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【営業の教科書NO.122】売れる営業トーク

〜今日のポイント〜

●売れる営業トークの構成
問題提起:こんなお悩みありませんか?
共感:私もその気持ちわかります。担当しているお客さんもこんなことを言っていました
解決策:商材の簡単な説明 ※詳細は聞かれたら答えるでOK
手に入れた未来(ベネフィット):その商材でどんなことが得られるのか・どうなれるのか
根拠:お客様の声や威厳のある先生の話、分析結果など
提案内容でできること:これだけのことができます
価格提示:こんな成果が得られて、これだけのことができて、この価格です(安いですよね)
他選択肢の提示と差別化:うちは他とはこの点が違うんです。メリット・デメリット
行動:〜〜してください!
再プッシュ:自分が目の前の相手から受注が欲しい理由を伝える
※各項目を網羅することと伝える順番が大事

=詳細解説==
①問題提起
お客様が抱えている問題や課題を整理し、提案をする
そもそもお客様は問題を理解していないケースが多いから
ここをしっかりと理解してもらうことがスタート
営業時のヒアリングは、ここを整理していくためのアクション

②相手に対する共感の明示
自分は敵ではなく、味方であることを示す
味方であることを理解してもらうために、相手の悩みや課題、現状に対する理解・共感しているポイントを伝える

③解決策(商材説明)
ここで初めて商材の説明をする。ただし、詳しく説明するのは聞かれたらでOK。概要とメインでできることが伝わればここでは十分。このタイミングで話しすぎると、相手はお腹がいっぱいになって、その先の話を聞いてもらえない。相手が興味を持ってくれたら、質問が出てくる。

④手に入れた未来(ベネフィット)
商材説明・解決策明示で提案が終わる営業が多いが、1番しっかりと伝えるべきはここ。問題解決ができ、その結果何が得られるのか、どうなれるかを具体的にイメージさせることが重要。

⑤根拠
基本的に人は営業の話を信用していない。なぜなら騙されたくないから。なので、自分以外の人の話で信頼を高めることが必要。お客様の声(事例)、第三者の権威ある人の声(例:大学教授など)、統計やニュースなどで、商材の必要性やベネフィットが得られる根拠を示す

⑥提案内容でできること
ここまでは得られるものを具体的にイメージしてもらってきましたが、機能としてどんなことができるのかを伝えます。ここで伝えたいのは、「そんなにたくさんのことができるの?すごい」と思ってもらうこと。逆にシンプルさが売りの場合は簡単さを訴求する。これは価格提案をする際の伏線。

⑦価格提示
相手のやりたいことが実現できて、しかもこれだけの機能があってorこんなに簡単に使えて、「なのにこの金額!」ということを伝えます。高いですよね?ではなく、これだけできるからこの金額!と自信を持って言い切ることが大事

⑧他選択肢の提示と差別化
営業で大事なことは即決してもらうこと。なぜなら、商談の”今”のタイミングが1番真剣に考えているから。今決められるように、他の選択肢=他社商材などをこちらから説明する。メリット・デメリット示し、最後は「やっぱりうちが1番ですね」と伝える

⑨行動の明示
この後、相手は何をすればこの提案を利用できるのか、をしっかりと伝えます。今後のステップをあいまいにせず、しっかりと伝えることで、相手自身がこれから何をして、どうすれば良いかが明確になる。

⑩再プッシュ
自分が目の前の相手から受注が欲しい理由を伝える。「どうしても一緒に仕事がしたい」「お役に立ちたい」など。せっかく話ができているのであれば、自分の感情もしっかりと伝えることが、相手の背中を押す

〜ラジオ内容はこちら〜
今日のテーマは売れる営業トークです。売れる営業トークとはどういうことかと言うと、売れるとは人を動かすことなので人が動きたくなる営業トーク、コミュニケーションの取り方を解説していきたいと思います。

大事なポイントは、しっかり各項目を抑えておくということと順番です。いきなりお金のことを言われても買いたいとはなかなかならないので、気持ちをしっかり持ち上げ、営業はあなたの味方ですよとしっかり伝えます。しっかりそれを理解してもらって、信頼できる相手だなと思ってもらって、商材にも魅力を感じてもらって・・・といった感じでやらなければならないことは結構多いです。

