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知らぬ間に姿を消された音たち

ポスプロたるもの、今回は音関連のお話です。

録音された音の中には、セリフやナレーションなど“喋り”の邪魔をする音が含まれることがあります。
それらの音は、○○ノイズと呼ばれることが多く、
・エアーノイズ(ホワイトノイズ)
・リップノイズ
・ペーパーノイズ
・衣ずれ
・歪み(音割れ)
などがあるのですが、「ああ、アレね!」とわかる程はっきりと聞いたことは、ほとんどの方が無いのではないでしょうか。

それらの音は皆さんの耳に届く前に、せっかくの演者さんの声の邪魔にならないよう、エンジニアが「消す」もしくは音質を探って「軽減」させています。

この作業、コツを掴むまでは時間もかかり苦手意識を持つエンジニアもいるようです。
プラグイン様の発達により、以前よりは精神的な負担が減ったようですが、自分の耳と経験がものをいう繊細な仕事で、ノイズ除去の技術はまさにMA現場では必須です。
野外での録音ではシナリオ外の音がたくさん紛れ込んできます。車やサイレンの音、人の声、カラスも天敵。これからの時期は蝉の鳴き声も…。ロケで謎の電波を拾い続けた例(霊??)もあります。ちなみにこの件は、一定の周波数を探り当てて、抑えたそうです。プロってすごい!

そんな鍛えられた耳を持つプロが故の悩みは、プライベートでの視聴の際も、セリフやノイズが気になりハラハラしてしまうことだそう。まさに職業病ですね。
今日も今日とて、足したり引いたり消したりしながら聞き取りやすい音を提供していただきありがとうごさいます!

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