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47.「出会いを活かす力」|よなおさん【応援note #7】

「今までの20年間でいろんな人に出会ってきたはずなのに、この1年間の出会いが一番成長できたと思うんです」

その言葉に私はハッとした。
確かに、私も学生団体に入ってから成長につながる出会いが増えたと感じていた。しかし、これまでにもたくさんの出会いがあったはずだ。

なのになぜ、今こんなに出会いによって成長させられていると感じるのか。
その疑問にこたえるかのようによなおさんは続けた。

「『出会いを活かす力』がこの1年でついたんだと思うんです」


よなおさんは、琉球大学の国際地域創造学部にある観光コースに所属する3年生で、今年はTABIPPO沖縄支部の代表を務めていらっしゃる。

同じ大学のひとつ上の先輩ながら、その熱い想いと、それを自分の中に落とし込みていねいに言語化していく姿に惚れてしまった。

そんな熱い沖縄人(ウチナーンチュ)、よなおさんの応援noteを書かせていただきます。

↓よなおさんTwitter


■旅と観光、2つの代表

「旅と観光は違うものだ、と僕は捉えています」

その話を聞いた時、私は驚いた。それまで旅と観光をごちゃまぜにして考えていたから。

よなおさんは、以下のように捉えているそうだ。

観光は、非日常を体験するもの、
旅は、幸せの尺度を広げるもの。

旅に関わる団体の代表として、そして観光に携わる学科の学生として、考え、調べ、落とし込んだ結果、この言葉に辿り着いたそうだ。


旅の醍醐味は「出会うこと」。

これは、人との出会いに限らない。
例えば、国、地域、音楽、文化、価値観…。

旅を通してたくさんのものに出会い、それによって新しい「幸せの形」をみつける。そして、自分の中に落とし込む。

それが、旅の「幸せの尺度をひろげる」ことにつながるのだと考えているそうだ。

つまり、旅とは、たくさんのモノやコトやヒトとの出会いを通し、幸せの尺度を広げていくこと。
だから、わざわざ海外に行かなくても、国内や県内で旅をすることも可能だし、むしろ人生そのものが旅なのだ、とよなおさんは語ってくださった。

そう思うと、旅をすることがものすごく身近に感じる。
特に私は普段沖縄に住んでいるので、県外に出るのも、飛行機で多くの時間とお金をかけなければいけない。

でもよなおさんの定義なら、気軽に旅しようと思える。
いや、むしろ、日々の出会いを大切にすることそのものが旅になる。


そして、観光が旅につながることもあるそうだ。

例えば、沖縄に観光に行くとする。

美ら海水族館に行って、古宇利島に行って…、そうやって計画を立て、観光地を巡るところまでは観光だ。

しかし、夜になって、バーに立寄る。
そこで、現地のおじーと出会い、人生について語ってみる。

それは、新しい人や価値観との出会いになり、自分の幸せについて考えるきっかけになる。
すると、それは旅になるのだ。

だから県内でも旅はできるし、観光と一緒に旅もできる。

よなおさんとお話したことで、「旅」に対する認知がぐっと近くなった気がした。


こうして、旅を広めるTABIPPOの沖縄支部で代表を務めているよなおさん。

実は彼は、もう1つ代表を務めている団体がある。
それが、TRAPOL

TRAPOLは、沖縄に観光に来る人と、沖縄県民をマッチさせるサービスを行っている。

↓TRAPOLとは

https://okinawa.trapol.co.jp

このサービスが、よなおさんのやりたかったことと一致した。

現在よなおさんは大学の観光コースに所属し学んでいる。
その観光コースを志望したきっかけは、もっと沖縄人(うちなーんちゅ)の魅力を発信したいという想いからだったそうだ。

浪人前は法学を学びたいと思っていたよなおさんだが、浪人期間を通し、沖縄の現在の観光のあり方について考えるようになったらしい。

今の沖縄の観光は、主に自然、特に海を積極的に売り出している。
しかし、その反面、過度な観光により海岸線がゴミで汚染されていっている問題もある。

このまま自然を売りにし続けても、環境が悪化し、もしかしたらそれによって観光客がいなくなってしまうかもしれない。

だが、沖縄の良さは自然だけではない。

よなおさんは、もっと「沖縄に住む『人の良さ』を押していきたい」と考えているそうだ。

沖縄県民は他県に比べ、温かみのある人柄だと言われる。
方言にも「ゆいまーる」や「いちゃりばちょーでー」という言葉があるのがそれを物語っているともいえるだろう。

そして、よなおさんはさらに、優しいながらも内に熱い想いを持っている県民性だと感じているそうだ。

確かに、よなおさん含め、沖縄出身の学生や、沖縄に移住してきた学生の中には、何か志を持ち、体現していく学生も少なくはない。
きっとそれは、大人も変わらずそうなのだ。

