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「エッセイ」あるスナックの戯言〜謙遜する女の赤っ恥〜

↑しつこいようだが現在の私の職業ね


さて、今夜のお話は……


こういう仕事をしているとお客様によくお世辞を言われる。
「綺麗だね」
とか
「今日も可愛いね」とか
「相変わらず、細いね」
とか歯の浮くようなお世辞の数々を頂く。
立派なオバさんに気を使って下さって、本当にありがとうm(__)m

その度に
「そんな事ありませんよ~」
大袈裟に手を振って否定する事にしている。
間違っても
「ありがとうございます」
なんて決して言わない。

お世辞だって分ってるし、そもそも私は謙遜する女だから……

ミユちゃんは透き通るような白い肌で、女の私が見ても色っぽい体型、私はと言えば細身で地黒。
うーん、昔「オセロ」って女性のコンビが居たでしょ?顔は全く違うけど肌色だけなら、あんな感じ。

冬は長袖だからまだいいけど、露出が増える夏は、否が応でも対比のように白黒がハッキリと分かる。

その夜、常連のKさんが私達のワンピースから出る腕をマジマジと見てポツリと言った。


「うーん…腕がまるで、大根とゴボウだな(笑)」


どちらが大根でどちらがゴボウかなんて直ぐに分かった。謙遜する女の私はまた大袈裟に手を振って否定した。

「そ、そんな〜、私、そんなに細くないですよ~、ホホホ〜」

Kさんは飲んでいたハイボールを置いた。

「sanngoちゃん!!」
「はい?」←ここ!杉下右京さんのイントネーションで!

「あのね…」
「な、なぁ~に??Kさん」

(ヤメテよ、Kさん、私は身持ちが固い女、死んだ主人に操を……って古いか 笑)






「腕の色が!!」


「あん!?」


飲んでいたビールが、鼻から出そうになった。
この話が聞こえたカウンターの常連さん一同は、もちろん大爆笑。

ええ、私は謙遜する女です。謙遜する女ですとも!!
今年の夏はどんなに暑くても
長袖を着ていよう!と心に誓ったのは言うまでもない(反社会的勢力の方ですかー?!)





とオチが決まったところで、話しは終わる筈だったんだけど…
無い頭がまた余計な事を考え始めた。

ん?待てよ。

シロは黒くなれる
クロは白くなれない

深いようで実は浅い思考(笑)

「クロ」はどんなに頑張っても「シロ」には、なれない(マイケル・ジャクソンとオセロゲームを除く。囲碁は知らない)
あ、日本の国技 相撲では白星は勝ちで黒星は「土つけた」って負けだ。
サスペンスドラマでは「クロ」は犯人で「シロ」は無罪放免、チーンだ。
「黒色推奨委員会」会長の私(いつからだよ)としては、かなり腑に落ちない。
「シロ」は正義で勝者を表し「クロ」は犯罪者で敗者を表す。なんという差別感、日本語の表現力の乏しさよ。

そう言えば白馬の「ソダシ」はアイドルホースだけど私の「タイトルホルダー」は、あんなに強いのにアイドルホースじゃないもんな。
「シロ」は正義で勝者で、その上希少価値まで付くのか〜。

今じゃ、「甲子園球児」だって美白対策の為に日焼け止め塗ってるって言うし…まぁ、慶応のプリンスはイケメンだから許すけど、後の球児は要るのか?日焼け止め!小麦色の肌が美しい!って言われた時代は完璧に終わったんだな〜。

しかし「黒色推奨委員会」会長としては、何か対策を考えないと!

そうだ!何か他の色……
赤とか青とかで表せばいいんじゃない?
勝敗とか犯罪の有無を!!
刑事に言わせて広めたら、どうだろう?
「お前は赤だ!!」(赤軍派かよ)
うーん…聞き慣れないせいか、何か迫力に欠けるな~。

じゃあ、相撲はどう?あの掲示板みたいなのがカラフルになっていいんじゃない?ちょっと信号機みたいだけど。

はっ!ダメだ!!
信号機なんて言ってる前に、そんなコトしたらボクシングは最初から勝者が決まってる事になっちゃうじゃん。

うむ……

あ〜でもない、こうでもない。

あっ、色と言う視覚に訴えるんじゃなくて他のものに訴えるのは?
刑事が言うよね?
「匂う」とか「臭い」
って。
嗅覚に訴えてみるのは、どうだろう?
「お前はうん〇💩の匂いだ!犯人だ!」
………


どうやって相撲の掲示板に載せるんだよぉ〜(泣)



お後がよろしいようで。
やっぱりオチで止めておけば良かったか?(笑)






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