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教育格差を終わらせるためにできること。

9月25日、子どもの教育格差問題に取り組むNPO Learnig for All の活動説明会『「子どもの貧困」の実態を語る~子どもと家庭の抱える困難~』に参加してきました。
https://learningforall.or.jp/

投稿で何回か書いてきましたが、今、日本で相対的貧困にある子どもは7人に1人。35人のクラスなら、5人もの子供たちが貧困家庭に育っている状況です。見えにくい、あるいは私たちが蓋をして見ようとしない問題だと改めて感じます。

実際にスタッフの方が経験した、要擁護対象のお子さんの実情の凄まじさに胸が痛くなりました。。

食べた給食のカレーを吐き出してしまう小1の男の子。
物心ついた時から菓子パンか卵かけご飯のような物しか食べていない為に味覚障害があり、スパイスや野菜の味を異物のように感じてしまう。また、幼い頃に誰もが経験しているであろう粘土遊びなど、指先を使う遊びをせずに育ってきたので、うまく鉛筆が持てないそうです。

本人もお母さんも発達障害の小5の女の子。
親子ともに時計を読めないため登校時間がバラバラ。水着が買えないのでプールの授業に行きたくなくて休む。歯磨きの習慣もなく、服も下着も、週5回同じものを着ている。母親が何度も死にたいと言って家を出る。社会的サポートは基本申請しないと得られないので、本来得られるはずの補助が得られてない、放置されていた家庭。

これ、今の日本の出来事です。私達には想像もつかない状態での育ちをしている、生存すら脅かされている子が日本に、東京に沢山いるというのが現実です。

このNPOの職員さんやボランティアさんには、設立者の李さん含め、自身が生活困窮世帯が多い地域に生まれ育った方が複数いらっしゃいます。

また何不自由ない環境で育ち、東大法学部に入学したものの、このNPOでの学生ボランティア活動を通じて傷ついた子供たちに何かしたい、と東大卒業後、2浪して横国の医学部に入学。児童精神科医を目指して勉強中の方のお話も伺いました。

様々な環境に育ちながら、この問題に全力で取り組むメンバーの皆さんの熱い思いと行動は、強く胸を打ちました。お金のためでも、就職のためでもない、何よりも子供たちの健やかな育ちのために、これだけ行動できるのかと思いました。

虐待を経験した子どもたちは関わるスタッフに暴言、暴力など振るうこともあるそうです。今まで抑圧されてきたことの反動から、そうなってしまうそうです。それでも本気で子どもたちに向かい合い、愛着を形成していけば子どもは絶対に変わる、と訴えられていました。

先に書いた、困難を抱えている2人のお子さんも、スタッフが長期に渡ってサポートを続けた結果、かなり状況が改善されているとのこと。子どもは育ち直しができるのです。

強い情熱を持ってこの問題に取り組むメンバーが学生ボランティアを卒業し、政治、教育現場、医療現場、企業などに広がることで、草の根的にこの活動が広がりつつあることに希望が持てる内容でした。

このNPOが実際に行動していること、目指す方向にとても共感しました!
都内で取り組んでいる学習支援、包括的な家庭支援と子どもの家という居場所作りのシステムを政策提言する事を視野にいれて活動しているそうです。詳細はサイトをご参照下さい。

https://learningforall.or.jp/

まだまだ支援の輪を広げたいというお話も伺いました。NPOの助成金は初年度からどんどん減っていきます。このような活動は長期継続が必要で、受益者からはお金を取れない以上、寄付を募るしかないのですよね。私も少額ですが毎月のサポートを申請してきました。

まずは知ることから。ご興味のある方は月4回ほど開催している説明会に是非!

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