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虫なんていらねえよ、夏

虫さされに苦しめられる夏である。

鳥取に来てから、毎年ブトなのかダニなのかわからないけど、虫さされが悪化し水疱ができてただれて、見るに耐えない足が出来上がっている。都会のひ弱っ子は、これだからいけない。市販の薬を買っても効かないので皮膚科に行ってステロイドの注射をしてもらい、薬を塗り痒み止めを内服し、徐々に緩解していく。恒例行事ではあるが、例年は初夏に始まり1クールでだいたい緩解してサンダルも履けていたように思う。

しかし、今年は非常に調子が悪い。1クールを過ぎても緩解せず、今度は新たに腕や上半身にも広がってきた。バルサンを焚いたり掃除機をこまめにしたりしているのに。草木が近い生活になって、畑に不用意にTシャツ短パンでふらっと行ったりしているからか。治りかけていたと思っていたのに再燃して、2クール目に突入。辛い。

何が辛いか。まずは、当たり前だけど痒いこと。忘れている時は大丈夫なのだが、血行がよくなると定期的に大波が押し寄せて来て、叫びたくなるほど痒くなる。しかも1箇所じゃないから、四面楚歌、正体がわからないものに一斉に攻撃されるような気持ちになる。あそこもここも、あーーーもう!となる。急にくるものだから、誰にもこの痒さが伝わらないのがもどかしい。スーパーサイヤ人化する悟空のようにひとり悶え苦しむ。孤独な闘いだ。

次に、見栄えだ。美脚とかそういう美しいものの対極にある姿。もともと特段美脚ではないけれど、夏だしスカートをひらつかせたり、かわいいサンダルを履いたり、そういう開放的なことが許される季節なのに、とてもそんな気分になれない。外へ行く時も、靴下を履くか長ズボンを履くか、とにかく隠すことを考える。隠しながら生きるのは、気持ちが下向きになる。

人から見えるからこそきちんとする、というのもあるだろう。中学高校時代は、真冬でもミニスカートにルーズソックス(世代…)を履いていたもので、今思えば信じられないくらい面積的にも頻度的にも足を出していた。お出かけする時はきちんと化粧するのと一緒だ。肩肘張るのもよくないが、きちんとしていると、やはりその日一日気分良く過ごせる。身だしなみ、大事いいい。

とはいえ、いつも起きて数分でパッと家を出てしまう無頓着な身。足を虫に刺されようが刺されまいが、常日頃そんなに足に気合い入れていたかと問われるとムググとなるが、今は、猛烈に綺麗なつるんとした肌が恋しい。きれい治った暁には、ボディクリームなぞ塗ってたくさん手入れしてあげよう。

たいしておもしろくもない文章だけど、痒みにこんなに振り回された平成最後の夏を忘れないための備忘録。皮膚科に行ったら、炎症を押さえる謎の光を当てられた。こういう古めかしい機械が出てくると、テンションが上がる。しかしながら、期待と裏腹、特段効果感じず。長い闘いになりそうだ。痒い。