ここで話している内容も基本的には商材に対しての魅力づけ、根拠づけが中心になっているので、その手前のヒアリングの仕方やコミュニケーションの取り方との関係がある程度できているタイミングで話す内容だということをご理解いただければと思います。逆に関係ができていない段階であまり営業トークをゴリゴリされても、また押し売りが来たな、売り込みがきたな、となり、当然受注にはなりません。その点をちょっと意識してこの内容を参考にしていただければと思っております。

◆ポイント①売れる営業トークの構成

まずは流れですが、項目としては10個あります。まずは問題提起をして共感を示す。その後で初めて商材の説明が入るという感じです。商材をオファーと言いますが解決策です。これで解決できますよ、としっかり伝えること、解決策を使った結果得られる未来、ベネフィットです。いきなり「あなたは豊かになれますよ。」「幸せになれますよ。」と言われても、「そんなおいしい話はないでしょう?」となってしまうので、しっかり根拠を伝えること、根拠を伝えた後、今回提案している商材でできることを全部羅列して伝えます。これは次の価格定義につながってくるのですが、これだけのことができてこの金額は安い、みたいなことをお客さんに感じてほしいということです。そこまで話したらお金のことを言います。

金額を言えばこれでOKではなくて、そんな事ができてこの金額なら安いね、と思ってもらえたら勝ちです。そう思ってもらえるよう金額の出し方に気をつけてください。営業で意識しなければならないのはできるだけ今話をしているタイミングで決めてほしいということです。決められないお客さんがいる理由は情報不足です。情報で必要なことは他社の情報、他の会社がどんなことをやっているのか、みたいな話になるので、こっちから他の選択肢を伝えてあげてメリット、デメリット、そして最終的にはうちですね、ということを伝えてあげる事が大事です。

そこまで伝えたら、できることもわかってもらえた、何ができるか何がやれるかもわかってもらえた、根拠も伝えたし信頼できることもわかってもらえた、これだけのことができて金額も安いこともわかってもらった、しかもいろいろな選択肢を理解してもらった上で「うちがベストですよね。だから申込書をください。」みたいな形で行動を促す。

最後はせっかく商談で話ができているので、再プッシュという言い方をしましたが、「私はあなたとお付き合いがしたいんです、なぜなら・・・」という自分がここにいる理由です。「営業目標の達成のために受注がほしいんです。」とかではなく、「今あなたとお付き合いしたいんです、取引がしたいんです。」と言うことをしっかり伝える。この流れを意識しながらしっかりお話していただきたいです。

各項目を網羅して伝えること、もちろんお客さんの方でもうすでに困っている、この金額を出すからやってみて、と順番を前後するケースもありますが、新規営業のときはここまでしっかり話をしきらないと受注にならないですよ、というところで今日お話しております。

◆ポイント②一番最初にやるべきは問題提起

各項目についての説明ですが、一番最初にやるべきことは、ヒアリングは全て終わっている前提で、これから営業トークをしますよというときにまず何をやるべきか、は問題提起です。ここで言う問題提起は目の前のお客さんが抱えている問題、課題をしっかり整理してあげることです。「今こういうことで困っていますよね、認識相違ないですよね。」と言って合意を得ることです。

営業ヒアリングのときでも、ここをまず確認することが大事なポイントになります。人間はそんなに真剣に悩んでいないのでお客さんもそうです。特にBtoBとか、自分の会社や仕事という場合には特にそうです。言うほど考えていないというケースも多いので、しっかりコミュニケーションを取りながらお客さん自身に問題、課題が今あるんだ、その問題や課題がこれだということを理解してもらうために、まずは問題がこれだということを相手と自分との間で共通の認識を作るというところが大事になります。特にこれがないと次の話に進めないので、問題を感じていない人に頑張って営業トークをしても、伝わらないので、まずは問題提起をして理解してもらう、これがスタートになります。

◆ポイント③相手の現状に対して共感を明示する

お前そんな事を言っても何がわかるんだよ、という話は聞きたくないです。その問題がお互いに共通認識になったときに、たしかにこの問題で困っている人はたくさんいますよねと私のお客さんでも・・・みたいな話でその問題を抱えている人を私はわかっているんだということをしっかり伝えてあげるのが共感の明示になります。相手の現状に対する理解です。

