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平安時代のTwitter #51

古典作品は、どの作品もジャンルで分かれている。
ジャンルとは、「種類」の事である。

例えば、「作り物語」「歌物語」「歴史物語」「軍記物語」「説話」「随筆」等である。

簡単に説明していく。

「作り物語」は、今でいう小説のことである。

「歌物語」は、本文中の和歌がどんないきさつかを書いたもの。

「歴史物語」は、その時代に何があったのかを書いたもの。

「軍記物語」は、歴史上の戦い(乱や戦)につあて書いたもの。

「説話」は、今でいう昔話。

「随筆」は、筆者の感じた事を書いたものである。

「随筆作品」
これは、今でいうTwitterやブログのようなものである。

それはどういうことか。

皆さんが絶対に知っているであろう「随筆作品」の「枕草子」。
その有名な冒頭部分である。

春は、あけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは 少し明りて紫だちたる雲の細くたなびきたる。

昔はインターネットが無いので、紙に自分の考えを書くしかできなかった。
そこで、清少納言はこのように記したのである。

現代に当てはめるとこんな感じだろうか。

春の夜明けって良くない?
だんだん山が白く明るくなっていくし、雲も紫がかってるし。


もしくは、

春の夜明けって山も白くなって、紫っぽい雲も出るから最高じゃない?
みんなも1度見てみて!

のようなものだろうか。

そう考えると、昔から自分の考えを主張する事は誰もが好きで、それに共感してもらうことで生きがいを得ていたと考える事も出来る。

Twitterやブログをやるということは、きっと自分の考えに賛同して欲しい、肯定して欲しいからやるのであろう。
つまり、いつの時代も自己を肯定して欲しいという気持ちは変わらない。

そういう見方で「随筆作品」を呼んでいくと、面白い読み方が出来るかもしれない。

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