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ドン底で終わるより 一夜の王になりたい【映画「キング・オブ・コメディ」感想】

めちゃくちゃ共感できる...。

ホアキン・フェニックス主演、トッド・フィリップス監督の映画「ジョーカー」を2019年の公開当時みてnoteにも感想記事を挙げたのですが、その頃から気になっていた「キングオブコメディ」を今更ながらHuluで観ました。

同じくロバート・デ・ニーロ主演、マーティン・スコセッシ監督の「タクシードライバー」も観たので、思った事を語っていきたいと思います。

やはり、3作品とも雰囲気が似ていると思います。
淡々と進む狂気がそうさせているのか、構造自体も似ている気がします。

何より、主人公が置かれている状況、つまりは社会というシステムからの疎外感といいますか、誰からも相手にされていない感じです。

今でいう「無敵の人」。
本来はフォーカスの合っていない被写体の物語。
彼らは、特にジョーカーは妄想説とかあるけど、最後にはその狂気を形(暴力)にする。
つまりは、存在しないかのように扱われるまま人生を終えるくらいなら、無理やりにでも罪を犯してでも自分は存在しているんだと分かってほしい。

自分が上手くいかないのは他人のせいだと思い込む子どもっぽい反応的な生きづらさを体現している点でみれば、誰にでも起きうるストーリーであるのが一番の狂気である。

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