さまざまな季節のうた14


ゆっくりと時を刻みし秋の日に虫は奏でる木の葉も揺れて

あざやかに咲く花の心人知らずわれの心もまた人知らぬなり

秋桜のまばゆき瞳ひとすじに想いに満ちる風に恋して

振り向けば満ち欠けしてる月の様わが歩みを映す如く

まぶしさにふと目覚めれば雲間から光あふれる想いも満ちて

うすれゆく遠き記憶を夢みれば時は静かにやさしく微笑む

修羅となり空を焦がすファイターは心に秘める消えぬ傷を

窓辺からあふれる光に包まれて眠れる君にわれは微笑む

悲しみを隠す笑顔の向こう岸見つめる瞳は神の御宿

五十鈴川静かにながれる川音は人皆支えささやく調べ

手鏡にまばゆき光抱きしめて静かに燃ゆる命薫りて

静かなる夜は深まりわれを置きただひたすらに時を刻む

※今回は十二首です。今回もだいぶ前の作品なので季節感はめちゃくちゃです。

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