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さまざまな風景のうた20

しずけさに包まれやさしく目覚めれば心を誘う遠きまなざし

胸裂けるいとしいようなむなしさに時は散りてなす術もなし

雨音に耳を傾けて目覚めば春は近くにわれに微笑み

梅散りて桃は静かに微笑みて人恋しくも愛しくもあり

きらめきに静かに流れる春の日も君とありて心に流れ

風さわぎ心の隙間にさしいれる上弦の月に想いあふれて

あこがれも夢も終わりしこの時も君と二人で新しきはじまりに

きらめきに晴れる空とは裏腹に寒き風に花は新しく萌え

あざやかに時をうるおす花々に心満ちる春の日差し

複雑に絡み合い合う心情も静かに流れる春にとけて

重き身を起こし窓辺に腰掛ける春の日差しと共にあれば

うららかな光と共に一斉に鳴る洗濯機の音幸せに響き

離れ去り静まり消える雨音も静かに流れる時君と共にありて

消え去りぬ思いは空の果てに逝きされどこの身を裂ける心情

感情を無くしたように散る花にそっと触れる笑顔を残して

この時の一瞬のきらめき輝きて揺れる花も刹那に魅せて

さわがしき世をかき消す水音に願う思いは静かに響いて

ざわめきて心かき乱す煩悩も一時の風すべて過ぎゆく

心には果てなきあこがれ満ち満ちるされど時は慟哭の中に消え

過ぎし日の棘に悩むるこの身にも春の日差しは優しく揺れて

この胸に巣食う希望も流れ去り世の終わりも君と共にあらん

覆う空まだ見ぬ明かり空の上君と二人で探す青空

起きてから不意にさみしさ感じる日光りの一差しさえ手のひらに感じず

眼差しの奥に隠れた情景に気づくわれに真実は裏切る

指先を紡いで伝わる鍵盤の心を映す悲しき音色

気まぐれか壊れてしまったわが心笑顔望むも返らぬ笑顔

※ 今回は二十六首です。イラストはオルガルの直美です。X(Twitter)にはイラストのアカウントありますが、noteにイラスト載せる予定はありません。

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