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#135 明和地所はなぜ建設を断念したのか? ⑦ 防衛省 うるま訓練場新設断念との比較

 防衛省は沖縄県うるま市石川のゴルフ場跡地に陸上自衛隊の訓練場を新設しようとしていた。このゴルフ場は住宅地や教育施設に隣接しているもので、地元では保革を超えて多くの住民からの反対の声があがっていた。
 木原稔防衛相は4月11日、以下の発言をして白紙撤回すると表明した。

⚫「住民生活と調和しながら、訓練所要を満たすことは不可能と判断した」
⚫「地元に対する説明は丁寧に行ってきたと思う。土地取得は沖縄だけでなく全国でやっており、プロセスはちゃんと踏まえていた」「結果として地元の状況の把握、分析が不十分だった」(訓練場建設の断念になった要因として、候補地選定の段階で地元との調整ができていなかったのではないかとの質問に対して)
⚫「(候補地であったゴルフ場跡地の土地については)取得しない」
⚫「うるま市をはじめ、地元の皆様にお詫びする」

 明和地所が、相模国分寺跡南側隣接地に計画していた高層マンション建設計画を断念した理由については、公式の発表がなかったので何とも言えないが、防衛省がうるま訓練場新設断念を決定した理由と似通ったものを感じている。つまり、地元の状況の把握、分析が不十分だったこと、住民生活と調和できないこと、そして、住民・市民の反対の声が大きく高まったという点だ。

 市民・住民の声を無視した建設や開発は困難なのだという、当たり前のことが当たり前である社会であることを望む。
 基地、原発、諸々の開発と、この国においては理不尽なことが多過ぎるが、小さな声でも上げ続けていきたい。

(24.4.12)

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