これは法人の場合でお話させていただくと、法人の場合は会社単位の話の場合と個人単位の場合の両方があるので、両方伝えてあげないとだめです。目の前の担当者や責任者の方々がいたときに、「あなたのポジションだとこれは大変ですよね。会社もこれをやらなければならないし、めっちゃ大変じゃないですか。」と言ってあげることがすごく大事なことです。あまり会社、会社しすぎてしまうと「会社はそうだけど、そうは言ってもね・・・」みたいな真剣に仕事をしているかどうか問題も出てきてしまうので、相手に対する共感、特に法人、個人でも家族に対する提案みたいなときには、組織の提案だけじゃなくて、目の前の担当者さんに、責任者の方も含めて共感を示してあげるのが大事なポイントになります。共感を示すというのは自分の話をしっかり聞いてもらう土壌づくりであって、その点を意識してもらえるといいと思います。

◆ポイント④共感しているとわかってもらえたら解決策(商材説明)に入る

できた、問題もわかった、理解もしてもらった。共感を示して共感していることをわかってもらえた、味方であることをわかってもらった、ここで初めて解決策、商材の説明が入ります。

ここで大事なのは商材の説明を詳しくしすぎないことです。商材説明なんてどうでもいいんです。iPhoneの説明書はちゃんと読みますか?携帯の説明書なんて誰も読んでいないです。それでも使っています。使っているのは自分のやりたい機能が入っていて、ある程度使えちゃうからです。人は全部わかっていなくても使うんです。ここで説明するのは概要でOKです、ということがポイントです。

説明を細かくしすぎてしまうと、相手はお腹がいっぱいになってしまうので話を聞く理由がなくなってしまいます。しっかり話を聞いてもらうためにもここのポイントを大事にしてもらいたいと思います。本当に興味があったら勝手に質問してくるので、質問が来たタイミングでしっかりお答えてしていくという形で十分です。

◆ポイント⑤手に入れた未来(ベネフィット)を伝える

次が大事で、営業が話していないことが多いポイントですが、この商材を使うと何ができるようになるのか、何が得られるようになるのかということです。ベネフィットという言い方をしますが、商材を使ってみて、1週間後、1ヶ月後、もしくは明日に得られるものは何なのか、一番伝えなければならないのはここです。

ベネフィットという言い方をしてしまうと難しいですが、一番最初に何をしたかを思い出してほしいですが、問題提起ですよね。営業側とお客さん側がこれが一番の課題ですよねという話をしているので、それを解決するためのものなんだ、それを解決できるんだということをお客さんと一緒にイメージしてもらいたいと思います。

このタイミングではそうなったらいいよねとか、そうなれたら幸せだよね、楽しいよねみたいな風にポジティブな状況が得られるんだ、それに対してワクワクしてもらえなければ意味がないです。まあ、それができたらいいね、ではお金が入らないので、それができて楽しいねと思ってもらえるようなコミュニケーションを取ってもらえればと思います。

◆ポイント⑥商材の必要性やベネフィットが得られる根拠を示す

これも具体的にイメージできることが大事なので、最近でいけば動画を出すとか紙の資料でもいいですが、こうなれるんですよということをしっかり伝えてあげることになります。人は売り込まれたくないので基本的に営業の話を信じていません。営業がどれだけ頑張っていても信じてもらえないということを前提としてわかっておいてもらいたいと思います。

なので、自分じゃない言葉で話す。どういうことかというと、お客さんの声とか事例、人は権威ある人に弱いです。大学の先生や芸能人、有名人が言っています、または統計やニュースとかでも客観的な第三者が言っている情報源、リソースをもとに説明してあげると、たしかにそうだね、そういう結果が得られるね、これが必要だねとわかってもらえると思うので、根拠を示しましょう。

◆ポイント⑦提案内容でできることを伝える

提案内容でできることも全部しっかり伝えておいたほうがいいです。これは次の価格提示のときに、これだけのことができるなら安いねと思ってもらえることが大事だからです。最近でいけば、SaaSというモデルがありますが、機能の一部分だけを切り出して安く提案するとか、クラウド上で簡単にできるようにするとかもあるので、全部たくさんのことができますよという商材でないものも最近は増えてきています。