そういった沖縄県民のよさをより前面に押し出していきたいとよなおさんは考え、観光を学ぼうと決意されたそうだ。

そして、先ほども説明したが、TRAPOLでは沖縄県民と観光客をマッチングさせるサービスを行っている。

よなおさんが沖縄観光で魅せたい「うちなーんちゅ」の魅力を、TRAPOLなら伝えられるだろう。

そして、代表の方からの誘いもあり、TRAPOLの学生代表となっている。
現在は特に、TABIPPOとの兼ね合いもあり、実質的なタスクに関わることは少ないが、学生メンバーのモチベーション管理などに携わっているそうだ。

「旅は出会いを通して幸せの尺度を広げるもの」というよなおさんの定義を借りれば、TRAPOLは観光を旅に変身させるサービスになるのかもしれない。


旅を広める団体の代表であり、沖縄の観光をより面白くする団体の代表でもあるよなおさん。

だからこそ、旅と観光においては特に、自分の言葉で表せるよう意識しているのだそうだ。

責任をもってそれぞれの団体の活動に取り組むよなおさん。
次の章では、もうひとつの団体、TABIPPOについて想いを聞いてみた。




■TABIPPO

TABIPPOとは、「旅で世界を、もっと素敵に」をビジョンに、「旅」を広める会社。
旅を軸としてメディアやキャリア事業、イベントなど、多角的に事業を展開している。

TABIPPOはもともと学生団体として事業が始まり、現在でも全国9都市で学生支部を設けている。

よなおさんは、その中の沖縄支部の代表を務めていらっしゃるそうだ。

↓TABIPPO学生スタッフについて

TABIPPOの学生支部は、学生に旅を広げるために主に活動している。
そのため、積極的に情報発信を行ったり、他団体と協力したりしているそうだ。

しかしこれは、「外向きの活動」とよなおさんはおっしゃった。

TABIPPO学生支部にはもう一つの役割がある。それが内向きの活動。

それは、TABIPPO学生支部に所属している学生が、その活動を各々の将来につなげること。TABIPPOは将来を考えるための一歩目なのだ、とよなおさんは話してくださった。

実際、よなおさん自身も、1年生のころは遊んでばかりいたそうだ。その生活を変えようと思い、2年生になって飛び込んだTABIPPOで、様々な出会いを通してたくさんのことを学んだ。

そして3年生になった今年、TABIPPO代表を務め、さらにはTRAPOLの代表も務め、その二つを活かしてまた新たにたくさんの方と出会っている。まさにTABIPPOに所属したしたことが、よなおさんの成長への一歩目になっている。


TABIPPO学生支部は、毎年1年ごとに再編成を繰り返す。

去年から引き続き参加するメンバーもいれば、新しく入ってくる子もいて、メンバーから代表含め、全く新しいチームになる。

よなおさんが、今年のTABIPPO沖縄の理想の状態について語ってくださった。

「俺が目指しているのは、TABIPPOを通して『チームのみんなが自然と一列に並んで笑顔で歩いている状態』。たまたまではなく、導くわけでもない。みんなが同じ方向を向いて、近くの人同士協力し合おうとするから『自然と』そうなっていくんです。
そして、メンバーの一人一人が輝いている。周りがその一人一人に興味を持つような輝きを。そして、その輝きが集まってTABIPPO沖縄の輝きになっている。そんな状態が理想ですね」

よなおさんは、特にTABIPPO沖縄全体としての輝きではなく、メンバー1人1人が輝くことに重点を置いて話してくださった。

その輝きは、今年度のTABIPPO沖縄が解散して、1人1人がばらばらになっても失われるものではないという。

先ほども言ったが、TABIPPO学生支部は一年たてば必ず解散する。
そして、よなおさんはTABIPPOでの活動が将来を考ええるための第一歩になればいいと考えていると教えて下さった。

だからこそ、よなおさんは解散後も自立し、興味を持たれるような輝きというところにこだわるのかもしれない。


そして、一人一人が輝き、よりそっていくために、目指しているチーム像があるそうだ。

それは、「帰属性のあるチーム」であることと、「成長できるチーム」であること。

TABIPPO学生支部は一年で終わってしまう。そして、しばらくたった後、「また戻ってきたい」と思える、そんな帰属性のあるチームを目指しているそうだ。

もう一度あの熱を感じたい、あの安らぎを感じたいと思って帰ってきたくなる場所。
各々の道を進んで、そこでこけても、TABIPPOの一年を振り返ってまた立ち上がれるようなきっかけになる場所。
前に進む力、一歩踏み出す力をくれる場所…。

