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衛生保全のプロフェッショナルとして、資格試験で身に着けた知識・技能を役立てていきたい。

こんにちは、燦ホールディングスnote編集部の祖父江です。

前回に引き続き、当社グループの葬祭ディレクター試験合格者の中から、わたくし祖父江がインタビューを行い、"試験勉強で苦労したこと"や"試験当日の手ごたえや感想"、さらには"資格取得後に変わったこと"などについて、それぞれ伺っております。

前回のインタビュー記事につきましては、以下のリンクをご覧ください。

入社2年目、最短での試験合格。葬祭ディレクターの資格取得が、若手でもお客様に信用されるきっかけに。
第26回 葬祭ディレクター試験合格者インタビュー 笹岡太一さん

燦(さん)ホールディングスグループ・公式noteより

今回のインタビュー対象者:中村睦月さん

今回は、日本国内に200人前後しかいない、エンバーミング(ご遺体の衛生保全)の技士である中村睦月さんに、祖父江がインタビューを行いました。

取材当日には、合格証書を見せていただきました。

【祖父江】この度は、葬祭ディレクター1級試験の合格、おめでとうございます。

【中村】ありがとうございます。

【祖父江】まずは、現在の中村さんのお仕事についてお伺いします。

【中村】私は現在、ご遺体の衛生保全処置を行う「エンバーミングセンター」で、エンバーマー(遺体衛生保全士)として働いており、公益社に入社してからは4年目となります。

【祖父江】あれ?葬祭ディレクター試験1級の受験資格は「実務経験5年以上」と記憶しているのですが…

【中村】はい。実はわたし、葬祭系の専門学校を卒業しておりまして、この学校では通学期間中に葬祭ディレクター2級の資格が取得できるため、ちょっとした"飛び級扱い"のような形になっています。

【祖父江】なるほど、そうなんですね。とはいえ、葬祭ディレクターの試験内容(特に司会進行の実技試験などについて)は、実際にご葬儀の現場で働いていらっしゃる方でないと難しいと思うのですが、そのあたりはどのように克服されたのですか?

【中村】おっしゃる通りで、私が仕事として葬儀の現場に携わった経験は、入社直後の研修期間中に立ち会ったわずか2回しかなく、現場経験の不足は大きなハンディキャップでした。
ただ、当社の教育研修課が作成した動画教材を見ながら学習したり、日々上がってくる現場からの報告書類などに目を通しながら、疑似的にでも現場の空気を感じ取ることで、経験不足を補っていました。
特に、幕張りの実技試験は苦手で(※幕張りの実技について知りたい方は、過去の記事を参照)、試験1か月前を切っても制限時間の倍くらいかかってしまうようなレベルだったのですが、社内で幕張りが得意な方に教えを請いながら、試験当日までには時間内に収まるレベルまでに技量を上げることができました。

【祖父江】ものすごい吸収力ですね。恐れ入ります。

【中村】経験の不足分については、同じ目標を持った同僚とともに学習に励むことでリカバリーできることが多々あります。
葬祭ディレクター2級の資格を取得した専門学校時代もそうでしたが、特に実技においては、一緒に合格を目指している同僚の良いところを真似たりしながら、自分なりに消化して身に着けていくことで「たとえ現場経験が乏しくても、壁は乗り越えることができる」ということを実感しています。
今回の1級の試験においても、社内の先輩や同僚から吸収できたものがたくさんあり、そのおかげで合格することができた、と思っています。

【祖父江】ちなみに、試験勉強はいつ頃から始められたのですか?

【中村】7月からです。試験が9月だったので、大体2か月前ですかね。

【祖父江】えぇっ?たったの2か月ですか?

【中村】実は、上司に「受ける?どうする?」と言われたタイミングが2か月前でして…。正直「来年挑戦させてください」と答えようかと思っていたのですが、先輩からは「もしかしたら来年はポジションも上がり、もっと忙しくなって、受験する余裕もあるかどうかわからないよ。結果はともかくチャンスを貰ったなら挑戦してみたら?」と言われ、一転して受験することを決意しました。
そこから先は、頭と気持ちを切り替えてがむしゃらに勉強しました。

【祖父江】なんだかドラマティックなお話ですね。試験当日の手応えは如何でしたか?

【中村】正直なところ、試験の手応えは全くありませんでした。特に筆記試験の設問内容が過去問の傾向からガラリと変わり、"コロナ禍"や"震災"といった昨今の世情に即した設問内容が見られたのは、時代の流れを感じるなぁ…と思いつつ、鉛筆を握りながら焦っていました。

【祖父江】たしかにコロナ禍を経験したことで、人々の葬儀に対する考え方も大きく変わってきています。特にエンバーミングは「ご遺体の衛生保全」というお仕事なので、感染症が未だ収まらない昨今の世情には特に敏感なのでしょう。

【中村】世の中が直面しているさまざまな課題の中で「葬儀社のエンバーマーとして、何ができるのか?」ということは常々考えており、今回の試験勉強を通じて教科書や先輩、同僚から学んだことが、その答えを見い出す手掛かりになるのでは、とも感じています。

【祖父江】その他にも、試験に合格してから自分自身や周りも含めて、何か変わったことはありましたか?

【中村】やはり、しっかりとした知識がベースにあることで、現場での細かな変化にも気付くことができたり、先回りして行動できるようになったことを実感しています。
例えば、お客様や宗教者(=お坊さんや司祭)の方から何かを頼まれた際にも、その本質を理解しているのとそうでないのとでは、その後の取るべき行動の質に差が出てきます。
また「公益社なら大丈夫」と思って頼まれていらっしゃるお客様が大変多いので、心技ともにその期待に応えるための土台になっています。

【祖父江】最後に、葬儀業界を目指す方々に対して、何かメッセージがあればお願いします。

【中村】「人のこころを知りたい」という気持ちの強い方に、ぜひお越しいただきたいです。葬儀の場は、人々の暮らしの中で「喜怒哀楽の感情」がものすごくあらわになる、特殊なひとときだと思っています。それらの感情すべてをプロフェッショナルとしてしっかりと受け止め、最後にはお客様からの感謝の気持ちに昇華させることができるようになると「この仕事に就いてよかったなぁ」と心から思えるようになります。
また「しきたり」や「ルール」も多い一方で、お客様に選択肢やご提案を差し上げることで、満足度を大きく上げられる可能性を秘めた仕事でもあります。
私はエンバーマーという立場ですが、この業界にはいろいろな仕事の種類があり、それぞれの協力で成り立っていますので、ご興味がありましたら、ぜひ一歩踏み出してみてはいかがでしょうか?

【祖父江】本日はありがとうございました。今後のご活躍を期待しております。

【中村】どうもありがとうございました。


以上、中村さんのインタビューをご紹介いたしました。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
3人目以降のインタビューも、後日アップロードする予定ですので、次回もお楽しみに。


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