そのときにはシンプルで使いやすいというところを話ししてあげればいいので、ここで言いたいのは、すごく簡単、それでこんなにたくさんのことができるなら安いね、と伝えたいわけなので、その前振りと思ってもらえればと思います。

◆ポイント⑧価格提示でこの価格安くないですか?とお客さんに理解してもらう

メインでできることをお話した、プラスαで付随的にこんな事もできる、こんなことも得られますよとここで説明したら、ここで価格提示です。この問題が解決できるのにこの金額なら安いね、この問題が解決できてさらにこんな事もできるのに安いね、こんなに簡単にできるのに安いね、みたいな形です。

価格提示はこの金額ですねと言いたいわけではありません。この価格安くないですか、すごくないですかということをお客さん側に理解してほしいので、そこをしっかり伝える、言い切ることが大事になります。金額に対してはこの金額なんですが、いかがでしょうかという疑問形ではだめです。この金額はすごくないですか?ということを言い切ってもらいたいと思います。

◆ポイント⑨他選択肢の提示と差別化

そこまで言い切ったら次に出てくるのが他の選択肢との差別化です。今、このお客さんとコミュニケーションを取っている段階で決めてほしいんです。なぜ今かと言うと、人は考えるタイミングが後ろにいけばいくほど真剣にならないんです。今話を聞いてくれているタイミングが一番真剣に話を聞いているタイミングなので、今決められる土壌をこちらで仕立ててあげる、作ってあげることが大事です。

人はどういう風に決めていくかと言うと、提案を決めたことに対して本当かなと確認したり、他にもっと良い選択肢ややり方がないかなということを調べます。その調べる作業をこちらが代わりにしてあげれば、当然今決めやすくなります。なので他の選択肢である他社商材や他のツールも踏まえて提案をしてあげます。

視点が狭くなりがちですが、他社商材も自分の競合商材だけではなくて、類似サービスや他のものも考えなければいけません。例えば車を売っている人とかがいたときに、車はもっと大きな概念で捉えると移動手段です。人によっては車でなくてバイクでいいかもとか、車が要らないんじゃないかという話も出てくると思うので、広く考えてもらえればいいと思います。そのうえでメリット、デメリットをしっかり伝えて最終的にはやっぱり言いたいことはうちが一番ですよねと伝えたいので、それが言えるように話の方向性を持っていってもらえればと思います。

◆ポイント⑩相手のやるべき行動を明示する

最後、やるべきことは行動の明示です。「これだけの成果が得られます、だからやらない理由はないですよね。うちを選んだほうがいいですよね。なのでそのためにはこれをやってくださいとまずやってほしいのは申込書に記入をお願いします。」と言う形で相手のやるべきステップを伝えることが大事になります。申込みまでではなくて、当然相手がサービスを使うところまで踏まえて話をしたほうがいいと思うので、やるべきアクションを伝えましょう。

ここはけっこう曖昧にしがちですが、相手がやることと、こちらのサービス側が提供してやることはしっかり住み分けをしてお伝えしたほうが相手もイメージしやすいと思いますし、もう1個大事なポイントはあまり大変じゃないですよということは伝えたほうがいいです。大変だとまた人は引いてしまうので、そうならないように、意外と簡単にできるね、みたいにイメージできる話し方をしてください。

◆ポイント⑪最後に再プッシュで自分の気持をぶつける

最後の最後で再プッシュです。ここまで来たらちゃんとご理解いただけていると思いますが、なかなかそこでも進まないお客さんがいます。ただ人は基本的に感情で動くので、自分の感情をぜひぶつけてくださいね、という形で再プッシュという言い方をしています。今自分が目の前のお客さんと取引がしたい、お付き合いしたいということを自分の言葉で伝えてください。「いろいろお話させていただきましたが、どうしてもお付き合いしたいんです。取引したいんです。ご契約いただきたいです。絶対に役に立ちますんで・・・」ここはロジックじゃないです。自分の気持をぶつけていただくことが大事になるので、そこまで最後に言い切れば受注の確率は一気に上がってくると思います。

◆今日のまとめ

各項目をしっかり網羅すること、順番を意識してもらうことがすごく大事なポイントなので、それを意識しながら自分の営業トークがどうなっているのか見直してもらえればいいなと思います。ということで、売れる営業トークを自分の営業トークとすり合わせしながら、ブラッシュアップしてもらいたいと思います。

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