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RENEWで出会った工房とお店たちの記録@福井・武生

ひとりで見る夢はただの夢、みんなと見る夢は現実になる。

オノヨーコさんの言葉がふわっとよぎる、そんな旅になったRENEW2022。

初日は、鯖江で眼鏡と漆器の産地めぐりを

2日目は、武生で刃物と和紙の産地めぐりをしてきました。

このnoteは、武生のお店と工房の記録。

鯖江駅前の久保田酒店で、地元のひやおろし「梵」を焼き物と漆器でできた珍しい酒器でいただいて感動していたらすっかり電車の時間を間違えてしまっていて。

久保田酒店店主ご自慢の酒器たち

というのも、気付いたのは駅に着いて反対側のホームに乗るはずの電車が停車しているのを見つけたとき。「これは酔い覚ましだ」と自分に言い聞かせながら少し肌寒い北陸の駅の待合室でぼんやり過ごす。

どうやら、武生には「ボルガライス」というソウルフードがあるらしい。ホテルから徒歩圏内にそのお店があるとのことで、チェックインしてすぐ、もうすっかり暗くなってしまった武生の街を歩いてみることに。

ヨコガワ分店

越前の神々が集うという総社大神宮の山道に、かわいいのれんがちょこんと。

やったー!

運良くほとんど待つことなく(大社に参って戻ってきたらちょうど入れた!)店内のカウンター席で。

大のオムライスとトンカツ好きなわたしたちは、迷うことなくボルガライスを注文して、出来上がるまでをじっと眺める。

店内は程よく賑わっていて補聴器で会話をするのにはちょっとしんどい感じだったけれども、それならぼーっとその場を楽しもうと無理に話をしないでその時間を過ごしてくれる人がいるというのは、本当にありがたい。(この反動か、ホテルでは夜中まで喋り通した)

これは、わたしの好物しかのってない!

お皿いっぱいのオムライスに、これまたオムライスいっぱいのトンカツ。ヨコガワ分店さん秘伝のソースがこれまた美味しくて、ペロリと平らげてしまった。

マタタベタイ。

お店を出ると外は小雨。今日はもうホテルでゆっくり休もう。

翌日は、なんとか曇り空。武生駅からは、RENEWのタクシーチケットをつかってこの日最初の目的地へ。

タケフナイフビレッジ

到着したのは、タケフナイフビレッジ。

ヒカリがきれいに入ってくる建物

この地で刃物産業が盛んになったきっかけは、前日に訪れた越前漆器。漆を採取するために必要な鎌をこの地で作り始めたことから「越前鎌」が作られるようになったとのこと。

工房見学をしたのが午前中ということもあり、実際に職人さんが鉄を叩いている姿を見せていただいたりわたしたちも火造り鍛造の体験をさせていただいたり。

大きな機械がたくさん
職人さんの手、かっこいい
近づくだけで熱かった……‼︎
力加減が難しかった。


このタケフナイフビレッジ最大の特徴は、13社の刃物会社、18歳から81歳までの幅広い年齢層の職人がこの工場をシェアしているということ。

これが、刃物産業のシェアオフィス

この越前刃物も漆器同様地区内での分業制の色が強い産業だったものの、より効率の良い機械の導入等のためにこのナイフビレッジをシェアオフィスのような場所として活用するようになったそう。

これがつい最近のことではなく、40年も前というからびっくり。東京のど真ん中にいても「シェアオフィスで働く=現代的な人」みたいなイメージになりがちだというのに、北陸の片隅では、わたしの生まれるずっと前からシェアオフィスが存在していたというのだ。

直営店は光が綺麗に入ってくるきもちい空間

たくさんの職人が同じ場にいても「我が社秘伝の芸だから」と隠すことなく、若い作り手たちは何度も先輩たちの技を見つめ、不都合があれば直接訪ねに行ける。

それが学びになるし、ひいては越前刃物の活性化に繋がるんだと語る職人さんが、とってもとってもかっこいいタケフナイフビレッジ。

お土産に、あのとき刃物を叩いていた職人さんの包丁を購入しました。何作ろっかな。

清水和紙

ここからさらにタクシーで移動して、午後は和紙の町今立地区の清水和紙さんへ。

お茶を習っているわたしにとって、和紙といえばお菓子を載せる懐紙や濃茶を飲んだ後に茶碗を清める紙小茶巾。

毎週のようにお世話になっているお道具も、せっかくだから旅先で出会ったものを使えばお稽古のたびに思い出を何度も楽しめるのでは、と越前和紙のお懐紙をいただいて

工房を見学させていただいて

紙の匂いって、なんだか落ち着く

お皿に和紙を貼るワークショップにも参加して

「和紙」とひとくちに言ってもいろんな触り心地
コーティングされてるんだけど、濡らすのが怖くて使えてないお皿

ホテルへの帰り道は、友人に紹介してもらった素敵なカフェへ寄り道。

ブックカフェ ゴトー

わたしはブラックコーヒーを。お隣は、チャイを。

もう、ホットの飲み物が恋しくなる季節がやってきたのね。なんて思っていたら、灯油ストーブが。

なんと、北陸の地は10月の頭にストーブを焚くのね。
今年初めての栗は、福井で

お店の方から、栗のお裾分けまでしてもらってのんびり一時間くらいぼんやり過ごした夕方。 

鯖江も武生も、街中みんなでRENEWというイベントを楽しんでいて、みんなで一緒にものづくりのこれからに向き合う素敵な街でした。

また行きたいなぁ。RENEW。

さぁて、体力チャージしたのでこれから福井市へ向かいます。明日は、念願の恐竜とご対面……‼︎

●RENEWとは

「RENEW(リニュー)」は、福井県鯖江市・越前市・越前町で開催される、持続可能な地域づくりを目指した工房見学イベントです。会期中は、越前漆器・越前和紙・越前打刃物・越前箪笥・越前焼・眼鏡・繊維の7産地の工房・企業を一斉開放し、見学やワークショップを通じて、一般の人々が作り手の想いや背景を知り、技術を体験しながら商品の購入を楽しめます。
RENEW 公式HPより

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