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英語の効果的な勉強法

私は高校まで特に外国で長期に留学したこともないまま、大学1年の春に突然海外に飛んだのですが、特に英語で不自由したことはありませんでした。幼い頃に親が買ったもの、小学、中学、高校、大学1年で買った様々な(カリキュラムに組み込まれた)教材、また留学を始めてからの経験を踏まえ、何が効果的で何が効果的でなかったかを書いていきたいと思います。

結論としては、スピーキングやライティングなど、日本人が苦手と言われているアウトプットの能力は、リスニングやリーディングによって鍛えることができると考えています。あくまで個人の意見なので、興味のある人や、自分にあっていると思った人は試してみてください。


中学の英語教材の使い方

私が海外へ出てからとても役に立ったと思えたのは日本の中学(高校)での英語の勉強です。色々言われている日本の(中学からの)英語教育ですが、私自身は日本の英語教育は使い方によってはとても実践的なものだと思っています。(私が英語教育を受けたのは2010年頃の私立中学校、高等学校です。)私が中学の頃行なっていた勉強法は、CDつきの教材をひたすら聞き込んで、全て文章を覚えてしまうことです。私の中学校で使っていた教材は確かNew Crownなどでしたが、NHKラジオにも同様なものがあったように思います。

車の中や暇なときになんども同じCDを聞き流していると、音楽を覚えるように会話や文章の流れを覚えてしまいます。机に向かっている必要もないので実際かなり楽して勉強できます。その上で、定期的にテキストをみながらシャドーイング(外部音声に重ねて、少し遅らせて読むこと)したり、試験前に英語から日本語、日本語から英語に訳してみて、綴りや少し違っていたところを詰め直すだけで、教材がほとんどそのまま試験になるタイプのテストは完璧になります。英単語を覚えることは嫌いでしたが、CDで聞き流した文脈の中にある英単語なら覚えていくことができました。

CDを聞き流す、とにかく数を聞く勉強法は実際海外に出て英語を使わないと行けなくなった時にもかなり役立ったと感じました。英語を流れとして捉えられるので、何か聞かれた時に日本語に訳すことなく反射的に答えられるようになります。たくさん聞くことによって、話す力が鍛えられるのです。

高校の英語教育

高校では中学と異なり、会話形式の文章というより難しい文法をいくつも学んでいく形になりました。私は上記の勉強法を続けましたが、日常会話を行えるようになるには中学レベルのもので十分のように思います。大学へ進んでも、口語は日常会話とそう変わりません(各分野の個々の専門用語は、専門に進むと否応無く覚えていくので心配ないかと思います)。

伸び悩んだライティング

イギリスの大学に行くためにIELTSで定まった成績をとることが必要でした(各項目7以上、全体7.5以上)。スピーキングやリスニングは上記の勉強方法のおかげかさほど苦労することはありませんでしたが、ライティングは最後まで6.5止まりで伸び悩みました。面白いことに、大学に入って4年ほど立った頃にもう一度受ける機会がありましたが、その時はなんの準備もなく8をとることができました。

理由として、大学で小論文の書き方を仕込まれたことと、その小論文の形式で書かれた論文やテキストブック、友達のエッセイなどをたくさん読んだことが影響しているのではないかと思いました。同時に、中学高校の頃の私に欠けていたのは、自分が大学やIELTSの試験で書くことを求められているような文章をたくさん読んで慣れておくという経験だったように思います。

世界から見た日本の英語教育

日本の英語教育は実践的でない、座学だなどと批判されることもありますが、私は一概に悪いところだけではないと感じています。日本は文法に重きを置いており、それは大学レベルの留学では必須のものです。文法がなっていないと、いくら話したり書いたりできても教育のなっていない人と見なされかねないからです。文法は大切です。

話したり書いたりするアウトプットのスキルは、上記のように聞いたり読んだりすることによって培われる「慣れ」によって鍛えることができます。実際にあまりアウトプットをしたことがないのでなかなか話し出せないというのはあるかもしれませんが、実際現地に飛んで必要に迫られれば話さざるを得ないので、すぐに慣れるように思います。

発音について

余談ですが、発音の良し悪しは小学校に入るまでに決まるのではないかと思っています。とても耳がよく、いつから学んでもどの言語でも限りなくネイティブに近い発音ができる人もいますが(各国の英語のアクセントなどを上手に真似している人はそういう才能があるのではないかと思います)、そうではない限り物心つく頃やその前に聞き慣れた言語でないとネイティブの発音に近づけるのは難しいのではないかというのが私の持論です。小学校に入った頃にはもう発音が上手な数人の人と下手な人に別れていたように記憶しており、上手な人は幼い頃だけ海外にいたとか、親がたくさん英語のCDを聞かせていたなどの裏話があったからです。


まとめ

日本の英語教育にかけていると思われるライティングやスピーキングなどのアウトプットのスキルですが、これまでの経験からそれぞれ書きたい、話したいような文章のリーディングとリスニングを意識的に行うことで、知らない間に鍛えられていくように思います。ここで大事になるのはアウトプットしたいような文章をインプットすることです。英会話をスムーズにできるようになりたければダイアログ形式のCDを覚えるまでたくさんなんども聴き込むこと、ビジネス会話ができるようになりたければビジネス会話の教材を聴き込むこと、論理立てた小論をかけるようになる必要があれば、小説ではなく論文形式の文章を読むことが大切です。その上で、自分が話したり書いたりするときに使いたいフレーズや論理構成を、意識して口に出したり覚えるようにするとさらに効果的です。フレーズや文を自分のものにしよう、という気持ちで何度も聞いたり読んだりしてください。

アウトプットが必要になる(海外に行かなければならないなど)のでアウトプットの練習のために英会話に通ったり、ライティングを添削してもらうのは、話す勇気や書く速さを身につけることはできるかもしれませんが、どうしても自分の慣れた言い回しでなんとかしようとしてしまうので、そこから新しい知識を身に付けるのは難しいように思います。長期的に英語の力をあげるためには、とにかくたくさんインプットを行うことが近道です。

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