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サイバーセキュリティセミナー2024に参加してみて~講演1 総務省におけるサイバーセキュリティ政策の最新動向~

2024年2月28日に長野県でサイバーセキュリティセミナー2024が開催されました。


演者として招待されたのですが、参加者としても大変勉強になったので、備忘録兼ねてここにまとめておこうと思います。


講演1 総務省におけるサイバーセキュリティ政策の最新動向

総務省 サイバーセキュリティ統括官室 参事官補佐 河合 直樹 氏

現状

2000年のころは自己顕示、見せしめ、いやがらせが目的だった攻撃も、2015年ころから金銭目的に変わり、今ではバックに国家的背景も見え隠れしている。そして、2023年7月の名古屋港の事件を思い出せば、社会にも顕著に影響を及ぼすようになってきた。

ランサムウェア(情報を暗号化して身代金を要求するソフトウェア)攻撃が2020年下期から比べて2022年の上期には5倍に増え対策が急務となっている。
個人に目を向けると、フィッシング詐欺(偽サイトに連れ込み、クレカ情報などを入力させ盗み取る詐欺)が2019年と比較すると2022年にはメール手口17.4倍、URL手口は14.7倍にも増加した。

企業や個人のサイトへの攻撃も巧み化してきている。(DDos攻撃)

IoT機器(ネットに繋がっている監視カメラや家電製品)への攻撃も増えてきている。世界から一台の機器に対して、17秒に一回の間隔で攻撃がなされているのが現状だ。

サイバーセキュリティ推進体制

政府は「サイバーセキュリティ戦略本部」を設置し、取り組みを強化している。
目標は、

Cybersecurity for All

誰も取り残さないサイバーセキュリティだ!大いに期待したい。

総務省における取組

総務省の役割は、「社会経済活動を支える情報通信ネットワークの安全を確保し、サイバー空間を利用する全ての国民のサイバーセキュリティの向上を図ること」

そのために「ICTサイバーセキュリティ総合対策2023」を取りまとめた。

IoT機器への注意喚起「NOTICEプロジェクト」
サイバーセキュリティ人材に関する人材育成「CYDER」「SecHack365」
サイバーセキュリティに関する産学官連携「CYNEX」
テレワークにおけるサイバーセキュリティ対策「テレワークセキュリティガイドライン」

どれもこれも、国民全員に向けて発信している。利用できるところは進んで利用したいものだ。

URLをご紹介するので、是非見てほしい。これが無料で公開されているとは驚きで、使わない手はないと思う。

https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/cybersecurity/telework/

おわりに

次回は、講演2「サイバー空間の脅威情勢とJC3の取組について」をお届けする予定です!

讃良屋安明 公式ページはこちら(良かったら覗いてみてください)



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