ベッポのお話(ふと思い出した)
ミヒャエル・エンデ作「モモ」の登場人物にベッポという爺さんがいます。ベッポは「道路掃除夫」という仕事をしていてモモにこんなことを言います。
「とっても長い道路をうけもつことがあるんだ。おっそろしく長くて、これじゃとてもやりきれない、こう思ってしまう。」
「そこでせかせかと働きだす。どんどんスピードをあげてゆく。ときどき目をあげて見るんだが、いつ見てものこりの道路はちっともへっていない。だからもっとすごいいきおいで働きまくる。心配でたまらないんだ。そしてしまいには息がきれて、動けなくなってしまう。道路はまだのこっているのにな。こういうやり方は、いかんのだ。」
「いちどに道路ぜんぶのことを考えてはいかん、わかるかな? つぎの一歩のことだけ、つぎのひと呼吸のことだけ、つぎのひと掃きのことだけを考えるんだ。いつもただつぎのことだけをな。」
「するとたのしくなってくる。これがだいじなんだな、たのしければ、仕事がうまくはかどる。こういうふうにやらにゃあだめなんだ。」
(ミヒャエル・エンデ作「モモ」大島かおり訳 より引用)
超有名なシーンですね(笑)
たくさんの方が「時間の使い方」(モモのテーマ「時間」のお話)としていろいろなことを書いているようです。
まあ、ベッポの話はとてもためになる(というかモモの登場人物のお話はどれも考察の価値がある)ので、、、。考えつくどーでもいいことを書いてみます(笑)。
数学(微分積分)だなー、という話
細かく区切り、一つずつ(を考えて)結果を出すことで、面倒くさい事(問題)を終わらせる。
数学・平方完成からの最大最小の問題、「場合分け」しないとどうやっても出来ない。でもその場合分け一つずつのことだけ考えて解けば、気がついたら全部終わっているわけで、、、焦って「全部のことを考えてしまう」とわけがわからなくなる。
積分での面積・体積を求める場合はまさに「ベッポ」ですよ。一つずつ区切って、答えを出して、足し合わせて終わる、、、。数学にはベッポ的に解くと楽になることが多いような気がします。
勉強のしかた、という話
テスト前に範囲を確認「こんなにあるのかー」
→ 一個ずつ予定にしていく。「1日15ページずつ、毎日3教科で45ページやればいいのかー、、多いなー」
→ 1日分をやってみるとそこまで大変じゃなかったりする。「あれ?できるんじゃね?」
(能ではないですが)ベッポですな。
大きいものを小さくして、コツコツやってみたら意外とできて楽しい→ベッポです。
毎日の勉強をコツコツやる→ベッポですね。たくさんの勉強を一度にすることは難しいので毎日コツコツやることで片付けていく、まさにベッポ。
ベッポ現象
あらゆるところに、ベッポは潜んでます。
苦手なピーマンを細かくしたら食べれるのもベッポです。
筋トレが苦手だから、毎日一駅歩いて体力をつけるのもベッポです。
区分求積法もベッポで、平均変化率もベッポで、もしかするとセントラルドグマもベッポかもしれませんし、春はあけぼのもベッポかもしれません。
ミヒャエル・エンデ自身がベッポである可能性がありますが、ベッポは道路掃除夫であって作家ではないので、エンデはベッポでは無いです。
こうやって、一個ずつ文を書いていくことはベッポです。ということはこれを書いた私がベッポかもしれません(が、私は道路掃除夫ではないので、、、略)。
つまり、この世界はほぼベッポ(現象)です。
どーでもいいお話でしたm(_ _)m
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?