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結婚できない男〜家づくりあるある〜

住空間を通して
人を幸せにすることが
インテリアコーディネーターの責務です。

インテリアに興味があり、
自宅を自らの手でおしゃれにしたいと思う方に
手に入れておくと役にたつ基本的なセオリー(理論)をご紹介します。

〜結婚できない男・家づくりあるある〜

前回、TVドラマ『結婚できない男』には、
家づくりあるあるが散りばめられていると
お話しました。
その一部をご紹介します。

エピソード1
『一人が好きで悪いか!!』
冒頭では、主人公の建築家桑野さんの自宅LDKの
全景を見ることができます。
こだわりの強いインテリアには、彼の家に対する
思想が色濃く、反映されています。
ダイニングの中央に据えられた
アイランド(ペニンシュラ)キッチンは、彼が
譲れない設計コンセプトの一つです。

ここで裏話です。

建築士や住宅メーカーの設計担当に
手掛けた作品(家)の写真を見せてもらえますか?
と聞いてみてください。
興味本位ではなく、あなたのセンスを知りたいから
だと、正直に話してください。
大抵の場合、見せてもらえます。
作品を見ながら、担当者が何にこだわり、
何を大切にしているのかを説明してもらいましょう。
打合せに同席すると、自分から積極的に作品集を
見せている担当者も、結構います。

エピソード3 
『好きにお金を使って悪いか!!』
打合せを重ね、設計図が完成したお客様から
予算が膨らみ過ぎたので、プランを見直したいと
言われ、困った様子の主人公桑野さん。
アシスタントやコーディネーターの二人は、
前向きにアイランドキッチン案を変更することで
金額を下げることを提案しますが…
 

イメージ画像です。

家づくりに予算の上限を設定しない人は、
ほぼいません。
予算の範囲で最大限のパフォーマンスを発揮する
ことが私たちの仕事だと理解しています。
誰もが悩むのが、予算と理想のせめぎ合いです。

ドラマの中で、桑野さんはお客様の想いと
自分自身のこだわりのために、コストを下げる
方法を探ります。

アイランドキッチン案は、そのままで、
キッチンセットそのもののコストを下げるために
キッチンメーカーのショールームに出かけ、
代替案を探ったり、間取りに無駄がないかを
考えたりと決して諦めることはありません。

ここで再び裏話です。

何度も何度も打合せをして、その度に図面を
書き直してもらうことに対して、申し訳ないと
恐縮されたり、言い出せないまま我慢してしまい
そのまま工事に入ってしまう方もいます。

確かに度重なる変更にうんざりした表情をする
担当者がいるかもしれません。
でも、納得するまで打合せの機会や変更を
求めることを私はお勧めします。
ただし、変更期限は工事が始まるまでです。

着工(工事に入る)してしまうと、図面一式が
現場に携わる全ての人に渡ってしまうだけでなく、
キッチンセットなどは制作が始まるため、変更には
リスクが伴います。
一番のリスクは、変更が全ての人にきちんと
伝わらないことです。
現場の職人さんは、自分の手元にある図面を信じて
仕上げていきます。
結果、お客様の希望とは違うものが出来てしまう
ことも本来はあってはいけないことですが、
あります。

完成したものを壊して作り直すことには、
たくさんの労力と金額がかかります。
そして何よりも、完成を手放しで喜べないモヤッと
した空気感が現場に残ってしまいます。

家づくりは、簡単ではありません。
平面図や3Dパースを見て、全てを理解することは
難しいことだと思います。

理想の家づくりのために、
決して諦めないことを心に留めてください。


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