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あと何日。あと何日。私にできることは。

タンザニアでの最初の1週間がすぎて、ようやく慣れてきた!というところ。
私は、残された時間がもう1週間しかないことに気がつきました。
気づいた瞬間に覚えたのは「焦り」。

私はここで、何ができるだろうか。

新しいクラス。新しい挑戦。

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2週目からは、upperクラスからbabyクラスに移動して授業をしていました。
upperクラスの子は「お手洗いに行っていいですか?」というように、簡単なフレーズは話すことができていたけれど、babyだと完全に英語は0。
今まで以上にスワヒリ語を頑張らなければいけませんでした。

寮の仲がいい料理師さんに「これ、スワヒリ語でなんていうの?」と、毎朝質問責めして、必死にメモを取り、ノートを一冊使い切りました。頑張って日常でも使えるように暗記して、活動中も積極的に使うようにしました。使い方を間違えていたら先生が丁寧に教えてくれるので、それもきちんとメモ。

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すると徐々に、ボランティアのメンバーが私に「これ、スワヒリ語でなんていうの?」と聞いてくれるようになりました。メンバーとの英語のコミュニケーションでは、いつも思うように意見が言えず悔しい気持ちを抱いていたから、頼られているという実感が湧き、今まで以上にやる気が出てきました。

もっとみんなの力になりたい!

そんな気持ちから、スワヒリ語で使えそうな単語や文章をピックアップしてリストにまとめてみんなと共有できるようにしました。
我ながら、よくやったと思います。
それがきっかけで、スペイン人のカルロスという男の子が一緒にスワヒリ語を勉強し始めてくれて、とっても嬉しかったです。

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babyクラスの子は、upperクラスの子の10倍は手がかかります。
ケンカは体感20分に1回は(いや、それ以上?)起きるし、すぐに手や足を出すから止めるのも一苦労だし、「ダメだ」って言葉では聞かないからすごく大変だったし、すぐに席を立ってうろちょろするから…

だけど、手がかかるけど、楽しいんですよね、笑

いたずらしながらも「へへへ〜」ってニヤニヤしている顔が可愛い。
泣きながら「ごめんね」という姿にも、成長を感じて胸を打たれる。
問題を解けたら「できたよ!!!」ってかけっこ並の勢いで見せに来る。

ちゃんと先生をしようと頑張るけれど、私は子どもたちのそんな姿に励まされて頑張っていました。教え方もだいぶ上手くなったはず!!!!


着々と進んでいくペインティング。

ペインティングは自分たちの成果(どこまで塗り進めたか)が目に見えてわかるから、終わりが近づいていることを毎回感じて、完成させていと思う反面、終わらせたくないという思いの葛藤が起きていました。
でも、結局終わりが来ることには変わりないんだからと自分に言い聞かせて、汗を流して誰よりも真剣に取り組みました。


でもね、小学校の校舎をペインティングしている最中に、授業中の小学生たちが窓からひょこひょこ顔を出して、「名前なんていうの??」「かわいいね!!!!」「ペンキついてるよ〜?」って、たくさん喋りかけてくれるんです。
その子たちの授業が終わった後も、私たちはペインティングを続けているから、途中から手伝ってくれたり。たまに「ペンキつけるよ〜?」なんていたづらして、楽しい時間を過ごしていました。

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そんなペインティングも水曜日には終わり。
寂しさで泣きながらバスに戻っていると、その道中までの間、小学校の子たちが私と手をつないで、その子の手をまた別の子がつないで、いつの間にか長い横列ができていました。みんな一直線に並んで歩いたあの光景は、愛以外の何者でもありませんでした。たった1週間半だったのに「またきてよ!!サワサワ〜!!!(sawaがスワヒリ語でOKって意味だから、お決まりのいじりなんです笑) 」って陽気に踊って見せたり。
そんな素敵な子たちに囲まれながらバスに乗り込んだけれど、バスが走り出して、みんなが見えなくなった途端、また涙が溢れてきました。でも今度は「寂しさ」ではなく「嬉しさ」から。
なんでこんなに愛に溢れているんだろう。

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その素敵な笑顔、たくさん見せて?

少しだけ時間は戻って水曜日の午前中。babyクラスに新しい子がやってきました。「サワ、この子お願い!」朝から先生に呼ばれて行ってみると、泣きじゃくりながら「ママ!ママ!」と泣いている子が。先生はその子のお母さんとお話があるから、私が相手をしないといけなくて。

抱っこしてみるけど泣き止まない。

あたふたしていたらいつの間にかクラスの時間。
その子が来るまで最年少だった、1歳半のキャサリンと横並びに座らせてみる。

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あれ?キャサリンが興味津々!?
初対面の二人ですが、すごく相性がいいようで笑
クラスの間は泣くことなく過ごしていました。

気づけばクラスも終わって外遊びの時間。
私はもう、完全に油断し切っていました。
もう泣くことはないだろうって。

その子の靴を履かせて、一緒に外に出てみる。
学校の門が見える。
すると、思い出したかのように
「ママ!ママ!」と門を指差しながらまた泣き出してしまいました。

どうしよう…

とりあえずその子を抱きかかえて、無意識に門を見せないようにと必死になっていました。教室に戻って歌を歌ってみたり、お絵かきをしてみたり。
どうにか意識を外らせようとするけれど意味もなく。
私はその子と一緒に、また外に出ました。

「結局は慣れていくしかないから…」
そう思って、その子を抱きかかえて広場を一周してみました。
いつまで経っても不安げな表情は晴れなくて…

すると、私の中のスイッチが突然入ったのか、
「もういい加減この子の笑顔が見たい!!!!!笑わせたい!!!!」
と、突然思い始めました。(きっとこれは母親からの遺伝だと思います笑)

抱っこしているその子を、いたずら心からこちょこちょしてみました笑

物理的攻撃に走ってみたけれど、その子が初めて、笑顔を見せてくれました…

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こんなに素敵に笑えるのね。
朝から不安げな表情しか見ていなかったから、その子の笑顔を見ただけで本当に嬉しくなりました。

その後も、やるぞ?やるぞ?やったー!みたいな感じで遊んでいると
だんだん馴染んでくれたのか、スッキリした表情で残りの時間も過ごしてくれました。

ついに終わる。もう帰国だ。

毎日毎日、活動が終わるたびに、後何日だ。後何日だ。って数えて、「帰りたくない」と泣いてアドバイザーに励まされたり、同じ日本人の子に「ほら!もう泣くな!!!」って言われたり、ボランティアメンバーに「なんで泣いてるのよ〜」って笑われたり。

気付いたら、最後の活動日。

今日は泣かないぞ!!と決めて、朝からいつも以上に張り切って学校に向かいました。

クラスも終えて、いつも以上にたっくさん遊んで、写真もたくさん撮って。

楽しい時間は、やっぱり一瞬で過ぎ去りますね。

あっという間に帰る時間。
最後にみんなで写真を撮って、メンバーがバスに乗り込み始めました。

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泣かない!と張り切っていたけれど、一気に糸が切れたのか、溢れ出す涙。
でももうあとはバスに乗るだけ。

先生や子どもたちとたくさんハグをして、バスに乗り込みました。

「2週間、やり切ったな」

具体的に何を?と聞かれると答えられないけれど、このときは達成感に満たされていました。


※活動のお話はここまでで終わりですが、タンザニアのnoteはあと3記事続きます!お楽しみに!

まだまだ未熟で無知な若者だけれど、そんな私でもできること、私にしかできないことがあると信じて前に進み続けます。よろしければ応援お願いします。