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社会全体で老人を支える日

日本の少子高齢化にますます拍車がかかる今日この頃。以前別の生活スタイルだった時は、「一体たくさんいるはずのご老人は普段どこにいるのだろう」と不思議に思っていたが、

いや、普通に街中にいる

私が気付いていなかっただけだ。老人ホームや自宅で介護までいかない段階の人は、結構いるのだ。「歳をとったら便利な場所に住む方が良い」との考えがあるように、生活インフラが整っているためよく目にするのかもしれない。

この前コピーを取りにコンビニに行った。すると先客がいて、70は超えているであろうお爺さんが何やら困っていた。聞くとFAXを送信したいが上手く出来ないそうで、本人に許可を取って手伝った。曰く「店員さんには言えない」とのこと。対応してもらえないと思ったのだろうか。

昨今のインバウンド増加前から、交通機関やお店・ホテル等では英語対応が求められている。今まで英語なんか話したことがなかった人も、時に必死になって説明する姿をあちこちで目にした。私は英語は全く話せないのだが、あれはある程度慣れだと思う。

そして現在。高齢者対応、これに困っているのではなかろうか。街の至るところで見かける。否もっと前からあっただろうが、前者と違うのはその状況がこれから先もずっと続いていくということだ。高齢者を否定している訳ではなくて、これだけ増えたら社会全体で支える必要があるということだ。少しの思いやりや気遣いで、サービス側も本人も助かることは多いと思う。

家でお婆さんの介護をして、介護職に就いた人がいる。普段からそういう事をしている場合は別だが、人は決まった枠組み・人間関係の中でしか生きていないと、その「外」を想像し辛いし意識がいきにくい。女性が妊娠して「社会は妊婦や赤ちゃん連れに冷たい」と感じるのに似ていると思う。人は誰しも老いる。若い頃は年配の人を見て「もっと速く出来ないのか」と感じたらしいが、自分も同じ歳になって納得したなんて話を聞いたことがある。いつか言われたことがある。

「話を聞いたり街中を観察するのも勉強だよ」

人は全てのことを体験出来ない。そのために、そういったことは必要だし「想像力」ってあるのだと思う。そのうち企業でも高齢者対応の研修ができたり、学校でも教えていくかもしれない。

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