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アイアンマンマレーシア2019レースレポート 〜バイク編〜 深刻なミネラル不足

スイムを絶好調で終えました。次はバイクコースです。

距離:180km
コース:熱帯のリゾートアイランド二周回。猿の住む峠道やビーチ沿いの砂道、水牛がいる悪路の田園地帯、舗装された市街地を駆け抜け最後に3つのキツい坂を越えるアドベンチャーライド。

 トランジションで素早くバイクウェアに着替えボトルに入れたBAAMを一気に飲み干しスタート。序盤のモンキーゾーンは峠道で、足つきするほどキツくないがアップダウンでジワジワ脚を奪う。マグオン8本入りのフロントボトルでチューチュー補給をしハンガーノックを防止する。第一エイドで水とトニックウォーターを受けとる。トニックウォーターはメントールの炭酸水で氷で冷えておりかなりの爽快感。水は衛生的に怪しいため飲まずに体にかける。水はサドルボトルに、トニックはダウンチューブとフロントボトルの継ぎ足しを定位置にする。固形食はトップチューブバッグに入れていたがカロリーメイトがグチャグチャになり大失敗。頼りにしていたカフェインタブレットも行方不明になる。


 モンキーゾーンを通り過ぎて海沿いの高速巡航区間に入る。微妙に道が悪くスピードが乗り切らない上に灼熱の太陽が大量の発汗を促す。道路も完全には閉鎖されてないため地元の原付などが周囲を走りヒヤリとする場面も多数。ビーチ沿いの道では砂でスリップしそうになる。レースというより公道でロングライドをする気持ちで交通環境に気を配る。途中、地域住民の応援があり、中にはハイタッチを求めてくる人もいてそれに応えているとやる気が出てくる(ちょっと減速しちゃうけど)。子供たちはボトルをねだるが、マーシャルに見つかると5分のペナルティになるのであげるわけにはいかない。しかし水ボトルを体にかけていると、ちょうど子供がタイミングよく手を伸ばして手渡しでキャッチしてしまう。これはアクシデントだから仕方ない。アクシデントだから。

 距離感が掴みにくい中、段差に乗り上げたところで前傾だったサドルが後傾になってしまう。男性の尊厳が危ぶまれるが、止まるタイミングがない。そうこうしているうちに舗装の良い市街地エリアをかっ飛ばし、3つのピークに到達。一つ目は低いギアでゆっくり登ってパス。2つ目は1つ目の坂の下りの勢いを活かして登る作戦。途中、道にうねりがあったが、許容範囲だったので全力漕ぎ。足りない分はダンシングでやっつけるが、それでも微妙に足りないので意図的に降りて押し歩いてパス。3つ目の坂に向かう下りは悪路のヘアピンカーブがあるので慎重に通り過ぎる。3つ目の登りに差し掛かり、低いギアでクルクル回していると脚がピキっとひどく攣る。たまらず地面に脚をつけると重症化。逆の脚をつけると逆も攣って立ったまま悶絶する。1周目でこれはかなりマズい。とりあえず押し歩きつつ、サドル位置を直すことにする。汗のかき過ぎか?と思い水で体を冷やすと気持ちよくなる。攣った太ももに直接水をかけると脚つりがマシになったので、水で体をジャブジャブに冷やす作戦に出る。おかげで濡れたディスクローターがシャリシャリいうが、気にしない。脚に負担にならないように、深いエアロポジションで体重をかけてゆっくり漕ぐ方法で乗り切る。

 そうこうしているうちに2周目が近づいてくる。コースマップは頭に入っているしバスで下見もしているが、想像しているより遠く感じる。Uターンはクリートを外して慎重に。スペシャルニーズエリアに入りコムラケアをゲット。3粒あるので1粒だけ摂取。残りをランと非常時にとっておく。レッドブルも摂取。ショッツ4つ入れたフラスクもゲットしエナジーの安心感が出てくる。ちょっと座って脚をストレッチしてから再びモンキーゾーンに突入。1周目より辛く感じる。タレてきたが深く考えずパスし高速巡航エリアを通り過ぎる。徐々に交通量が増えてきて、落車の危険にさらされる。駐車場から出るバスに1分ほど足止めさせることもあった。カットオフからは安全圏だが、スイムで作ったバッファを食い潰してランの余裕がなくなるかもしれないことに焦る。2回目のヒルクライムエリアでは脚攣り防止のため、平坦や下りの勢いで登り、勢いがなくなったところから押し歩く作戦に出る。時間はかかるが確実にパス。推し歩いてる間にヘルメットを外し群れた頭に直接水をかぶりスッキリする。悪路で変速のかかりが悪くなりハマるギアで回すようになる。DHバーのネジが微妙に緩んで軽く回ってしまう。サドルの緩みが再発するなど小さなトラブルに見舞われるが無視。頭の痛みやエアロポジションで足腰の痛みが出てきてつらいが、あとゴールまで30キロくらいなので耐える。200キロのブルベはもっと登りがきつくて絶望した思い出があるので、それに比べればマシだ。ゴールのMICEが見えてきて安堵する。想定より大分時間がかかったが、20分程度の貯金を作りバイクフィニッシュ。

という感じでした。ミネラルはエイドで補給できないのは迂闊でした。登りは元々苦手だったもののモロに影響受けました。レースではあるものの、道路封鎖も厳密ではないのとアップダウンや悪路もあるためブルベ的でもありました。

次はランです。

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