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アメリカの大学院留学から国際機関への就職までー成功の5つの秘訣ー

高校の時に決めた「国際機関で働いて国際協力の道に進む」という夢を叶えるために、アメリカ大学留学、日本での外資コンサル就職、アメリカ大学院留学を積んできた私ですが、このストーリーではアメリカのボストンにあるタフツ大学のフレッチャースクール法律外交大学院に留学した時の話からどのように国際機関(私の場合は世界銀行)への就職に結びつけたかの成功の5つの秘訣をお伝えしたいと思います。

5つの秘訣、とはいうものの共通するのは「専門性」と「人脈」

「専門性」は自分の好きなことと得意なことと自分の経験を一番活用できる分野にすると就職しやすいです。「人脈」は自分の専門性に合っていて、自分がやりたいと思える仕事をしている人や、その分野での専門家に積極的に会って関係構築していくのが重要です。

成功の秘訣その1:自分の「専門」を決める

国際機関は専門性が高い人材が集まる機関で、博士号を持っている人もたくさんいる状況なので、今までの経験を総動員して自分のニッチな専門性を作らなくてはなりません。私も大学卒業後にコンサル業に入ったので、色々なことを経験し、どちらかというとジェネラリスト気味になってしまいました。その経験を国際開発業界に結びつけるのは難しかったのですが人事組織コンサル、ITスキル研修開発実施、企業の社会的責任(CSR)関連の経験を使って自分の経験を売りました。大学院に入った時は「開発xビジネス」に適していた「マイクロファイナンス」から勉強を始めて、そこから「マイクロファイナンスを受ける起業家育成」さらには「起業家を育成するための大学でのイノベーション教育、研究実装、産官学連携、地方創生」という分野に興味が発展していき、高等教育分野、職業訓練分野で活動している国連のInternational Labor Organization(ILO)や世界銀行に興味が出ました。

ハーバード大学のケネディースクール大学院に「Technology Policy for International Development」というコースがあったので履修し、そこでどのように大学発イノベーションを使ってその地域の発展に貢献するか、ということを学びました。このコースのケーススタディーで、私はコスタリカのEarth Universityがどのようなカリキュラムで起業家を育成したのかということを研究し、将来このように大学発イノベーションや地域活性化をやりたいなと思っていました。

この時に書いた論文を使って、まずは在学中にワシントンDCにある米州開発銀行のインターンシップを得ました。このインターンシップは大学院で企画された就職旅行の「キャリアトリップ(Career Trip)」でワシントンDCを訪れた時に作った人脈から繋がりました。日本人の卒業生が米州開発銀行で働いていて、彼女に私の興味のあることを話したら、関連業務をされている日本人を紹介していただき、日本人繋がりでインターンを得ることができました。関係ないと思っていましたが、外資コンサルで働いていたという経験が役に立ち、分析業務という形でインターンを得ました。インターンシップでは米州開発銀行の起業家育成プロジェクトのモデルを全て分析して、プレゼンするとともに、オペレーションを知りたかったので、ドミニカ共和国オフィスに行かせてもらい、そこでオペレーション方法、カントリーオフィスと本社の違いについて学びました。

この経験、およびハーバードのコースで書いた論文と米州開発銀行のインターン時に書いたレポート買われて、卒業後私は世界銀行の契約を得ることができました。 

成功の秘訣その2:人脈づくり

世界で人脈を作って夢を叶える、という記事でも書いたのですが、人脈づくりはとても大切。私は夏のインターンでは米州開発銀行でリサーチのインターンをしましたが、大学院在学中にはニューヨークの国連開発計画(UNDP)でリモートのインターンをしていました。

まず、UNDPでインターンを得る際には、UNDPが出したレポートの発表イベントがハーバード大学のケネディースクールで行われていたのでそこに参加し、スピーカーになっていた私の大学院の卒業生に話しかけ、名刺交換をし、フォローアップメールをしました。そして大学院で企画されていた「キャリアトリップ」でニューヨークを訪問する際に、お話を聞きたいので会いたいです、とメールをしたところ、急遽会えることになりました。偶然にも、その方は私の大学院の先輩の日本人で同じ外資コンサルに行っていた人のことを知っており、共通点が色々と見つかったため、無給ですが経験を積むためにインターンの機会をくれました。

UNDPのインターン後には、インターンでやっていたことに関する仕事のオポチュニティが出たので応募したのですが、残念ながらそれは受からず、世界銀行の方にご縁があったので私はそちらに世界銀行に進むことになりました。ただこの時に経験した民間企業との連携による開発問題の解決、というのは私のパッションの一つでもあり、それはその後世界銀行で仕事をしていく時にも続けることができました。

成功の秘訣その3:論文を活用

世界銀行は大学院の延長ではないか、と時々錯覚することがあるくらい毎日のように色々なレポートに関するイベントが開催されたり、こんな論文が出たよー、とメールでシェアされたりします。そのため、大学院で書いた論文を使って自分の専門性をアピールするのは重要です。私も上記の通り論文を提出して契約を得ました。大学院の友達がやっていて、良いアイディアだなーと思ったのは、自分の働きたい部署の人と人脈を作り、その人が求めていることを自分の卒論のテーマにして、その論文を使って就職するということです。これだとお互いWin-Winで就活ができます。

成功の秘訣その4:関連するインターンを経験

私はインターンを米州開発銀行ですることができたのですが、その経験は買ってもらえました。なぜかというと世界銀行と米州開発銀行は同じ開発金融機関で、政府への融資プロジェクトのプロセスがとても似ており、ここでの経験があると、世界銀行の業務への理解も早くなるからです。私は大学院の時にマイクロファイナンスやその他の機関でインターンをすることもできたのですが、あえて米州開発銀行を選んで世界銀行と同じワシントンDCでインターンができたのはよかったなと思っています。

ただ、もう少し現場の経験が積みたい、などと思っている人にはこのような国際開発融資機関や国連などではなく、NGOや民間企業で働くのもいいのではないかと思います。グローバルの開発コンサル系だとDalberg、マッキンゼー、デロイト、PWCなどは国際開発関連のプロジェクトも行っています。

成功の秘訣その5:日本政府の支援を活用

最後に国際機関に入りたい、という方は、日本政府の支援を使って国際機関に入るというのが私は一番早い方法だと思います。なぜかというと、国際機関は私が就活をしていた10年以上前から、日本政府の拠出額に対して日本人不足だということをずっと謳ってきており、いまだにその問題が解決されていないからです。私も最初に世界銀行のコンサルタント契約をもらった時は日本政府からの支援付きのコンサルタント契約でした。そのため雇う側にとってもリスクが少なく、私を試すことができました。今、コンサルタント契約での日本政府のサポートはないのですが、正規職員の募集では色々とプログラムがあります。募集エリアは日本政府の注力している分野になってしまうので、多少偏りがあ離ますが、世界銀行だと保健、防災、インフラ、デジタル、環境系は結構あると思います。世界銀行では財務省を通じてJPOやミッドキャリアなどの採用プログラム、国連では外務省を通じてJPOなどの採用プログラムがあります。これらのプログラムは日本人相手に競争するだけなので、世界との競争よりは入りやすいと思われます。それなのでもし興味のある方はお勧めです!

もし詳しく話を聞いてみたい方などいましたら、以下の公式ラインからご連絡ください。

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