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はんかくさい

言語

北海道弁で「はんかくさい」というのがあるが
大まかな意味は言えてもその表現する雰囲気をうまく説明できないでいた。
以前高校の時のエピソードを思い出した折に何度目かの思考を再試行して
ようやくうまい説明が浮かんだのだった。
まず
高校の授業の時に本州出身の先生がこんなことを。

「はんかくさい」っていう言葉の意味が解らなかったので
辞書で調べたら「一時的バカ」とありました。
みなさん、一時的でよかったですね。

ウチに帰って母に、こんなこと言われたと言ったら

そういうのをはんかくさいって言うんだ!

と言われて、ものすごくすっきりした覚えがある。
それでもこの「すっきりわかった」感じは
言葉でうまく説明できないでながらく過ぎてしまった。
その頃、方言の本で調べてみると
「はんかくさい」は「半可通」からきた言葉ではないか、としていた。
それでも雰囲気をイマイチ表していないように感じていた。
「バカ」という言葉の守備範囲が広すぎるのだ。
で、一体、どういう「バカ」なのか?

で、あるとき思い浮かんだのは

「程度の低い人が程度の高いふりをして
ばかなことをする性質をあらわす形容詞」

今度こそ、すっきりした、と思う。

ちなみに
いつもの新明解国語辞典第三版によると
はんかつう【半可通】[「可」は接辞「か」の借字]
知ったかぶり(をする人)。
となっていたが
この辞書でも広辞苑でも「はんかくさい」は載っていない。
あの先生は何の辞書を見たのだろう。

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