過眠

すごく寝ている
寝たきりになるんじゃと怖くなる
寝ても寝てもまだ寝れる

逃げるように眠る
朝方体は起きようとする
家族も起きてくる、途端にベッドに戻りたい
この人が出勤したら改めて起きよう
そう思って目を閉じると次はお昼

寝すぎてだるい、食欲もない
いやいや洗濯機のボタンを押す
待っている時間が辛い
干すもの面倒で辛い
目の前の床は汚れている
掃除なんて10分もあればできるのに今日もできない

洗ってしまった衣類は濡れたままおいておけない
いやいや干す
まだ一時間もたっていない

今日もやることはない
本当はある、たくさんのしたいこと
時間はある、老後貯金が減ることを恐れなければ
少しの貯えもある
したいことは多分できる

なのに今日もなにもしない
また布団に入る
浅い眠りの中で何度も何度も悪夢を見る

夕方くらいにやっと体がおきてくる
頭もおきてくる

少し外に行ける日もある。外へ出るとどうしてあさから
こうしなかったのか、不思議になる
もっとどこかへ行きたい、何かしたい

何もせず家に帰る
夜はご飯を作らなくてはならない、私のためではないが
作らなくても本当にしんどかったら許される
でも言えない
美味しくもないだろう何かを作る

家族が帰宅して一人の時間が終わる
頭の中に霧がかかってくる

沢山のやりたいこと
旅行・英語の勉強・就職・似合う必要な服や靴をかう・ヨガにいく
やればできるのに何もできなかったことで頭の中がぼんやりとしてくる

家族が眠りにつく気配があるまで地獄のような時間が続く
私は他人がいると自分のペースが作れない
相手が私に何も求めていなくても気になって気になってしかたない
早く、食べたものをかたずけて寝てほしい

逃げるように薬を飲む。
薬は眠りを呼んでくれるが過眠の原因の一つにもなる

明日もきっと同じ日がつづく
やりたいことが沢山あって、できるのに何もできない
早起きできるのに家族と同じ空間で過ごす苦しさから逃げるために
きっとまた布団の中で目を閉じる

そんなことに疲れ切って自分を取り戻すようにまた
昼間に寝る
1人の家でしみじみと

こんなことを繰り返して死ぬのか
実際には一歩もここから踏み出さないで
出来るのにやらないことで頭をいっぱいにして
それをやって何がどうなるのかわからない
いいことになるのか時間の無駄になるのかわからない
今を生きてもいないのに、未来をみたい
行動することの先に確かな確証を得たい
後悔しない、と

絶対にできないことで自分をどうして縛ってしまうのだろう