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大人の教科書〜初詣・参拝の作法〜

お正月は空気がクリアです

初詣

1月2日、家の近くの氏神様に初詣に行きました。
鳥居の見える通りまで来た時、参拝を待つ長蛇の列が公道の途中まで出来ている光景が目に入りました。

引越すまでの初詣は、明治神宮でした。
きちんと警備員さんの指示通りに並ぶと、思ったよりも早くお参りすることができ、ストレスを感じることは少なかった気がします。
(もちろん、すごく混んでいる割にはと言う意味ですが。)

こちらの神社には、警備員さんはいませんが、暗黙の了解のもと、二列に並んだ長い列が拝殿からずっと連なっていました。

冷たい風が容赦なく吹きつける中、最後尾に並んだ瞬間、いきなり蕁麻疹に襲われました。
温かい自宅から冷たい外の気温差に身体がついていけず、寒冷蕁麻疹が出たようです。
急遽、お参りを諦め、できるだけ風の当たらない道を選んで帰りました。

神田明神

境内の樹木も神々しい
淡い冬の青空を背景に

正月三が日、初詣に行けなかった私に長男Mayaから神田明神の写真が送られてきました。

新年の澄み渡る空気を感じる写真の数々。
夏や秋とは趣きの異なる空と雲の色。
空が放つ優しさと神社仏閣の持つ厳かな雰囲気が調和している様が見てとれます。
眺めているだけで、私自身が参拝した気持ちになりました。
心がはき清められていきました。

獅子像に迎えられて
華やかな雰囲気

Mayaの写真からは、季節の移ろいやその場の気温などが伝わってきます。
今回は冷んやりと冷たく、でも清らかで心地良い空気を受け取ることが出来ました。

参拝の作法

朱色と緑のコントラストが美しい

まず始めに、初詣に行くことが目的であれば、参拝の決まりごとなどを気にする必要はないと思います。

大晦日もしくは元旦に行事として、両親や祖父母に連れられ神社に行く。
手水舎(てみずや)で手を洗い、拝殿に向かい、お賽銭、鈴を鳴らして柏手を打つ。
一連の流れを見よう見まねで身につけた方も多いと思います。

私の母は、初詣に行かない人でした。
年末年始のほぼ大半を、おせち料理作りや来客をもてなす準備に費やしていたため、初詣に行く時間が無かったのだと思います。
母が神社で祈る姿を見たことは、記憶にありません。

あやふやだった参拝の作法をきちんと調べたのは、大人になってからでした。
その中から最低限知っておいた方が良い作法をご紹介します。

1.参拝は午前中に

大晦日や祭事を除いて、参拝は午前中に行くのがお勧めです。
陽から陰に変わる午後4時以降は避けたほうが良いとされています。

もともときれいな空気に満ちている境内ですが、早朝はより清々しさが強調されていると感じます。

2.鳥居のくぐり方

鳥居の手前では、必ず一礼をします。
神社は、文字通り神さまの社、お住いです。
入る時は「お邪魔します。」
出る時は「お邪魔しました。」の気持ちで一礼をし、鳥居をくぐることを心掛けることをお勧めします。

鳥居は結界の役割をしています

3.手水舎(てみずや)

拝殿に近づくと、必ずあるのが手を洗う場所です。
古来から伝わる禊(みそぎ)の形の名残りです。
コロナ禍では、使えなかった所もありましたが、今はまた復活しています。
手水舎には、神社によって様々な趣向が凝らされているため、そのバリエーションを見るのも楽しいです。

特に水の神である龍が、祀られている所が多く見受けられます。
想像の生き物である龍の解釈の違いを見るのも、新たな発見があり面白いと思います。

ひしゃくがあれば、まず右手で持ち、左手を清めます。
その次にひしゃくを持ち変えて右手を。
最後に左手に水を受け、口をすすぎます。
ここまでが一連の流れです。
利き手に関係なく、ひしゃくは、まず右手に取ることを覚えておいてください。

鮮やかな椿の花

4.参拝の基本

一般的には、二拝二拍手一拝です。拝殿の横に説明書きが貼られていることもあります。
柏手を打つ時は、出来るだけ大きく響き渡ることが良いと
言われています。

5.おみくじをひく

最後に神さまからのメッセージを受け取るのが、おみくじです。
大吉や凶に一喜一憂するのではなく、大切なのはおみくじに書かれた和歌に込められた神さまの言葉です。

綺麗にくくられたおみくじ
指定の場所に結んでください

おみくじは、神社が指定する場所にくくっても良いですが、持ち帰っても良いそうです。
私は必ず持ち帰り、手帳に貼っています。
時折、おみくじに書かれた和歌を読み、神さまからいただいたメッセージを復唱します。

最後に今年1月7日にひいたおみくじに書かれていた和歌をご紹介します。

さくらばな のどかににおう
春の野に 蝶もきて 
まうそでのうえかな

おみくじ

身も進み財宝も出来て立身出世する事は、春の暖かい日に美しい花の野を心楽しく遊び行く心地にてよき人の引立にあずかります。
けれど心正しくないと災いがあります。

おみくじ解説
手帳に貼りました

和歌を読んだ時、暖かい春のイメージを感じました。
とても良いメッセージだと思いました。
大吉にも納得しました。

ただし、願望は首尾よく叶うしかし油断すれば破れると書かれていました。

大吉と言えど、油断をしてはいけないと神さまからのアドバイスです。
時折、手帳を開いて和歌を読み、心を正しく整えたいと思います。

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