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ユニバーサル・ベーシックインカムを基本的人権として憲法に盛り込もう! 貧困を永遠に根絶し、誰もが無条件に尊厳をもって生きられる社会を目標に

人類最大の課題である貧困の根絶は、実は私たちが合意するルール次第なのではないですか?

ほっとけない貧しい人は世界の果てまで行かなくても、実はあなたの目の前にいます。人間の脳は、自分だけがよくても、本当の幸せは感じないことが、科学的に判明しています。しっかり現実を見つめ、根源的な対応をするときでしょう。

今、コロナで貧困はさらにひろがっています。

1930年代、経済学者のケインズはテクノロジーの進化にともなってやがて私たちの労働時間は週15時間になるだろうと予測しました。

実際に、予測通りにテクノロジーは大きく発展して、生産効率は驚異的に高まりましたが、なぜ労働時間は減っていないのでしょう?驚くべきことに日本では長時間労働が助長されました。

一方で「自分の仕事は誰の役にもたっていない」と感じる人は世界中で増えています。『ブルシットジョブ』(デヴィッド・グレーバー著)という本が各国で読まれる時代。本来働くことは喜びであっていいはずじゃないでしょうか?AIのようなテクノロジーの発達にただ身を委ねていいのでしょうか?

そして、意義を感じにくい仕事がかえって高給であることが多い一方で、一次産業や福祉など社会にとって欠かせない仕事ほど低賃金に苦しんでいるという奇妙な現実があります。


スイス市民の挑戦

2016年6月、スイスでベーシックインカムの国民投票が行われました。

1人あたりのGDPが世界2位、国際競争力世界1位、世界で最も豊かな国のひとつであるスイスはダイレクトデモクラシーの国です。人権に抵触しなければどんな市民の提案でも、人口800万人の中で10万筆(日本だとおよそ100万筆)の署名を集めさえすれば、それを憲法に盛り込むかどうかの法的拘束力のある国民投票が実施されます。投票は3ヶ月ごとに行われ、結果に応じて随時憲法がアップデートされます。他の主要先進国でもこれを導入しようという運動が活発化してきていますが、日本でもこうしたルールがあったら素晴らしいと思いませんか?


スイス市民はベーシックインカムを新しい人権として提案しました。条文は、

1. 連邦政府は無条件ベーシックインカムを導入する。
2. ベーシックインカムは、すべての人が尊厳をもって存在し、公共生活に参加するために設けられる。
3. ベーシックインカムの水準とその資金調達は特に法律で定める。

日本での支給額を考えた場合、生存権としての生活保護費を最低限とするのが妥当でしょう。

このスイスの国民投票では、賛成が23%という結果で否決されました。主だった反対意見のひとつは、人びとの労働意欲が低下し、社会が劣化するだろうということ。もうひとつは、給付には大増税が避けられないだろうということです。しかし、本当にそうでしょうか?


スイスの国民投票時の世論調査によれば、約9割の人がベーシックインカムがあっても今の仕事を続ける、と答えています。

これまでさまざまな国と地域でベーシックインカムの社会実験が行われてきましたが、労働意欲の低下が報告された例はありません。大切なことは、人のやることはほとんど同じで、他の人が考えることはあなたと大きく違わないのです。

ロンドンではホームレスに現金を直接給付した結果、定住の効果がみられました。生き方を自分で決められるようになると、動機が変わり、人はポジティブな選択をするということがわかりました。


財源について


ベーシックインカムの原資を税金とすることは、もちろん理論的には可能で、さまざまな意見があり真剣な議論がなされていますが、いずれにせよ、大増税は避けられなく、誰がどのように負担するかについての合意形成は簡単ではありません。


また、最近では、特にコロナ禍の緊急事態のためもあって、政府の債務によってそれを賄うべきという意見も少なくありません。インフレが来ない限り支給を続ければ良いというのは一理ありますが、それが持続可能ではないことは明らかです。


スイスのベーシックインカムの国民投票からちょうど2年後に、スイス市民は通貨改革の国民投票を実施しました。


2008年のリーマンショックの金融危機を二度とおこさないために、史上初めて市民が新しい通貨制度を提案したのですが、そこには、「中央銀行が借金としてではなく、直接個人や行政に通貨を発行できる」という一文がありました。これはドイツの経済学者ヨセフ・フーバー(Joseph Huber)の意見をベースにつくられています。

通貨発行機関が、社会の血液としての通貨を生活基準で直接すべての個人に発行した上で、通貨の量を調整して物価を安定させながら経済を回す。これもとてもシンプルで人間本位のルールです。


お金のルールも人間がつくりだしたものだから、私たちでつくり直すことができます。

人が生きてるから需要が生まれ経済がおこる。それが再確認されるでしょう。


はじめの一歩


「生活するのに賃金労働を条件としない」というルールがあったらどうなるでしょう?

ユニバーサル・ベーシックインカムが実現したら社会はどうなるでしょうか?

その答えはあなたの中にあります。


今ここで想像してみてください。

もし、無条件に暮らしが保障されるとしたら、

あなたの仕事はどうなるでしょう?

何を一番大事にして生きるようになるでしょう?

家族はどうなるでしょうか?

結婚は?子供は?教育は?

地域社会はどうなるでしょう?

会社は?政治は?行政は?

そして地球、この世界はどうなるでしょう?


いじめや自殺、犯罪が大幅に減ることは間違いないでしょう。


歴史家のルトガー・ブレグマンは言います。

「歴史が教えるのは、物事は変わる可能性があるということだ。今の社会と経済の構造には必然的なものは何もない。かつて、奴隷制をなくすこと、男女平等、デモクラシー、みんな実現不可能な理想だった」


私たちが合意すれば実現します。

子孫への贈り物として、これ以上のことがあるでしょうか?

あなたができる最大の社会貢献は、合意の輪を広げることかもしれません。

この世界で自分は小さな歯車だというのは真実ではありません。

想像してみてください。

デモクラシーという原則をより進化、発展させながら新しいルールをつくるために、ひとりひとりがやれることは本当にたくさんあります。

まずは、身近な人と思いを語り合いましょう。

Change.orgの署名サイトは、


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