日ハムが球場を手放す2つのワケ
「BIG BOSS!」
特に今春には、たくさんのメディアに取り上げられていたので、きっと貴方も耳にされたこともあるでしょう。
そうです、新庄監督です。
新庄監督といえば、サプライズですね。
シーズン前の試合では、スタメン5人を本職とは違うポジションで起用するポジションシャッフルを行ったり、派手に球場に登場してきたりと…、今までの常識と比べると、監督らしからぬ行動で世間を賑わせています。
そんな新庄監督率いる北海道日本ハムファイターズ。
その保有元である『株式会社北海道日本ハムファイターズ』が、2023年に新しい球場を開業することをご存知ですか?
日ハムが現在使用しているのは札幌ドームです。
そんな長年使用してきた『札幌ドーム』から、新しく『HOKKAIDO BALLPARK F VILLAGE(北海道ボールパークFビレッジ)』に球場を移します。
この、『北海道ボールパークFビレッジ』は、札幌郊外にある北広島市に総工費600億円で建設され、2023年の3月に開業予定です。
今までに見たことのない形で、足を運ぶだけでも楽しそうな球場です。
しかし、なぜこれから札幌ドームを使わず、600億円もの費用を掛けて
新しい球場を建設するのでしょうか?
それは…、
北海道日本ハムファイターズは球場を持っていないから。
「いやいや、札幌ドームがあるじゃないか」
そう思いますよね。
実は、プロ野球球団では、
1.球団が球場を持っている
2.球団が球場を借りている
この2パターンがあります。
日ハムは、この2番目にあたります。
札幌ドームの持ち主は札幌市。
つまり、日ハムは札幌市からドームを借りて試合を行っていました!
自社や自社のグループ会社などで球場を持っているのは、全12球団中5球団のみ。
実際、福岡ソフトバンクホークスは、自社で保有している球場を2020年に『paypayドーム』に改名し、様々な施策を行っています。
例えば、E ZO FUKUOKAという商業施設をドーム横に設立。
館内にはHKT48劇場を作ったり、王貞治ベースボールミュージアムを作ったりと、球場周りを盛り上げる施策を次々と打ち出しています。
そんな中で、『北海道日本ハムファイターズ』を保有している『株式会社北海道日本ハムファイターズ』も、球場を自身で保有する決断に至ったのです。
では、なぜプロ野球球団は、球場を保有したいと考えているのか?
…そこには、2つのメリットがあるからです。
1.球場の利用費削減を抑え、選手強化に充てることができる
日ハムの札幌ドーム使用料は年間15億円程度。
毎年この費用が必要になると考えると、決して安い経費ではありません。
そこで、球団が球場を自らの手で保有することで、この高い施設利用料の削減を行うことができます。
そして、その費用削減分を選手強化に振り向けることによって、年俸の高い選手を獲得しやすくなるという狙いがあります。
2.球場運営の自由度が上がる
球団としては、球場を核とした事業展開により、ファンサービスの充実を図ることで、よりたくさんの収益を得たいわけですが、球場を外部から借りている場合だとそうはいきません。
例えば、球団はユニフォームやメガホンなど、オリジナルグッズを球場内で販売をします。
しかし、その収益の30%は、札幌ドームに徴収されてしまうのです!
また、札幌ドーム内の広告の全ては札幌ドームに帰属しているため、試合中の広告料も球団には入りません…。
そこで、新球場周辺にはサウナ&スパやホテル、レストラン、グランピングなどを設置。
更には、教育施設や住宅なども建設する構想で、球場以外からもたくさんのお客さんを呼び込み、収益が見込めるようにしています。
今まで借りていた球場を日ハムが保有することによって、様々な運営を日ハム自身で判断して行うことができるようになります。
つまり、日ハムは球場を自身で保有することによって、
1.これまでかかっていた費用をチームの強化に充てられる
2.運営の自由度が上がり、集客のサービスを充実させられる
と、収益を上げるために様々な工夫を行うことができるようになったわけです。
これは、不動産投資でも同じことが言えます。
もし、貴方が物件を購入して成功するためには、どんなことが必要でしょうか…?
1.不要な費用を抑えて、必要な箇所に資金を当てる
2.入居者のニーズを満たすように様々な工夫をする
これらは、不動産投資で成功するために重要な要素です。
1.不要な費用を抑えて、必要な箇所に資金を当てる
実際に物件を持つと、
・火災保険料
・修繕費
・管理費
などの諸経費が掛かります。
オーナーを目指す人間にとっては、これらの費用はできるだけ抑えて、利回りをアップさせる方が良いですよね。
例えば、
・今の管理会社よりも安い金額で管理してくれる管理会社を探す
・火災保険や地震保険に10年や15年単位で入って割安で支払う
・仲介手数料を交渉する
など、これらの費用を抑えることができれば、その浮いたお金はリフォーム代や修繕費に回すことができますし、そのまま不動産投資のリターンを上げることもできます。
まさに、今まで払っていた球場の施設料をチームの強化に充てたのと同じです。
2.入居者から求められる様々な工夫をする
また、不動産投資では、安定的に家賃収入を得ることも大事です。
そのためには、ただ物件を買って貸すだけではなく、工夫をしてあげることが大事です。
・長く住んでもらうには、どうすればいいか?
・空室はどうすれば埋まりやすいか?
不動産業者に任せっきりにするのではなく、こちらからアイデアを出すと、取引がよりスムーズに前に進むことがあります。
例えば、
・ペット可にしてみる
・敷金礼金をゼロにする代わりに、即入居を提示してみる
・エアコンなどの家具を付けてあげる交渉をしてみる
など、日ハムが工夫をし、集客を図るように、お客さんから求められる様々な施策が必要になってくるのです。
如何でしたか?
不動産投資でより成功するために、必要な2つのヒントをお伝えしました。
・余分なコストは省くこと
・入居者のために工夫をすること
出口をより確かなものにするためにも、ぜひ意識して下さい!
それでは、良い不動産投資を!
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