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未来は霧の中に No. Y004

この曲のオリンピックは1964年開催の東京オリンピックだから、
1番の歌詞はその年か1年以上前の話。

ユーミンは1954年1月生まれ、小学校四年生か三年生くらいの記憶だろう。
その時9つと言っているので間違いない。

ご実家が呉服屋さんと言うこともあるだろうが、ファッション雑誌をめくっていた小学生がファッションモデルさながらの衣装を身に纏う未来は、
まだ想像もしていなかっただろう。

同じ歳の自分は、タイガーマスクやキックの鬼に夢中になっていた。

冒頭に1番の歌詞と書いたが、この曲には2番は無い。
間奏の後に2章のような感じで次のエピソードが始まる。

1969年7月20日、アポロ月面着陸、人類の偉大な一歩と世界中が騒いだ。
そしてユーミンが初恋なくしたのが13歳で「もう、恋はみんな同じ」と、少し大げさに聞こえるが、ユーミンにとっては人類の偉大な一歩より、
女としての1章が明確に終わった事が重要だったのだろう。

男は初恋がどれと覚えているような事は無いと思う。幼稚園の頃に好きだった娘がいた事は覚えているが・・・
それとも、その感性が今日のユーミンを形成したのだろうか。

ユーミンが13歳の年なら誕生日から考えると1967年、月を歩いた人はまだいないはず。本来なら15歳のはずで、ここでさまざまな事を考えてしまう。

一つはこの曲に15だと語呂が悪い。たしかに13だとしっくり来る。
これが間違いではなく意図的に13に変えた一つの理由。

もう一つが重要でこの曲のポイントになる。
僕は初恋がどれだと分からないと書いたが、それは精神的な初恋。
今ならどうか知らないが、あの当時の13歳なら精神的な初恋だと誰もが思うだろう。これが15歳だったらどうだろう。

語呂は合わないが、人類が偉大な一歩を踏み出した年、
ユーミンも女として偉大な一歩を踏み出したのだと想像している。

2023年6月8日時点で、人類はまだ火星に降りていない。
ユーミンの予言通り、降りたとしても驚く事は無いでしょう。

そしてあの頃想像した未来には全くなっていない。
それどころか、金を優先した政治や産業で技術の発達は滞っている。

企業は新製品の販売計画の為に技術を温存し、儲けを優先して昔のように最高品質のものづくりをやめてしまった。業績によって技術が途絶えてしまう事もしばしば。

医療も薬販売がメインの仕事になり、技術的にはAIのほうがまともな仕事をしそうな雰囲気。

世界的に権力者が管理社会を夢見る状況になってきている。

未来は霧の中のまま。


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