見出し画像

川の中を歩いてみたら

実用

昔々沢登りをやったことがある。
沢登りというのは、山に登るときに尾根ではなく沢を登るやり方だ。
沢だから当然川の中を歩く。
とはいえ、水の抵抗と身体が冷えることで消耗するので
なるべく水から出ている・足場になる大きな石や岩を選んで踏んでいくのだが、それでも水に足を漬けて歩く場面は多くて夏は気持ちイイ♪
さてそこで
沢登りでわかった大事なことがあった。
本で読んだり、山の会の人たちに教えてもらったり
さらに自分でやってみて納得したのは
水の中を歩ける深さはせいぜいスネの中ほどで
膝で限界・それを超えたらもう無理だ、ということだった。

プールやお風呂のイメージからすると
それって、結構浅いんじゃないの?
もっと深くても歩けるっしょ?
だがしかし
川は流れているのである。
流れの中では足が流されてしまって・持って行かれる。
「上げ足を取られる」とはこのことか!なのだ。

例えば深さが脛の中ほどの流れを歩く場合。
両足で立っている場合には大丈夫だが
いざ、歩き出そうと片足を上げると

上げたとたんにその足が水の力を受けて押される。
一旦水から上げた足を一歩踏み出そうと再び水中に入れたとたんに
また水の力で押される。
水の中で浮いた状態の足は水の力をもろに受けてしまうのだ。
身体はぐらついてしまう。
真っすぐに歩けずに消耗して時に転んでしまう。
転んだらずぶぬれになってしまうし、ケガをするかもしれない。

転ぶと全身に水の力を受けてしまう!!

っていうか、流されるから!!
だから、脛の深さでもナメてはイケナイ。
もし洪水などで避難するのに流れを渡らなくてはならないときには
歩ける水の深さは膝まで、と覚えておいて欲しい。
大抵は泥水なので水面下がどうなっているのかはわからない。
一歩先に穴ぼこがあるかもしれないし、色々なモノが流れてきて足に当たったり絡んだりするかもしれない。
水が出る前に避難しなさい、のワケはここにある。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?