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ガンを取ったと言い張るババサマ

軽い肺炎だったババサマは、 入院中に痰を機械で吸われたそうだ。 お見舞いに来た私に、ババサマはしきりに言った。 「看護師が来て、私の喉にあるガンを取って行った!」 と。 よほど、痰を取ることが苦しかったのだろう。 その苦しさは、思ってもいないポジティブな出来事に捉えられていた。 私が痰を取ったんだよ。と言っても、ガンと譲らなかった。 あくまでババサマの中では、ガンを取ったのだ。 悪魔の話は、しないかわりにガンを取ったと言い張るババサマ。 私は遠い目をしなが

    • ババサマ、入院する

      悪魔がいるー!!!と叫んでいたババサマは、 症状が悪化していった。 様子を見に来てくれたMちゃんとMちゃんの従兄弟のススメで救急車を呼んだ。 とりあえず、体調が悪いから命を守ろう ということにフォーカスしたのだ。 インフルエンザが悪化し、熱があり、ゲホゲホ咳をしていた。 救急車で来た方々には、 とても調子が悪いと曖昧な感じで伝えた。 さすがに悪魔が憑いているとは、言えなかったのだ。 むしろ、ひた隠しだ。 救急車に乗るのを渋るババサマをなだめ、 もしものことが起きたら大

      • 憑依もののババサマ

        昨夜から悪魔に乗っ取られたババサマを見兼ねた母は、 翌日、30年以上付き合いのある友だちのMちゃんを呼んだ。 ババサマの様子を見たMちゃんは、 「なにこれ、憑まくってるじゃん。 尋常じゃないね。どうするぅ?』 どうするもこうするも、どうにもならないのである。 ガイコツのような顔を精一杯歪ませ、 時折り目を見開き 「私の中に悪魔がいるーーー!!」 と叫ぶババサマ。 経験豊富なMちゃんもさすがに参った感じだ。 そのままMちゃんの従兄弟まで招集。 そのいとこは、ケアマ

        • 悪魔に乗っ取られたババサマ

          インフルエンザに罹患し、 タミフルなのか、高熱なのか分からないが、 ババサマは悪魔に乗っ取られたらしい。 悪魔に乗っ取られたババサマは、凄かった。 これは俗に言う、憑依ではないだろうか。 今思えば、最近のラノベで流行りの憑依ものだ。 当時80歳だが、最先端をいっている。 シワくちゃな顔をさらに歪め、 「クハハハハー、この体は、住みやすい」 だの 「コイツの身体はオレのものだー!」 など まるでエクソシストの映画の一場面のようだった。 その場にいた私は、恐怖に慄いた

        ガンを取ったと言い張るババサマ

          ババサマの認知症のはじまり

          もう、11年ぐらい前だろうか。 ババサマの認知症は突然始まった。 当時、存命中の祖父が外からインフルエンザを持ち込んだ。 それはもれなく、ババサマにも感染し 高熱になったババサマは、タミフルを処方された。 インフルエンザの高熱のせいなのか タミフルのせいなのかは、わからない。 22時過ぎに母からババサマの様子がおかしいから見に来てくれと言われた。 私は徒歩3分の所に住んでいたので、すぐ向かった。 身長推定142cmほど、体重35キロぐらいのババサマは、 ぶつぶつと

          ババサマの認知症のはじまり

          ババサマと私

          私の祖母は、なかなかな人だ。 母は、実の母親である祖母の介護を続けることが出来なかった。 とある事件が起き、 祖母の介護をチェンジし、 祖母の住む家へ、私の家族ごと移り住んだ。 ちなみに母は、私たちが住んでいた家に移り住んだ。 私自身、祖母の激しさに、 思わずク◯ババアと言いたくなってしま瞬間がある。 それでも、私の気持ち的にそう呼ぶのは嫌なので 心の中でババサマと思っているのだ。 スピリチュアルな仕事を生業としながら ババサマの介護をし、 ババサマとの過去を振り返り

          ババサマと私