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とける紙

実用
勉強

洗濯をしていたら「あってはならないモノ」を発見w

急いで二層式洗濯機の洗濯槽の中を覗き込むも、特に異変は見られず
その後、“ゴミ取りネット”の中に
ティッシュの“なれの果て”らしき塊を発見。

どうやらポケットティッシュの中身が
すぐに丸ごとゴミ取りネットの中に入ってくれたようだ。
ゴミ取りネット、グッジョブだぜい♪
だがしかし
洗濯ものを干そうとばたばた広げたときに異変がっ!

あ、やっぱりティッシュの繊維が一部混ざっていたのか。
しかし、いつものアレとは様子が違うでしょこれ。
足のジャージーパンツまでホコリのようにくっついていて。
手に持った洗濯物をよく見ると

繊維が1本1本バラバラに?
改めて先ほどのティッシュケースを見てみよう。(六角精児の声で)

水に流せるポケットティシュー…

水に流せるってことは、水に溶けるってことなんじゃないの?
でもこれ、繊維が残っているんですけどっ!
というワケで
そもそも水に強いがウリだったティッシュと
水に流せるティッシュとはどこがどう違うのだろかと、ちょと調べてみた。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jtappij1955/52/12/52_12_1710/_pdf

「湿潤紙力増強剤の強度発現機構」
これによると
紙はそもそもが水濡れに弱いものだ。
紙は木の繊維を一旦バラバラにして水と混ぜて
薄く延ばして乾かして固めたものだから
水と再会することで、繊維が元のバラバラ状態になってしまうのだ。
普通の紙が・特に和紙が破れにくくて丈夫なのは
繊維が長くてよく絡まっているので摩擦が大きいから。
再生紙だと繊維が短くなっているので普通の紙より破れやすい。
例えば、新聞と一緒に入ってくるチラシなどはとても簡単に破けてしまうものがあり、その破けたところをよく見ると繊維がとても短いのがわかる。
これは再生紙を繰り返し再生した紙だから、だろう。
さてそこで
水に強くないと困る紙もある。
例えばおなじみのティッシュ、ペーパーフィルターなど。
こういった、水は吸ってほしいけど
繊維がほどけて・破けてほしくない紙には
“湿潤紙力増強剤”というものが添加されているのだと。
(紙力とは、紙の強度、でいいと思う)
これは紙の繊維同士を直接結び付ける働きをする。
一方の、ある程度の強度は必要だが最終的に水に”溶けて”欲しいもの
代表的なものはご存知、トイレットペーパー。
トイレットペーパーとティッシュペーパーは
顕微鏡で見た限りでは繊維の様子に違いは無いように見えるが
トイレットペーパーは湿潤紙力増強剤を使ってないので
水に入ると紙の繊維がバラバラになってしまうのである。
そうか、トイレットペーパーが水にとける特別な紙だったワケじゃなくて
ティッシュペーパーのほうが特別だったワケか。

トイレットペーパーは砂糖のように水に溶けるワケではない。
水の中で繊維がバラバラにほぐれるだけなのである。
溶ける紙ならぬ解ける紙だったとは!
つまり、トイレで流す水をケチりすぎると詰まるのは
そゆことだったのである。

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