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「数え唄」

昨日の晩は もう今日の明け
時計の針が ぐるぐる廻る
おかまいなしに ぐるぐる廻る
だから私はいつのことやら
覚えておける 隙がない
今日は何の日 明日は何の日
今日はいつから 明日はどこから
昨日も今日も明日も明後日も
みぃんな続いて 一続き
帯でも織りまひょか その糸で
いったいどれだけ織れるやら
ひぃふぅみぃ……
数えていてもきりがない
ひぃふぅみぃ……
やっぱり やっぱり きりがない

―――散文詩集「傾いた月~崩れゆく境界線」より


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