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「vibesだけでも感じて帰ってください」日記|小野寺

友人が書いているはてなブログを読んでいると、音楽や本にまつわる教養、知見とユーモアに溢れた情報が詰まっていて、かっこいいなあと素敵だなと自分には書けないなと羨ましいなとまた会ってくれるだろうかが渦巻いて半目で流してハートマークを押す。

私がこのnoteに書いているよしなしごとは、教養みたいなものはたいして含んでいない。生きていれば皆大なり小なり感ずること、そういうものを書いているから、友人の文章とは違う情報量。というか読むより感じ取ってもらわなくちゃならない、不親切で中途半端なテキストなのでは、感すらある。

でも私は、友人のような情報量で文を書くのは、仕事以外では、嫌だ。ここは、のんのんびりびり文章の中を泳ぐための場所なので。自分のフォームを毎時探りながら、あーやっぱり私息継ぎ短めのクロールがいいみたい、といつでも思い出すための、場所なので。

これが25歳の頃だったら、友人への嫉妬でもっと狂っていた。自分が持ってないものにたいして、自分のせいなのに不機嫌で、ニキビだらけの体を手慰みに掻き毟っていた過去の私。
今も、さしてご機嫌ではないけど。今日だって住友銀行のATM手数料の無料回数が残っていたからコンビニでおろしたというのに、ファミマ対象外で喫茶店のコーヒー代くらい手数料を取られて泣きそうになった。し、化粧は崩れてボログチャで湿った汗でジャケットを濡らしながら取引先の元へ取材に行った。手探りで、とりあえず顔だけはご機嫌でいなくちゃならない。できたかは分からない。
でもやりたくないことはやりたくないしできないから、不必要にペラペラ喋ったりもできない。この文章を読んでくれたあなたに、私は何1つ、シェアできるtipsを持たない。
tipsはなくとも、自分の感性で何かを感じ取れるあなたに、私の文章は向いてる。(友人の文章は広く受け入れられる素敵なものなので、それはそれですごく世に残すべきもので、私は彼女が好きです。本当に)vibesと名前だけでも、感じ取って帰ってください。気が向いたなら、またきてね。


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