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過度に繋がらない組織がもたらすプラスの効果

昨年からとあるコミュニティに、割と積極的に参加をしています。これまで何度かコミュニティには参加していたものの、始めて積極的に活動していて飽きっぽい自分にしては珍しいなぁと自分でもびっくり(笑)

そのコミュニティが、LOCAL LETTER MENBERSHIP(通称LLM)。興味のある方は、このコミュニティ参加に至ったあれこれや参加してみての感想などLLM公式noteで紹介いただきましたのでぜひご一読ください。

そんなコミュニティLLMでの心地よさについて、この記事用に書いていて初めて気付いたが、私にとっては「過度に繋がらないこと」が「心地よさ」に繋がるということでした。誤解があってはいけないので声を大にして言いたいのですが、私はめちゃくちゃ寂しがり屋で仲間とワイワイするのは大好物だということです(笑)。

現に、昨年4月に宮崎へ移住してから「趣味はアオハル」と公言するぐらい仲間たちと文字通り青春っぽいことをするのは大好きで、ダンス動画を作成したり出張先でラーメン屋からのサイゼリアを梯子したり、夜な夜な理由をつけては仲間に声をかけて自宅で居酒屋有賀と称して手料理を振る舞ってみたり(もちろんコロナ禍の状況は鑑みて)いわゆる「つるむ」ことも大大大好きです。

とは言え、元来飽きっぽいのとわがままな気質は年を重ねても変わらないもので、これも毎日は当然疲れるしお腹いっぱいだしそれこそ飽きちゃうのは自分が一番よく分かっているので(子どもかw)女子高生みたいな「毎日一緒に皆でお昼を食べようね♡わたしたちずっとも―♡」みたいな付き合い方は望んでいません(そもそも今どきの高校生がこんな風に言うのか知りませんが…)。そして、おそらくこれは、私に限らずアオハルメンバーも同じ感覚かと。

そんな「ほどほどにつるめる仲間」との出会いにより、これからのコミュニティとか組織について自分なりに考えてみて言葉にしたいと思ったので、「過度に繋がらない組織がもたらすプラスの効果」と題してまとめてみました(その前に締切ヤバい原稿3つあるんだけどそういう時に限って違う文章を書きたくなるのは何故なんでしょうwww))。

同時期に移住した新富町の仲間

1.「ともだち」とは違う感覚の「仲間」という存在

この「友達」と「仲間」の違いをそれぞれ定義しろと言われると正直言葉に詰まってしまうのですが、不思議とLLMにしても移住先でお世話になっている地域商社こゆ財団にしても、メンバーに対して「友達」っていう感覚ではなくて初めから「仲間」という認識でした。

もうこれは私の感覚なのでなんとも説明のしようがないのですが、ベースに「いまを楽しんでいる」という共通項があることが仲間感を強めているのかな、と思います。これは、LLMにしてもこゆ財団を中心としたアオハル仲間にしても同様です。

お互いにいち社会人になってから知り合っているため、自ずとそこには「仕事人〇〇さんに対する敬意」が存在します。関係性は100%対等ではあるものの、自然と相手の考え方や言動に対しても敬意が表れ、ある種良い緊張感が生まれます。尚且つ、私が面白いと感じる「その人にしかない生き方」を楽しんで実践している方ばかりなので「友人」というよりも「仲間」という言葉がしっくりくる気がしています。

もちろん、友人同士でもそういう関係性はあるのでは?と言われればそうでないとは言い切れないのですが、少なくとも私にとっては仕事や働き方、生き方について一部(1%でも)同じ価値観を持ち、且つ生きることを楽しんでいる人々が集まるコミュニティがLLMやこゆ財団(職場)であって、友人とはそういった共通する価値観はなくても友達関係が成立している場合があると区別しています。

こゆ財団を例に挙げると、執行理事高橋はよく財団紹介の際に「弱いきずな」という言葉を使うのですが、私はこれを「緩いつながり」と置き換えて解釈しています。冷たいように聞こえるかもしれませんが、人はずっと誰かを支え続けるなんてことは到底不可能です。だって自分のことでいっぱいいっぱいだし、「他がために精神」はもちろん大切だとは思いますが、その前に「自分自身を愛する」ことが出来なければ、誰かに手を差し伸べたり助けるエネルギーは生まれないので、やっぱりベースは自分を大切にすることから始まると思っています。

そう考えた時に、各自が自分を愛することができていて生きることを楽しんでおり、困ったときに声を上げれば協力を惜しみなくしてくれる仲間がいる、という組織の状況は私にとってはまさに長年求めていた居場所でした。

以前、「ゴールに向かって毎日皆で朝晩100回ロープレだ!!」「KPI達成まであともう少しだから皆でモチベーション維持するために毎晩夕飯一緒に食べながら反省会だ!」という、THE体育会系みたいな会社で働いていたことがあります。今の楽観的な私からは考えられないのですが、「会社とはそういうもの、足並みを揃えられない私が駄目なだけ」と上手く順応できない自分を責めて奮闘した結果、生きているのが面倒になるぐらい心身共に疲弊して文字通りドロップアウトしました。

