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長期投資の隠れたメリット

長期投資をするメリットは、なんと言っても
“配当を途切れさせることなく複利の力を活用できる”
ということにあります。
しかし、もう一つ、実は強力なメリットが存在します。
皆さんは何か分かりますか?



答えは、
“納税を先延ばしにできること”
です。

税金と聞くと、ちょっと難しくて拒否反応が出てしまうかもしれませんが、分かり易くその凄さをシミュレーションでお伝えしたいと思います。

まず、税金が掛かる場合を考えてみましょう。
つまり、安いときに買って高いときに売る、一般的に『投資』と考えられているものです。
例えば毎年、売って買ってを繰り返すことで10%の利益を得られたとします。
100万円を軍資金にスタートしたとすると、50年後には…、
毎年の利益から日本の税率20.315%を引くと約4624万円になる計算です。

これだけでも、“毎年10%だけ利益を得る”ことの凄さは十分に分かります。

一方、100万円の軍資金はそのままで、買った株を売らずに毎年10%の利回りを得られたとすると、50年後にはいくらになっていると思いますか?

最後の年だけ全ての株を売って税金を払った場合の答えは、



9360万円です!

取引ごとに税金を払うか、ずっと株を持ち続けて最後に払うか…。
たったこれだけの違いで約2倍も差が開きました。
なぜこのような差が生まれるかというと、仕組みは簡単で、売らずに持っておくと、利益は全て『含み益』という状態になっています。
まだ売っていないので、利益も損失も“見込み”の状態です。
この状態だと、課税しようにもできず、私たちはこの『含み益』をまるまる次の年の元手として投資ができるので、それが雪だるま式に膨れ上がった結果、税金を毎年払うよりも約2倍もの資産を築き上げることになるのです。

米国の配当王と呼ばれる株式投資では、“買ったら売らずに配当を再投資するだけ”という極めてシンプルな戦略を取っています。
これは、『複利の力』を最大限に活用するために“配当収入を途切れさせない”という目的が一つあったのですが、実は、“納税を先延ばしにする”ことでも、とてつもない『複利の力』を得られる可能性を秘めているのです。

配当王への株式投資に関して、
「安いときに買って、高いときに売った方が儲かるんじゃないか?」
というご意見を頂くことがあるのですが、なぜ私が、
「今は割高だからこれから下がるんじゃないかてん?」
と思えるような時ですら“絶対に売らない”という投資スタイルを崩さないかというと、こういった『隠れたメリット』を活かしていくことを狙っているからです。

また、“安いときに買って、高いときに売る”というのは、“言うは易く行うは難し”でもあります。

であれば、ほとんどほったらかしでも“納税の先延ばし効果”が得られるスタイルの方が、より“お金を働かせている”状態になっていると思います。

配当王への株式投資を実践されている方も、まだこれからの方も、長期投資で“株を売らないことによる納税の先延ばし”がどれほどインパクトのある方法なのか、本記事で参考にして頂けたなら幸いです。

『含み益』で、どんどん『複利の力』を活用していきましょう!

良い投資を!

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