにしてしまったり歩き回るなどして、ほかの子がみんなそちらを見て活動の流れが中断したり。ということはよくありました。
発達障害ではなくても、噛みつき癖のある子や、病気による後遺症があり、日常生活に支障のある子もいます。

自由な表現活動をしている園なので、自由な保育をしているかというと、そんなことは全くありません。昔ながらの体質で、集団からはみ出す子は「〇〇ちゃん、いま何する時間!?」なんて声が飛んでしまいます。行事が多く、カリキュラムがある程度ある、一斉保育の幼稚園。時間通りに集団生活を送ることが苦手な子には、ちょっと大変です。

私の三女(年長)の保育園では、自由保育で行事はほとんどありません。担任の先生がしっかりしていて、凹凸のある子が数名いますが笑顔が絶えず、市のサポートと民間の事業者の利用も併用していてとても良い環境だなと思っています。
保育園では国による加配(凹凸のある子の対応をする先生を配置する)制度が確立していて、補助金制度が数種類あります。知人に療育が必要な子のサポートで複数の保育園を回っている方がいて、そんな制度があるのかと最近知りました。
民間の事業者というのは、発達支援のデイサービスを行う事業所です。通常保育の中でお迎えに来てくれて、お帰りの時間内に送り届けてくれるので働いていても安心です。

勤め先の幼稚園では、先生方の中で発達について興味があって自主的に学んでいる様子の先生は少なく、凹凸のある子を受け持った段階で戸惑いと重荷を感じているようです。補助の先生がいますが、手がまわっていません。
もうひとり補助の先生を雇う場合は、私立幼稚園でも市からの補助金が受けられます。その場合は自治体に「私立幼稚園等特別支援教育費補助金」など申請し、診断書や調査票を提出しなければなりません。もともと診断書のないグレーゾーンのお子さんには補助は出ず、追加で人員を確保するとなると、幼稚園が100%出費しなければなりません。よって補助の人員は最低限です。。診断書のある子どもは、前述のとおり「入園しない」という制度なのでこの制度を使う機会はほぼ無いでしょう。
担任の先生が25人以上の子どもにカリキュラムをこなしつつ、凹凸のある子に対して孤独に向き合う可能性が高くなります。また保護者への対応も難しいです。「診断書をもらってください」と言ったら、園を出てください、と言っているようなものになってしまいます。聞いた話では、保育参観にも出席せず、我が子の凹凸に目を向けない保護者も残念ながらいます。

私は担任ではなく、外部から保育園全体を見る立場で、さらに幼稚園の子ども達全員が絵を描く様子を見ています。そうすると、クラス運営の様子や、子どもの心の落ち着き具合が見えてきます。いろんなことをわかった上で、全員をサポートするのが私の役目なので、先生、子ども、保護者の方々と、全方向を向きつつ応援していこうと思っています。

本当にとりとめのない文章になってしまいました。本当に書きたいことが書けていないので、続きはまた次回に。
読んでくださった方、ありがとうございます。




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