それこそ、今思えば緩いつながりの真逆をいく場所だったので私にとっては違和感しかなかったのだと思います。ただこれは、その環境や文化が良いとか悪いとかではなく「私は自分に合わない環境では生きていくことができない人間である」ということに気付き、「どこでも誰とでも上手くやれる完璧な自分でなくてもいい」と認めてあげることが大切だったと思っています。

結果、社会人生活間もなく13年目になるいま、ようやく私らしく生きられる「緩いつながり」が実現された居場所にたどり着くことができ、これまでのことも全てここにたどり着くまでに必要だった、何1つ無駄はなかったと誇りを持って言えるようになりました(ただし、2度と経験したくない出来事がありすぎるので同じ人生をもう一度繰り返すのだけは絶対に嫌ですw)。

お気に入りの初代アオハル活動風景

2.「協力」ではなくて「共創」ができる

「過度に繋がらない組織」においては、食べるための仕事ではなく、ワーク=ライフとなっているメンバーが多いのも特徴だと感じています。だからこそ愚痴が出ることはあっても、「仕事が嫌で仕方がない」というメンバーはいないことも居心地がいいと感じる理由だと思います。

根底でワーク=ライフよりのメンバーが集まると、プロジェクトが上手く進まない大変な状況に陥ったとしても「やばいー!」と言いながらどこか楽しんでいる様子が見えます(文字通り変態気質なんだと思います)、私も含めて。すると、「さてこの状況をどう料理してやろう」と戦闘態勢に切り替わり、問題解決するために創造力を発揮しようとします

ここで過去問を解くように昔のページから活かせる経験を引き出せればいいのですが、そもそも私のいるコミュニティには過去問を解くだけの生き方を好まないメンバーが多いので(あくまで主観です)それでは対応できないプロジェクトを立ち上げているケースが多々あります。

結果、自らがより創造力を発揮するためには同じように変態性を発揮している仲間の力を借りるという発想が、ごくごく自然に湧いてきます。お察しの通りこの時点で「無難」という道はないのですが、加えて良い意味でお節介で好奇心旺盛なメンバーに「協力」を求めるとプラスアルファや斜め上の発想が返ってくるので、結果「協力」に留まらずに「共創」になるという事例を多く目にしています。そしてこれが猛烈におもろいな、とニヤニヤしてしまうのです(結局私も変態なんだと思います)。

初めて運営を担当した人財育成プログラム

3.基本が「実証実験」なので「失敗」が存在しない

これは物事の捉え方、発想の違いですが、基本的にチャレンジの繰り返しなので全てが「実証実験」です。こうなってくると怖いものなしで「失敗」というものが存在しません。何故なら「実験」なので初めから上手くいかないことが当たり前だからです。むしろ、初めから全て順調にいってしまうようであれば私がやる意味はないよね、というメンバーがほとんどかと思います(違ったらごめんなさい)。

この発想はハッキリ言って、無敵です(笑)

ここで慶応義塾大学大学院の教授であり、幸福学の第一人者である前野隆司先生が提唱する「幸せの4つの因子」を引用します。

①「やってみよう」因子
②「ありがとう」因子
③「なんとかなる」因子
④「ありのままに」因子

前野隆司先生が提唱する「幸せの4つの因子」

前野先生はこれら4つの因子が上がると幸福度がアップすると提唱しており、特にこゆ財団はこれらを行動指針にしています。

この4つの因子と照らし合わせてみても、LLMやこゆ財団に見る「過度に繋がらない組織」では、お互いにありのままの「こうありたい」を受け入れ「私たちならなんとかなるでしょ、やってみよう!」「一緒にワクワクしてくれてありがとう」と前向きに取り組むことが日常的にされており、日々が実証実験です

結果、私自身も一緒にいる仲間も幸福度が高い状態が維持されるので、いつも一緒に居なくとも孤独に駆られることがなく依存し合う関係にもなりません。むしろ、コミュニティ外で個々の活動を繰り返し、独自の学びや繋がりをいかにコミュニティに還元することができるか、という観点でワクワクしているのではないかと思います。

ここ数年、様々な組織の在り方について数多くの書籍が出ているので色々読んではみましたがそれよりも、「こんなに伸び伸び動けるなんて!」と水を得た魚のごとく泳ぎまくれたのは、結局「過度に繋がらない組織」で「緩いつながり」を立て続けずに得られたからだと感じています。

「ここなら呼吸しやすい!」と思える場所にたどり着けるまで、怖がらずに諦めずに10数年泳ぎ続けた点においては、全力で奮闘してきた過去の自分自身を褒めてあげたいと思います。

ここから2年目。この奇跡的に恵まれた環境を活かしてどう他者に還元していくか、次の1年もワクワクしながら実証実験を怒涛の勢いで繰り返してみたいと思います。もし一緒に自らの変態性を磨きたい方がいたら、ぜひ一度宮崎県新富町へ私たちに会いに来てください!笑


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