マガジンのカバー画像

板倉さんの「工場留学」@エニシング豊橋工場

11
2020年1月から、産地の学校3期生の板倉さんが、エニシング豊橋工場での「工場留学」がはじまりました。板倉さんからのレポート形式でその様子をお届けしていきます。
運営しているクリエイター

記事一覧

「工場留学」完了のお知らせ

「工場留学」完了のお知らせ

2020年1月からスタートした、産地の学校3期修了生でありブランド「Petty」のデザイナーである板倉さんのエニシング豊橋工場での「工場留学」。

1ヶ月に1週間ずつ豊橋に泊まり込み、工場の職人さんたちと働かせていただき学んでいくという壮大な長期プロジェクトでしたが、無事にひと幕が閉じました。

卒業制作の位置付けで、眠っていた織機をメンテナンスして経糸をこしらえて
板倉さん好みの生地を制作された

もっとみる
工場留学・中間トーク(動画)

工場留学・中間トーク(動画)

2020年1月からスタートしたpetty板倉さんによる豊橋のエニシング前掛けファクトリーへの「工場留学」

vol.1〜vol.8までレポート形式でお送りしてきましたが
工場留学がおおよそ折り返しとなるこのタイミングで、板倉さんにインタビューさせていただきました!

エニシング工場留学日誌 Vol.8

エニシング工場留学日誌 Vol.8

緊急事態宣言が明けて、皆さんと相談して
7月から工場留学を再開しました。

この週は機械のメンテナンス週間で、織機の稼働はなかったです。
工場見学では見ることのできない、メンテナンスの重要性、機屋仕事の裏側を勉強させていただきました。

そして、エニシング工場に新しく入った豊田N式織機を動かす準備をさせていただけることになりました。豊田N式織機についてはレポートvol.7でも詳しく書きましたが、1

もっとみる
エニシング工場留学日誌 Vol.7

エニシング工場留学日誌 Vol.7

エニシング織布工場では豊田のN式という織機を使っています。

工場には、豊田自動織機に半世紀以上技術者として勤めていた方が、織機の調整や整備、指南役として来てくださる関係があります。

その方はトヨタ産業記念館では、ほぼ全ての案内役従業員さんの教育をしていたり、展示してる織機のメンテナンスをするなど、この道のレジェンド、ゴッドファーザーです。
(トヨタ産業記念館ではゴッドファーザーと呼ばれてました

もっとみる
エニシング工場留学日誌 Vol.6

エニシング工場留学日誌 Vol.6

エニシング工場留学日誌 Vol.6

2月の工場留学のレポートです。今回はiPhoneのタイムプラス機能で記録的に作業風景を撮ったので載せさせていただきます。

織機の音や空気感や糸と会話してるような作業
そして今後の服作りの事を考えて作業してると楽しくてあっという間です!

ということでそれぞれの動画内容を工程ごとにご紹介していきます。

"寄せ"と言われる作業
整経で残った経糸を結んで繋げる

もっとみる
エニシング工場留学日誌 Vol.5(2020.1.10)

エニシング工場留学日誌 Vol.5(2020.1.10)

工場留学5日目。
工場留学第一週の最終日となる今日は検反作業から。

キバタ(織り上げたままの整理加工とうがなにもされてない生地)での注文があったので、織り傷や汚れが無いか確認しながら、カットと梱包をしていきます。

織機は油まみれなので、服や手も油が付いてることがあり、生地にも付いてしまってることが多いです。(整理加工で洗ったり染めると全く目立たないので、いいのですが、今回はキバタなので、綺麗な

もっとみる
エニシング工場留学日誌 Vol.4(2020.1.9)

エニシング工場留学日誌 Vol.4(2020.1.9)

工場留学4日目。

3日目に3台の経糸を繋いだので、8台全ての織機が動いた4日目。
ようやく織機とのコミュニケーションを取りました。

工場留学日誌Vol.1で紹介した通り、
基本的に工場は3名で回していて、2人が織機を見て、もう1人が整経・ワインダー等の周りの作業という分担です。

検反(織り終えた生地の傷や汚れをみる)作業が溜まっていたため、この日は僕が織機を見るうちの1人になりました。(織機

もっとみる
エニシング工場留学日誌 Vol.3(2020.1.8)

エニシング工場留学日誌 Vol.3(2020.1.8)

工場留学3日目。

経糸を繋げる作業。

8台ある織機のうち、3台の経糸が無くなり、
1日目のように用意した経糸を織機に取り付ける作業でした。

エニシングさんは基本的に企画がほぼ一定なので、経糸の本数も同じで、
既に織機に掛かってる前回の経糸に新しい経糸を1本ずつ結んで繋げてます。

工程として、まず古いビーム(整経をした後、経糸を巻いておき、そのまま織機にかけて、後方から経糸を送り出すバーベル

もっとみる
エニシング工場留学日誌 Vol.2(2020.1.7)

エニシング工場留学日誌 Vol.2(2020.1.7)

工場留学2日目。

1日目からの続きで整経の工程を続けようとしましたが、整経機の調子が悪いことに職人さんたちが気付き、この日、整経機はメンテナンス日となりました。

まずどこが原因で調子が悪いのか、工場長の影山さんと田内さんが一つ一つ動きを確認しながら調整。

整形機も古いので、ゼンマイ等の鉄のパーツと木材でできています。

木材はやはり湿度や温度によって形が変わりズレてきますし、経年で変化もして

もっとみる
エニシング工場留学日誌 Vol.1 (2020.1.6)

エニシング工場留学日誌 Vol.1 (2020.1.6)

1週間ごとに泊まり込みながら行う「工場留学」。
いよいよ最初の1週間がはじまりました。

『東京から通いでは見えない生産背景を学びたいので、泊まり込みで修行させてください』という若手ファッションデザイナーの選択。

ふたつ返事で『さあ、いつからにするかぁ!』と受け入れた織布工場の社長。

板倉さんは職人志望でなくデザイナー。工場で修行するのは職人志望だけでなく、ファッションデザイナーがそういった挑

もっとみる
「工場留学」という取り組み

「工場留学」という取り組み

産地の学校3期生の板倉さんが2020年1月から「工場留学」をはじめました。その名の通り、繊維の産地に泊まり込み、工場のお仕事をお手伝いさせていただきながら、学んでいくという実践的なプログラムであり、とても壮大な実験です。

産地の学校のバータイムなどでもゲストで来ていただいたり、日頃から大変お世話になっているエニシング西村社長と板倉さんが初めて出会ったのが2019年12月。このnoteのトップの画

もっとみる