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堆肥の中

勉強

以前段ボール堆肥を作っていたことがあって
そのとき堆肥そのものについて調べてみた。
まあ要するに有機物が色々な菌に「食べられる」ということだ。
一度に大量の有機物を積み上げて堆肥にするときに
そこで何が起きているのか、というレポートを見つけたので
堆肥化のモデルとして読んでみた。

まず、有機物(ワラや家畜のフンなど)を食べる菌なのだが
スタートダッシュのいいのが糸状菌(しじょうきん)というもの。
要するにカビである。
コイツが食べやすい糖やでんぷんやタンパク質をガンガン食べる。
で、どんどん増える。
盛んに生きている状態なのでどんどん発熱する。
松○修造がひしめき合っているようなものである。
ところが糸状菌はあまり熱に強くないので
自分が発熱した熱がたまっていって40度を超えていくと
やられてしまうのだ。
間抜けな話だ。
これを説教クサク言ってみると
「いいとこどり」して「おだってる」と
そのうちお返しされるんだよ、みたいな?
この段階で食べやすいものはあらかた食べつくしていて
食べづらい繊維分が残っている。(セルロースとか)
すると今度は糸状菌に遅れをとっていた放線菌(ほうせんきん)が
セルロースをゆっくりと食べつつゆっくりと増えていく。
放線菌は高温に強いのだ。
でも放線菌はゆっくりさんで、そんなに発熱しないので
堆肥の温度は下がっていく。
ホントはもっと複雑だけど、ざっくり解説してみた。

ちなみに放線菌も糸状菌もそこらに普通にいて
枯葉の積もったふわふわした土の匂いは放線菌のニオイである。

さて段ボール堆肥の方では
家庭では毎日食事を作るときに出てくる
イモの皮とかリンゴの芯とか魚の内臓とか色々なものを次々混ぜ込んでいくので色々な菌が働いて・ほどほどの発熱が続くのだ。

要するに菌はそれぞれの働きで環境を変えていくとともに
その環境の変化によって適した菌の種類が入れ替わったり
増えたり減ったりしていくというのが自然界の相互作用なのだ。

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