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カップルをやめて「ぺ」になった話

パートナーと同棲をはじめて3ヶ月のとき、「結婚するのは違うかもね」となった。理由はたくさんあるような大してないような、具体例を挙げようとすれば挙げられるけれどそれは本質でないような。曖昧な雰囲気の問題としか言いようがない何かだった。

仲が悪くなったわけではない。だから多少は離れがたい気持ちがあるし、そもそも同棲しているからすぐには離れられない。そして結婚しないからといって離れる必要もない。そこでカップルをやめた私たちは、この新しい関係性を「ぺ」と名付けてもうしばらく一緒に暮らすこにとした。別に名前はなんでもよくて、その場の思い付きで「ぺ」になった。

「ぺ」のルールは1つだけ。相手の体に触れるときは必ず許可を取ること。それまで私たちはお互いに唐突なスキンシップを許していたけれど、これからは嫌だと思うこともあるだろうと思って許可制にした。それ以外のルールは必要に応じて作ろうと思っていたが、特に困ることもなく過ごした。

そうして更に3ヶ月を過ごしたころ、私は一人暮らしの新居へ、「ぺ」は実家へ引越して私たちは同棲を解消した。これからどうなるかはわからないけれど、まだまだ仲は良い。

既成の恋愛観にとらわれず、お互いの同意だけで関係性を続けられるのはなんだか嬉しかった。今まで自分がはみ出してしまうことばかりだったけれど、これなら、はみ出すという感覚も必要ない。友人関係や恋愛関係、家族だってもっと自由になったら良いなと思う。既成概念にとらわれず、自分と相手が心地よい関係を、これから自分で作っていきたいと思う。

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