Tシャツと花火

きりりと 冷たい夜風に
わざと Tシャツで
表にでて

夏のあいだに
できなかった花火に火をつけるあなた

伏し目がちに 言葉を辿るとき

今こそ
私たちは別れるべきなんだと

思い込んで躍起になる

やり残したことは
きっと 花火だけではない

私たちは
あやふやな言葉ばかりを
味方につけて

少年だった頃の事を
しきりに 話す

なんにも 知らない時を
懐かしんで

今 終わりが 近づいているのを
ただ 受け入れる

最後の
花火に火をつける前に

優しいあなたは
これで 夏が終わるね
と うそぶいた


#詩 #詩を書く#詩作#ポエム

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