そんな帰属性のあるチームにしていきたいとよなおさんは話してくださった。

そして、成長していくチーム。

「出会いが成長を加速させる」

よなおさんは以前この言葉に出会い、そしてとても納得したそうだ。

だからこそ、様々なものに出会い、その出会いを活かせる人になってほしいとよなおさんは話してくださった。

この出会いの話は、次の章でじっくりしたい。


TABIPPO沖縄支部代表として、奮闘しているよなおさん。

今年はコロナということもあり、メンバー同士がオフラインで会えなかったり、合宿も延期が決まったりと、難しい部分も多いようだ。

しかし、どういう状況であれやっていけると話してくださった。それに、よなおさんの目指すチーム像だってある。
よなおさんなら、それに向かってまっすぐ進んでいける気がするのだ。

きっとよなおさんの背中を見てついていきたいと思うメンバーはかなり多いと思う。

これからのTABIPPO沖縄にぜひ注目してみてほしい。



■出会いを大切にする

ここまでで、「旅の醍醐味は出会いであり、出会いを通して幸せの尺度が広がる」といった話や、「出会いは成長を加速させる」など、よなおさんがすごく出会いを大切にされていると思った方も少なくないのではないだろうか。

そのきっかけを尋ねてみると、よなおさん自身、人生が変わったと思うきっかけが人との出会いだと感じているからだそうだ。

高校時代と浪人時代。
そこで出会った、友達や塾の先生。

もともと浪人前は法律を学びたいと思っていたが、出会いを通し、今は観光を学んでいる。

しかし、その選択がなければ、今出会えている人と会っていなかったかもしれない。
あるいは、TABIPPOという団体にも出会えていなかったかもしれない。

そう思うと、出会いが人生を変えてきたと実感するのだそうだ。

そして、人との出会いが人生を変えてきたからこそ、今は人と人とをつなげたいと感じているそうだ。

だから、だれか素敵な人とアポが入ったら他の人を呼んだり、その出会いを仲間にも共有するようにしているようだった。

そういった、大事な出会いを積極的に仲間につなげていこうとする姿勢からも、よなおさんの他人に対する優しさが垣間見えると感じた。


そして、成長するためには出会うだけではいけない。

「出会いを活かす力」が大事なのだ、とお話してくださった。

冒頭にも書いたが、よなおさんは、「今までの20年間でいろんな人に出会ってきたはずなのに、この1年間の出会いが一番成長できたと思うんです」と話してくださった。

「なんでこの1年間がめちゃくちゃ成長できたと感じたか考えてみたんです。そしたら、TABIPPOを通して、『出会いを活かせる力』を身に着けたからではないかと思ったんですよね」

よなおさんはこの「出会いを活かす力」を大切にしたいし、TABIPPOのみんなにも大切にしたいと考えているそうだ。

よなおさんが考える「出会いを活かす力」を養うためにメンバーに大切にしてほしいことが3つあるそうだ。

1.出会いを大切にしようという認識
2.出会いを活かそうとする力を身に着ける
3.出会いを通して考えてほしい

1つめ、まずは「出会いが大事なものであると認識する」この意識大切なのだそうだ。

そして、2つめの「出会いを活かす力」。
例えばあこがれの人と出会っても、緊張して声がかけられないこともあるだろう。

でもそこで行動するためには勇気が必要。
その勇気は自信から生まれるとよなおさんは考えているそうだ。

だから、TABIPPOでその自信をつけていってほしい、と。

そして、3つめの「出会いを通して考える」ということ。

出会いというのは、人に限らず、場所や国、音楽、価値観、雰囲気に対してもだ。

それらの出会いを通し、自分なりに考え、落とし込む。
その過程を通ることで人は成長するのだそうだ。

「出会いが成長を加速させる」

そのためには意識して出会いを活かす力を身に着けていく必要がある。そう、よなおさんから学ぶことができた。


自身も出会いを活かし、たくさんの人にお会いしているというよなおさん。

そしてまた、その出会いを最大限活かすために、他の学生とその人をつなげたりもしているそうだ。

今後、TABIPPO代表兼TRAPOL代表としてどんなものと出会い、その出会いを通して様々なことを学んでいくのだろう。

これからもよなおさんとその周り、出会いに注目していきたい。

いつも読んでくださってありがとうございます。